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はじまりのはなし

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第52回新潮新人賞に応募しましたが、擦りもしませんでした。 お手柔らかに読んで頂ければ幸いです。
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#秋分の日

はじまりのはなし…エピローグ⑮(終)

はじまりのはなし…エピローグ⑮(終)

また年賀状が書けなかった。

小春日和の陽気な日差しが、小さな窓から射し込んだのかと思えば、もう大晦日の朝だと言う。

私はまた、数日間眠り続けていたらしい…異常なくらいの暖冬で、気候の変化が感じられず…携帯電話に表示された日付を見た瞬間は、目を疑ったし…狐に摘まれたような気持ちになった。
それでも私は彼の言う通り、精神病院に入院しているとは思えないくらい能天気で、突然のタイムスリップにショックを

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はじまりのはなし…光の粒②

はじまりのはなし…光の粒②

病院に到着したなり、看護婦さんが酷い形相で駆け寄って来た。
「今は落ち着いたんですけど…彼女さん…先程まで一時間くらいずっと泣きっぱなしだったんです。お電話しようかと、婦長にも相談したんですが…午前中は様子を見ようって言われて…私は前の事もあったので、すぐにでもって思ったんですが……でも、安心して下さい。…今は落ち着いてますから…」

眠気と疲れで朦朧としていた意識から、無理矢理叩き起こされる様な

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はじまりのはなし…プロローグ①

はじまりのはなし…プロローグ①

「忘れていました。ずっとずっとずっと…
忘れた事さえも、忘れてしまっていたのです。
余りにも昔の事で…これが本当の事なのかさえ、私にも疑わしいのです。
あなたに伝えたところで、あなたはきっと信じないでしょう。

あなたはきっと笑って…明日には忘れてしまうのでしょう…

大人になってから聞くおとぎ話ほど、詰まらないものはないでしょうね。

どうして子どもの頃はあんなに心が弾んだのか…私にも思い出せま

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