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20231224「真白の転生」

覆いの白さで
枝振りが撓い
さららと零れ
どしんと落っことす
同じ白さに塗れ
どこから来たのかさえ
もうわからない
同じようで同じではない
結晶の物もの
目の前の現象であっても
わたしのどこかでは
別のことを考えてしまって
それがどう在ったのかさえ
離れながら遠退く
笹から落ちて
繋がり
所々にひのきの葉が
薄茶色としてばら撒かれ
その斑点を拾いに出る

いつもは見ていられない景色に
積もった白さで
わたしに届く塊の傘
耐力に応じて
弱さとして蓄え
反力として結実させる
作用のしもべ
環境に埋まって
風が教えてくれるのは
その見えなさの透明度
在ってしまうのに
気づけなさの実感を
誰が掴み
流すのだろう
解けない問いを摘んで
左右に捻る
あるいは引っ張って押す
並べられた解放
パーツが見当たらない空隙

何を充てもいいのなら
色違いの言葉を誘ってもいい筈
伴はない意味の形容を
別の形で示しながら
その景色は微細に詳らかに
そして光景への眼差しさへおおらかに
絶え間ない連続
振り返りつつ続く視線は
わたしたちに続く経緯の断線
途切れ途切れの空白を辿り
その白さを拾っては
命名しそれでいて
忘れながらもその感覚だけは
きっとわたしのもの
視覚の領域をはみ出し
後ろ前の合焦のずれを考慮して
辻褄を合わせようと
伝聞を経由して知らせとして来たる
偽演算としても事象転を更に進ませておこう

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