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20231208「森の中の出来事」

森の木を切り倒し
別のエネルギーを得る
水分を蒸発させ
あるいは受け流し
効率よく滞らずに送られる
誰かの役に立つのだろう
けれどもごみもまた
循環の中のひとつ
分解されるわたしだけれども
加担した儲け話で
別の物語をも誰かが書き足すだろう
現状を遠退かせ枯れ木の朽ちるまで
状態は変化をしつつ
銀色の森は既に失われ
地下水をも届けはしない
小さな集落が埋められ
小さな出来事が語られる
名残りの断片が
記憶に収納され
枝葉は伸びつつ枯れるのだろう

遊びの最中
おやつの最中
働いた分だけお零れをもらう
溢したそれを払い
そこではなくなるが
別のどこかへ移動するだけ
消えない存在はどうにも循環して
誰かの所へやがてたどり着くだろう
それがあなただとしてもかまわない
もちろんわたしに降りかかりもする
火の粉の粉末でも小瓶に集めて
その時を待とう
球体のあちこちで綻ぶそれは
身体の炎症と見做され
鎮火と縫合を持って
一冊の書籍として読み込まれるだろう
傍観した眼差しと
聞き耳を伏せた聴覚にて
踊り躍らされ
涙の雨に打たれることもある

しばらくすれば晴れるかもしれない
枯れたと思ったら別の花が咲く
集められた蜂蜜をなめて
熊が吠える
森の中を彷徨ったら
出会す存在を何ものだと規定するのか
わたしたちの分身として
形容を与えながら
それをそれだと違う意味を付与する
一時的なそれはやがて破れるだろうから
一時凌ぎの手当てで傷を癒しておこう
誰彼のそれを気にやって
知恵をもらい気づきの先を行動に絡め
ひとつづつ実行して行こう
山積みの問題集を開き
そこここを埋めつつ新たに開く
幾多の断片を整え繁茂を共にし
生業を続ける
巡回する割り当てをもって
年輪はまた肥えるかもしれない

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