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20240131「分解生成」

展開を待って
暫く佇めば
備わってくる
聴覚の知らせ
何を言わずとも
何を抗ずるとも
戦ぐ風を波立たせ
明くる内に
夜が来る
照らされて
わたしたちの半分として
代わりに起きて
代わりに眠る
潮位を考慮し
捲るカードに聞いてみる
どれが出てもおかしくない
そのどれもが意味を抱え
複層の中から物語を招く
散々くたばっているのに

虫螻さえも既に生きていて
わたしたちもまた同じように
それらを喰んで
息をしている
その一呼吸が揺らし
どこかへと届く
掻っ穿った耳穴の残響
止め処ない雨に
打たれる身体
誰の言い訳を掠め
誰の呟きを拾い
雲間からの一筋
わたしに降り落ち
あんたにも届く
忙しい時に
それはやって来るから
後でと言って
それを後回しにしてしまう
次があるとは限らない

そろそろ気づくのだろう
状況の抽象からの
腹持ちならぬ
殺生の連続
何食わぬ顔で飲み込み
のうのうと当然としてみる
そのさばきで切りつき切られ
もう散々やって来たというのに
まだ空腹からは知らせて来る
どれもが飲み込まれ
どれもが争いつつ
分解生成の連続
あやまる素風であり
溢される零の項目
それさえ数えられないとしても
それ以外を待ちながら
今日も地面を這って
情報を共有し
聞こえない眼差しを得ている

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