エコーファースト/臨床検査技師

エコー技師 | エコー初めて3年で指導者へ | エコー上達のポイントを発信 | 医療従…

エコーファースト/臨床検査技師

エコー技師 | エコー初めて3年で指導者へ | エコー上達のポイントを発信 | 医療従事者だけでなく一般の方にもエコーの凄さと魅力を伝えたい |

記事一覧

ここまで見る!小児の尿路感染症で評価すべきエコーのポイント

「小児の熱源精査」で尿路感染症(以下、UTI)は念頭に置かなければならない病態の一つです。UTIは、腎盂腎炎、AFBN、腎膿瘍、膀胱炎といった、エコーの本を開けば出てくるよ…

分かりやすい膀胱尿管逆流(VUR)の解説

今回は、腎尿路異常の一つであるVUR(膀胱尿管逆流)について書いていきます。 VURとは膀胱から尿管そして腎臓へ尿が逆流する現象のことを言います。 原因としては、下図の…

明日からやりたくなる!水浸下エコー実践!

水浸下エコーとは普段エコー検査に携わっている皆さん、水浸下エコーをご存知ですか? 水浸下エコーとは、その名の通り対象物を水の中に浸してエコーで見ることです。 エ…

エコー検査で使える!憩室炎のワンポイントアドバイス

憩室炎について書いていきます。筆者自身、過去に結腸の穿孔(被覆)を憩室炎と判断した痛い思い出がありますので、皆さんも参考にして頂ければと思います。 まず憩室炎のエ…

移動する痛みの原因は?少年を襲った謎の腹痛。

20XX年、ごく普通の少年を突然の腹痛が襲った。 はじめみぞおちを痛がっていたが、段々痛みは右下腹部に、 その痛みの原因とは、、、 (こちらの物語はフィクションです。…

左半結腸切除術とは?分かりやすいスケッチと解説 画像 解剖 手順

左半結腸切除術ってどんな手術? イメージが出来ない方必見。こちらの記事では左半結腸切除についてスケッチを用いて簡単に分かりやすく解説していきます。 左半結腸切除…

note記事でYouTube、vimeo以外の動画を添付する方法

どうもエコーファーストです。 普段は臨床検査技師としてエコー検査(超音波検査)に関する記事を投稿しています。 エコーの投稿をするにあたって、動画を記事に載せれたらい…

動画あり。エコー検査 虫垂の見つけ方・ポイントを解説

はじめに今回は超音波検査(エコー検査)における虫垂の見つけ方を解説していきたいと思います。一昔前までは『エコー検査で虫垂は見えない』と言われていましたが、今では虫…

右半結腸切除術とは?分かりやすいスケッチと解説|術式|解剖|画像|

右半結腸切除術ってどんな手術?イメージが出来ない方必見。こちらの記事では右半結腸切除についてスケッチを用いて解説していきます。 右半結腸切除術は、回盲部から上行…

筆者が考えるエコー検査の欠点について

前回の↓こちらの記事の続きになります。 筆者が読者(というより一般の方)に1番伝えたい事になります。 早速ですが、エコー検査の1番の欠点は、施行者(エコーする人)によ…

自己紹介とエコーの魅力

初めまして、エコーファーストです。 普段は総合病院に勤める臨床検査技師です。 note初の投稿なのでまずは自己紹介を兼ねてエコーに対する想いを書いていきます。 ・エ…

ここまで見る!小児の尿路感染症で評価すべきエコーのポイント

ここまで見る!小児の尿路感染症で評価すべきエコーのポイント

「小児の熱源精査」で尿路感染症(以下、UTI)は念頭に置かなければならない病態の一つです。UTIは、腎盂腎炎、AFBN、腎膿瘍、膀胱炎といった、エコーの本を開けば出てくるような疾患なので、経験された(指摘した)方も多いでしょう。

しかしながら、UTIを見つけただけでは解決に至らない場合があります。
というのも、上部UTIを発症した小児は腎尿路異常がある可能性が高いため、その異常を見つけないと炎症

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分かりやすい膀胱尿管逆流(VUR)の解説

分かりやすい膀胱尿管逆流(VUR)の解説

今回は、腎尿路異常の一つであるVUR(膀胱尿管逆流)について書いていきます。

VURとは膀胱から尿管そして腎臓へ尿が逆流する現象のことを言います。
原因としては、下図のような尿管と膀胱の接合部異常のために、膀胱内に貯まった尿が逆流しやすくなることが考えられています。その結果、腎盂腎炎や腎機能低下を引き起こし、時には腎不全に陥ることもあります。

〜その他の特徴〜
・乳児には100人に1人ぐらいの

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明日からやりたくなる!水浸下エコー実践!

明日からやりたくなる!水浸下エコー実践!

水浸下エコーとは普段エコー検査に携わっている皆さん、水浸下エコーをご存知ですか?
水浸下エコーとは、その名の通り対象物を水の中に浸してエコーで見ることです。

エコーと病理の対比の重要性が年々認知されていくなかで、水浸下エコーも同様に重要性を増していると感じています。

今回は水浸下エコーについて書いていこうと思います。最後まで読んで頂けたら幸いです。

水浸下エコーってどうやるの?水浸下エコーは

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エコー検査で使える!憩室炎のワンポイントアドバイス

エコー検査で使える!憩室炎のワンポイントアドバイス

憩室炎について書いていきます。筆者自身、過去に結腸の穿孔(被覆)を憩室炎と判断した痛い思い出がありますので、皆さんも参考にして頂ければと思います。

まず憩室炎のエコー所見として以下の事が挙げられます。
・消化管から突出する低エコー像
・低エコー像周囲の脂肪組織の輝度上昇
・炎症部付近の消化管壁肥厚

これだけで憩室炎と決めつけるには心許ないです。また、慣れた頃に容易に憩室炎と判断すると、間違える

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移動する痛みの原因は?少年を襲った謎の腹痛。

移動する痛みの原因は?少年を襲った謎の腹痛。

20XX年、ごく普通の少年を突然の腹痛が襲った。
はじめみぞおちを痛がっていたが、段々痛みは右下腹部に、
その痛みの原因とは、、、

(こちらの物語はフィクションです。登場人物やエピソードは実在しません。また、エコー検査の魅力を広めたい一心で書いてますので、作中の検査内容はエコー検査がメインとなっております。)

少年の名前はまもる君。外で遊び回るのが大好きな男の子。
その日も夕方まで外で遊び、普

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左半結腸切除術とは?分かりやすいスケッチと解説 画像 解剖 手順

左半結腸切除術とは?分かりやすいスケッチと解説 画像 解剖 手順

左半結腸切除術ってどんな手術?
イメージが出来ない方必見。こちらの記事では左半結腸切除についてスケッチを用いて簡単に分かりやすく解説していきます。

左半結腸切除術は、下行結腸やS状結腸に発生した病変に対して行われる術式です。「腸管の授動」「腸間膜切除」「腸管吻合」の手技を行います。

【合併症】
主な合併症としては縫合不全、腸閉塞、創部感染、腹腔内膿瘍などがあります。

【手技】

右半結腸切除

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note記事でYouTube、vimeo以外の動画を添付する方法

note記事でYouTube、vimeo以外の動画を添付する方法

どうもエコーファーストです。
普段は臨床検査技師としてエコー検査(超音波検査)に関する記事を投稿しています。
エコーの投稿をするにあたって、動画を記事に載せれたらいいなーと思っていましたが、調べてもYouTubeとvimeoの事しか書いていません。
note公式からも動画投稿はYouTubeとvimeoの指定だけでした。

しかし、YouTubeやvimeoは敷居が高い!
恐らく読者の皆さんもそう

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動画あり。エコー検査 虫垂の見つけ方・ポイントを解説

動画あり。エコー検査 虫垂の見つけ方・ポイントを解説

はじめに今回は超音波検査(エコー検査)における虫垂の見つけ方を解説していきたいと思います。一昔前までは『エコー検査で虫垂は見えない』と言われていましたが、今では虫垂の評価に必要不可欠な検査と言っても過言ではないでしょう。
こちらの記事が皆さんのお役に立てれば嬉しいです。

step1.コンベックスで走行を確認せよまず初めに、コンベックスプローブで上行結腸の走行を確認します。
個人的な意見ですが、腸

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右半結腸切除術とは?分かりやすいスケッチと解説|術式|解剖|画像|

右半結腸切除術とは?分かりやすいスケッチと解説|術式|解剖|画像|

右半結腸切除術ってどんな手術?イメージが出来ない方必見。こちらの記事では右半結腸切除についてスケッチを用いて解説していきます。

右半結腸切除術は、回盲部から上行結腸に発生した病変に対して行われる術式です。「腸管の授動」「腸間膜切除」「腸管吻合」の手技を行います。

【合併症】
主な合併症としては縫合不全、腸閉塞、創部感染、腹腔内膿瘍などがあります。

【手術内容】

左半結腸切除術の投稿はこちら

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筆者が考えるエコー検査の欠点について

筆者が考えるエコー検査の欠点について

前回の↓こちらの記事の続きになります。

筆者が読者(というより一般の方)に1番伝えたい事になります。

早速ですが、エコー検査の1番の欠点は、施行者(エコーする人)による結果の差がでやすいことです。つまりは、技術や知識の差がでやすいのです。

CTやMRIは撮る人での画像の差が少なく、結果を書くのは放射線医(専門の医者)です。

一方エコーは、画像を出すのがそもそも難しい(特にお腹)。違う人がや

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自己紹介とエコーの魅力

自己紹介とエコーの魅力

初めまして、エコーファーストです。

普段は総合病院に勤める臨床検査技師です。
note初の投稿なのでまずは自己紹介を兼ねてエコーに対する想いを書いていきます。

・エコーファースト(由来は後述)
・199○年生まれ、男性
・約400床の病院勤務(2024年)
・得意領域 腹部

さて、近年ではほとんどの施設・医療従事者が「画像検査はエコーよりCTやMRIが優秀」といった風潮があるのは言うまでもな

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