さいしゅかつや|癒し系弁護士

癒し系のゆる〜いオーラのせいか、よく精神科医に間違えられます。心理的支援に携わって長い…

さいしゅかつや|癒し系弁護士

癒し系のゆる〜いオーラのせいか、よく精神科医に間違えられます。心理的支援に携わって長いこともあり、目の前の問題だけでなく、LifeStyle全体で何がbestか考えてアプローチしています。「誰でも魂の価値は同じく、各々の世界に真実や智慧がある」を信条に。子供に甘い3児パパです^^

最近の記事

M&A仲介業者の利益相反問題?ーいや、今の形でいいんじゃない?ー

こんにちは、最首です。 今日は、最近話題になっている M&A仲介業者の高額報酬や利益相反問題に触れてみようと思います。 現在日本では、経営者の方々の高齢化に伴って、 中小企業の経営層における世代交代が課題になっており、 その解決策として、 「M&Aを活用した事業承継スキーム」が 官民を上げて推進されている状況にあります。 後継者不在の会社について、他の会社に事業を買い取ってもらって、 従業員の雇用の場を守ったり、ノウハウや営業基盤を引き継ぐことが、 経済全体にとって大

    • 【利用者18万人!!/旦那デスノート】成功しちゃったら、さすがに罪に問われるの?それとも完全犯罪か!?

      みなさん「旦那デスノート」って知ってますか?(いえ、実は僕も先日まで知らなかったんですけどね・・・) 元祖「デスノート」については、ご存知ですかね。「殺したい相手の名前と死因」を書くと実際に死んでしまうっていう、少年ジャンプ連載だったマンガ&映画化もされたアレです。 1:旦那デスノートとは?それで「だんなデスノート」というのは、モラハラ夫に苦しめられている女性が旦那への恨みつらみを書いて、相手の死を願うというヤツでして、専用のウェブサイトがあって、結構な利用人数になってい

      • 「逮捕されて裁判になったから、精神病のふりをしよう」は通用するのか? 〜やまゆり園事件を例に〜

        今日は、刑事裁判でよく問題となる「責任能力」の話です。 マンガやドラマとかにも出てくるので、皆さん何となくご存知かと思いますが、日本の刑法では「心神喪失/耗弱の者については、刑が免除/軽減される」規定があります。 この規定に沿って、現実にも裁判では「自分は精神病で、当時は気がどうかしていた」という主張がされることが多々あります。報道では、いきなりにも見える主張に「どうみても言い逃れだろう」という厳しい見方もされますね。 今日は事案に触れながら「こういう主張は、通るのか?

        • 【懲役370年求刑!?】全裸監督は、どうやってハワイの刑務所から生還できたのか?

          NETFLIXで大人気の「全裸監督」みなさんご覧になってますか。アダルトビデオ界の問題児、村西とおる監督の半生を、業界の発展とともに描いた映像作品です。この作品の中では、村西監督がハワイで撮影をした時にFBIに逮捕されて「懲役370年」を求刑される伝説的な実話が出てきます。 今回は、このアメリカの報道やドラマなどでときおり出てくる、この「懲役数百年」っていうのは一体どうなっているのかっていう話のと、そこからどうやって村西監督は戻ってこれたのか、という、ドラマに直接描かれてい

        M&A仲介業者の利益相反問題?ーいや、今の形でいいんじゃない?ー

          毒入りカレー事件は冤罪か?|今、裁判所が検察に厳しくなった理由が詰まってるヤバい事件です。

          1998年(平成10年)に起こった「毒物カレー事件」って覚えてますか。 和歌山県の夏祭りイベントで振る舞われたカレーに毒物が仕込まれて、70人近くが中毒症になって、4人が死んだという無差別テロ的な事件です。当時は前代未聞の事件ということで、マスコミを上げての犯人探しが行われ、その中で林真須美さんという女性の方が容疑者だと疑われて逮捕されるコトになりました。 彼女は容疑を否認して完全黙秘していたのですが、2002年に死刑判決が出て、2009年に最高裁まで行ってそのまま判決が

          毒入りカレー事件は冤罪か?|今、裁判所が検察に厳しくなった理由が詰まってるヤバい事件です。

          【検察求刑7年】池袋暴走事故事件、飯塚被告人は死刑にはできない?(今後の判決予想)

          今年9月に判決の出る池袋自動車暴走事故事件、飯塚被告人の処分について、さまざまな意見が飛び交っていますね。先日出た検察の求刑についても「甘すぎる!」「二人轢き殺して反省もないんだから、命で償うしかない」と死刑を主張する声まで聞こえてきます。 今日はそんな池袋暴走事故事件について、予想される判決の方向性も含めて、解説してみたいと思います。 1:この事件が注目を浴びる理由この事件はいわゆる「自動車のペダルの踏み間違い」で起こった不幸な自動車死傷事故なのですが、どうしてここまで

          【検察求刑7年】池袋暴走事故事件、飯塚被告人は死刑にはできない?(今後の判決予想)

          【著作権の話】法律を「守る」より「変える」を選んだ「あの会社」|ビジネスの加速のためには法を破りにいく戦略も

          今日は「法律なんか守らなくていい?」っていう話です。こういう発言ってSNSなんかで、ときどき見ますよね。 これに対して「他人の迷惑考えろ」とか「いずれ事故るわ」みたいなコメントもできるんですけど、今日はその発言の「妥当な部分」に触れてみたいと思います。というのは「法律の側に問題がある」って要素も結構あるからなんですね。 1:アーティスト寄り過重武装な「著作権法」ネットとは関わりの深い「著作権法」を例に挙げて話しましょう。 この法律って「著作権者」いわゆる「アーティスト・

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          【賠償金数十億円を踏み倒し!?】司法システムの欠陥を突くリーガルプログラマー「ひろゆき」さんは天使か悪魔か?

          今回は「ひろゆきさん」の話をしたいと思います。匿名掲示板「2ちゃんねる」の管理人として著名な方ですね。法律関係で言うと「裁判に負けて、命じられた数億もの損害賠償金を踏み倒した」伝説で有名だったりします。 さて、そんなことってできるんですかね?これ、掘り下げるといろいろなことが見える話です。 1:その「賠償金」は、どうして生まれたの?そもそも彼が負っている賠償金ってどういうものかというと、過去にネット上の掲示板「2ちゃんねる」で誹謗中傷投稿があった際にできたもの。 「2ち

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          「レペゼン地球」さん騒動|株式をめぐる戦い。裁判って契約書がないともうダメなの?

          今日は、インターネット上で大変な人気を博している音楽グループ「レペゼン地球(現:Repezen Fox)」さんの話題に沿って、会社法の話をしようと思います。結構、大事なエッセンスを学ぶことのできる事案だと思います。 1:事件の概要レペゼン地球の代表をしている「DJ社長さん」が、下積み時代に数千万の借金を背負ってしまっていた2015年。当時お付き合いのあったHさんたち2名がスポンサーとなって、100万円を出資してくれて「株式会社Life Group」と言う会社がつくられました

          「レペゼン地球」さん騒動|株式をめぐる戦い。裁判って契約書がないともうダメなの?

          プロフィール

          こんなトコロまで見ていただいてありがとうございます! ここではこのnote集の紹介をさせていただきます。 いわゆる「法律系note」なのですが・・・このnoteの基本コンセプトは「法律的なテーマを扱うnote」です。 なのですが・・・私が、 ・ もともと公認会計士として国内外の様々な企業と仕事をしてきた ・ ソーシャルベンチャーやNPOなどの非営利活動やマイノリティ支援の活動にも関わってきた ・ 心理の専門家として、様々な社会的な立場の方のコーチングやカウンセリングをし

          反社の奴隷!?「闇堕ち弁護士」が生まれる事情|闇金ウシジマくんの真鍋先生の最新作『九条の大罪』(2)

          「九条の大罪」第2巻が発売されましたねー。 今回は「家族の距離」編ということで、九条先生の家庭事情(絶縁中の鞍馬家)が紹介されるともに、父親と同期の二人の師匠、流木(ながらぎ)弁護士・山城(やましろ)弁護士が登場します。 前回は、九条先生は悪そうに見えて、実は「正統派の刑事弁護人」だと説明したのですが、今回の山城弁護士は、本物の「黒い弁護士」という設定です。認知症の老人に、全額寄付の遺言書を書かせて、一家の遺産を全部掻っ攫っていく片棒を担いだりしてますもんね。 第2巻は

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          裁判官殿!態度が悪いと裁判は不利になりますか?|裁判官の頭の中ってどうなってる?

          「態度が悪いと、裁判は不利になるのか?」という質問について。 といっても民事裁判では、本人はあまり裁判に出席しないので。。。。基本的には刑事裁判(何か犯罪に関わっちゃった場合)をベースにお話しますが、どちらの裁判にも共通する話です。 刑事裁判の場合って、裁判に至るまでの間に、留置所や拘置所に長いこと入れられていたり、捜査で警察や検察に辛い目に遭わされていることもあって、その後の裁判に向かう段階では、決して前向きな気分ではないものです。自分がこの後どうなるのかの不安もあって

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          過去のトラウマが原因?万引きを止めることのできない「窃盗症(クレプトマニア)」

          今回は、最近話題になることも多い「窃盗症(せっとうしょう)」について。刑事弁護の世界では、結構有名な病気なのですが、まだまだ知られていないですよね。 アルコールや薬物、ギャンブルに対する依存症と同じ様に「万引き」が「やめたくてもやめられない」という病気、それが窃盗症(別名クレプトマニア)です。 マラソンの元日本代表の原裕美子さんが、その苦しみについて書かれた手記「私が欲しかったもの」(双葉社)を出版されたり、最近ドラマになった「イチケイのカラス」(浅見理都先生|講談社)の

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          証拠を隠滅、飲酒ひき逃げ犯を執行猶予に!?こんな弁護士って本当にいる?(九条の大罪)

          週刊スピリッツに連載中の「九条の大罪」が面白いですね。「闇金ウシジマくん」を書かれた真鍋昌平先生の最新作なんですが、弁護士業界でも話題です。 主人公は「九条間人(くじょうたいざ)」という弁護士。第1巻では、ひき逃げ犯や麻薬の密売人といった、悪い奴の弁護で辣腕を振るいます。証拠を潰したり、警察対応を指導したりして、 刑事処分を逃れさせたり、受ける刑を軽くしたり。 なんだか悪人みたいな主人公ですが・・・・「今日は、こういう弁護士って本当にいるの?」って話を今日はしたいと思いま

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          インターネット上の誹謗中傷|法的対抗手段は? どうして減らない? 今後はどうなる?

          今回の話題は「インターネット上の誹謗中傷」についてです。ネット上で行われる「度を過ぎた個人攻撃」ですね。 根拠のないデマを流したり、プライバシー情報を暴露するような悪質なモノのもあって、ターゲットにされた人の精神的なダメージというのは相当に大きく、深刻な精神疾患や自殺に至ってしまうような事例もあります。 今日は、今使える法的な対抗手段の話からはじめて、今後の展望についても語ってみたいと思います。 1:まず、法的な対抗手段は?上記のような被害の深刻さもあって、現在は、投

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          弁護士はどうして悪い人の味方をするの?|刑事弁護の舞台裏

          今日は、刑事裁判の弁護人の仕事の話を。 社会を騒がせる様な事件があると、クライアントの方にたまに「どうしてあんな悪い人の弁護までするのか」と聞かれることがあります。 「重罪の場合は弁護士をつけるのが決まりでね・・・・」という刑事裁判のルールや、「やっぱ、それなりに報酬が良いからでしょー」なんていう経済的な動機も無いではないわけですが、もうちょっと突っ込んだ実質的な理由について、今日は書いていこうかと。 1:プレッシャーで、「うつ」になってゆく刑事被告人刑事裁判の流れにつ

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