招き猫

関西で不動産・観光・宿泊のお仕事をしています。ドラエモン(故・岡田靖さん)と初めてお会…

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関西で不動産・観光・宿泊のお仕事をしています。ドラエモン(故・岡田靖さん)と初めてお会いしたのは2000年でした。本物のエコノミストでした。あれから20年になるのに日本経済は軌道に乗ることが出来ません。日本経済が再度成長軌道に乗るまで頑張りたいと思います。

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手詰まりの日銀とどんづまり財務省

40兆円の日銀ETF、「個人に直接譲渡」案が急浮上から びっくりするような記事が東洋経済から出た。記事によると日銀が保有するETFが9月末時点で40兆4733億円となり、残高がGPIF(年金積立金管理運用独立行政法人)を抜き日本最大の株主となったとのこと。その出口戦略として下記のように提案している。 そこで浮上している案の1つにETFを個人に直接譲渡して保有してもらうという構想がある。提案しているのは、元日銀理事で、日銀のETF買い入れ政策を決めた当時の企画局長、櫛田誠希氏

    • いのちの重さ~感染症と経済的苦境

      バズるTwitterでバズッた。過去最高の(・∀・)イイネ!!をもらった。 一方でたくさんのコメントをもらった。 GOTOはまだ早い、取り返しのつかない事態となる。 あなたにも家族がいるはずで、その大切な人を失う事になる。 読んでいて分かったこと。 コメントをくれた人々は、よき人なのだ。 ただ、ある情報に気が付いていないのだ。 COVID-19に感染して失われる命もあるが、経済的苦境や生活不安で自殺という形で失われる命もあることを。そして命の重さに違いはないことを。 自

      • お金って何ですか 貨幣の力2

        自民党、新型コロナで歳費返納を検討 自民党は13日の役員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、国会議員の給与にあたる歳費の一部返納について、前向きに検討することを決めた。今後、各党に協力を呼びかけ、返納額などを協議する。二階俊博幹事長は同日の記者会見で「新型コロナに対する国民の奮起、戦うということに対して、しっかり支援していくということだ」と述べた。 こういうニュースを読むと本当にがっかりする。「お金とはどれほどありがたい存在で、国が法律で定めて生み出していて、かつ天

        • 東京財団の提言・日本の経済学者の発言を検証してみよう

          東京財団の提言書3月17日に東京財団から【経済学者による緊急提言】新型コロナウイルス対策をどのように進めるか? ―株価対策、生活支援の給付・融資、社会のオンライン化による感染抑止―が発表された。 メンバーは<発起人>小林慶一郎・佐藤主光から始まって、そうそうたる人達である。整然とした文章だが、書いてある内容には現実の数字は抑えておらず、あまり中身があるように思えない。しかも、結論では慄然するような提案がなされている。読後に想像される日本経済のイメージは、目を覆いたくなるよう

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        • お金の力
          15本
        • 観光産業の未来
          6本
        • 景観
          1本
        • 風景
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        記事

          マイナス30%の衝撃 新型コロナウイルスが日本経済に与えるインパクト

          OECDの分析とフィナンシャルタイムズの報道4月7日のフィナンシャルタイムズのマーティン・ウルフが、OECDのデータをもとに分析している記事は恐ろしかった。新型コロナウイルスで、経済的ダメージを一番受けるのは日本であり、年率マイナス30%まで下落するという予測を掲げている。ゴールドマン・サックスもマイナス25%と言っているので海外はどれも近い数字で、日本に警告を与えている。 Already governments have given up old fiscal rules

          マイナス30%の衝撃 新型コロナウイルスが日本経済に与えるインパクト

          奈良・浮御堂のサクラ

          奈良・浮御堂のサクラ

          バーナンキはバブル崩壊から何を学んだのだろう

          ◆バブルって日本人なら「バブル」という言葉を一度は聞いたことがあるだろう。株価が4万円近くまで跳ね上がっていたとか、日本の地価がどんどん上がっていったとか、人手不足で新卒は就職口が山のようにあって、取り合いになったとか。 千昌夫が「歌う不動産王」と呼ばれ総資産3000億を保有していた時代である 今では想像すらできないようなことである。それがある時から一転した。バブル崩壊である。株価は大暴落し、地価は下落し、仕事もなくなった。仕事はなくなりすぎて、ロストジェネレーションと呼

          バーナンキはバブル崩壊から何を学んだのだろう

          岩井克人批判1 不均衡動学の限界

          岩井克人「貨幣論」貨幣に興味を持つ日本人なら、一度は手に取る本が、岩井「貨幣論」である。専門書である「不均衡動学の理論」とは異なり、格調高い文章で出来上がっている貨幣論は一般人でも読めるように作り上げている。数式も出てこない。 岩井は「無限の未来からの贈与としての貨幣」と貨幣を定義する。歴史の終わり、例えばハルマゲドンの瞬間に貨幣をもらっても使えない。最後まで持っていた人が損をする。だから最後に受け取る人間からの贈与である、と説明する。 無限のかなたの未来に住む人間から今

          岩井克人批判1 不均衡動学の限界

          トランプ最高のディール、史上最大の財政出動、なんでカサブランカ?

          ◆トランプと映画カサブランカ 昨日、アメリカの下院では2兆ドルの米経済対策法が成立した。雇用危機と景気減速に対処するためのもので、史上最大の財政出動となる。さっそく、彼はGMのオハイオの工場を再開して「換気しろ」、フォードも!!!!とつぶやいた。 そのツイートに対して、素晴らしいディールだ、取引だと絶賛したのはケルトン教授である。彼女は民主党のサンダース大統領候補の経済ブレーンなので、トランプとは政治的立場が反対なのだが、今回のトランプの「ディール」を高く評価している。A

          トランプ最高のディール、史上最大の財政出動、なんでカサブランカ?

          米国のコロナウイルス対策が日本に与える影響について

          前回、スペンディング・ファースト、米国でMMTが行われようとしているという記事を書いた これについてMMTの第一人者ケルトン教授がニューヨークタイムズに寄稿している。これこそMMTのいうスペンディング・ファースト、増税の必要がない財政出動だ。重要なことは、この米国政府の対応で、日本経済は大きな影響を受ける。このことについて解説したいと思う ◆議会で承認されたら財政の裏付けは必要ない ケルトン教授のニューヨークタイムズへの寄稿のタイトルである Just Use ‘the

          米国のコロナウイルス対策が日本に与える影響について

          スペンディング・ファースト、米国でMMTが行われようとしている

          ◆MMT(現代金融論)の専門家ケルトン教授のツィート米国で新しい経済学の現代金融論-Modern Monetary Theory 略称MMTを昨年日本に紹介するプロジェクトにかかわった。ケルトン教授を日本に招聘して立命館大学と共に研究会を開催したのだ。 一年もたたないうちに、MMTの主要ポイント「スペンディング・ファースト」(まず、支払いが先)が、実行される状況となった。感染症だけでなく経済学的にも歴史的事件に私たちは直面している。 コロナウイルス騒ぎで株価が激しく動き、

          スペンディング・ファースト、米国でMMTが行われようとしている

          コロナウィルス警報

          コロナウイルスのせいで観光業界は死滅寸前である。かわいそうなのは観光大使の鹿。観光客の激減で鹿せんべいがもらえず飢えて死にそうになっている 社長としてはようやくここまで育ってきた会社と、それを支えてくれているスタッフに対して、どのように対応するかが大きな局面に来ている。ノートを始めたのは、社員だけでなく、数多くの関係者に直接対話できるツールとして、自分がいま何を考えているかを伝えるためにも役立つのではないかという意味もある ◆情報をいかに収集するか 毎日、主にツィッター

          コロナウィルス警報

          シニョレッジ~貨幣の原点から

          富本銭・日本の貨幣の始まり奈良に住んでいるとものごとの原点にふれることが多い。国家のはじまり、文字のはじまり、建築、紙、印刷、戸籍、農耕、土地台帳、租庸調など税制など日本文明全ての原点がここに刻まれている。貨幣の鋳造とその使用方法にについても同様である。 奈良県の明日香村にある万葉文化館の建築にあたって、発掘調査をしている途上で発見されたのが「富本銭」の鋳造跡であった。この施設では当時の状況を再現している。工房で銅を職人が溶かして、鋳型にはめて作り出す様子だ。このシンプルな

          シニョレッジ~貨幣の原点から

          コロナウイルスと日本、そして世界

          夕べのNHKBS1スペシャルはコロナウイルス特集だった。 専門家として登場した東北大学大学院の押谷仁教授の最後の言葉が素晴らしかった。 Hope for the best, Prepare for the worst  最善を望み、最悪に備える  これが我々がとるべきスタンスなのだと教えてくれた 一人一人が主体性をもって考えることが求められている 仕事はどうか、これからの生活はどうなるのか、など様々に悩むことは多い。国民も不安を抱えているし、刻刻と変わる状況変化、その

          コロナウイルスと日本、そして世界

          貨幣の力

          無から有を生む政府にはお金をつくることで「無から有を生む力」がある。シニョレッジという。そんなうまい話があるわけはない、という人もいるだろう。 ならば、世界各国がお金を発行するシステムを作るのはなぜだろう。みんな基軸通貨のドルで生活してもよいはずだ。しかし、どの国も中央銀行を持ち、独自の通貨を発行している。ユーロ圏の国もかっては皆んな独自通貨を持っていた。そし。て豊かな地域になった。 自分の国を豊かにするためには、自分で貨幣を産み出すシステムを持つことが大切なのだ。 お

          貨幣の力

          1兆ドル・米国コロナ向け経済政策と日本通貨再膨張政策(Reflation)

          昨夜米国のトランプ大統領はコロナ対策のために巨大な経済対策を発表した。 一兆ドル、日本円で107兆円である。 国民全員に1000ドル(10万円)を配ることも計画中だという。実は香港ではすでに10万円が配られている。 それに引き換え、日本では一人1万2千円とか小さな額で囁かれているし、その決定もまだまだ先になりそうだ。SNSでは日本を失われた20年にする気かとか、いろんな話が飛んでいる。 私から言わせると、失われた20年で済めばいいね。もっと大きな混乱と戦後直後のような

          1兆ドル・米国コロナ向け経済政策と日本通貨再膨張政策(Reflation)