純丘曜彰の物語学ノート

大阪芸術大学哲学教授。美術博士(東京藝術大学、美学)、文学修士(東京大学、哲学)。東京…

純丘曜彰の物語学ノート

大阪芸術大学哲学教授。美術博士(東京藝術大学、美学)、文学修士(東京大学、哲学)。東京生まれ。専門分野は、哲学、メディア文化論。

マガジン

記事一覧

2.3. トーンジャンル

2.3.1. トーンジャンルと観客のオネイラ 観客は、彼らの心が物語世界と共鳴しているときにの…

2.2 トピックジャンルとオーサージャンル

2.2.1. トピックと物語世界 物語世界は、物語がテーマについて話し合うのに十分な大きさの整…

2.1. 観客の想定

2.1.1. 神話から物語世界へ オネイラは、人間の共通動機の領域である。オネイラのさまざまな…

2.0. はじめに

 物語世界1は、感性的な物語創造と悟性的なテーマ思考2へ橋渡しする形式である。夢や幻想は、…

物語世界:映画ストリオティクス(3)

概 要  語り要手と観客の間での物語テーマの議論には、ミュトスの一部、つまりトピックしか…

​闇の奥での暮らし方

コンラッドの『闇の奥』 『闇の奥』(1902)、その名前くらいは聞いたことがあるだろう。コッ…

バウムガルテン『美学』とは何か:イメージの論理学

/〈理性〉は、万人万物に共通であり、理神論として、マクロコスモスである世界をも統一支配し…

本格ミステリの定義と作家秘密結社

/ミステリは、もともと神話っぽい怪異譚。ところが、20世紀になるころ、スマートな「知恵落と…

ファンタジーと地平融合

 『果てしない物語』とは、この現実のことだ。あのアウリンのごとく、始まりは終わりであり、…

ハードボイルドとオフビート

 オフビートという言い方は、オンビートがあってこそのものだ。2拍目4拍目などと書いてある…

オストラニェーニエとヴォルター・ザラーテ

 日本で高尚な文学として評価が高いのは、じつのところ、それらしいものだ。まあ、芸大の油彩…

アンリライアブル・ナレーター(当てにならない語り手)

 探偵が犯人ではない、というのは、デテクション(謎解き)とは関係のないスタイル(話体)的…

カントの美的判断力

 我々の通常の判断力というのは、それが何であるか、ないし、何がそれであるか、を判断する。…

クリスチャン・メッツとマクルーハン

 メッツというと、バルトらとともに、映画における構造主義者の典型のひとりであるかのように…

アリストテレスの幸福論

 幸福論と言えば、まずアリストテレスだろう。彼の世界観は、手段目的論ないし原因結果論の連…

コスモファージ

 宇宙喰い、のことだ。だが、SFの話ではない。ソンタグ(ゾンターク)のサルトル批評として…

2.3. トーンジャンル

2.3.1. トーンジャンルと観客のオネイラ 観客は、彼らの心が物語世界と共鳴しているときにの…

2.2 トピックジャンルとオーサージャンル

2.2.1. トピックと物語世界 物語世界は、物語がテーマについて話し合うのに十分な大きさの整…

2.1. 観客の想定

2.1.1. 神話から物語世界へ オネイラは、人間の共通動機の領域である。オネイラのさまざまな…

2.0. はじめに

 物語世界1は、感性的な物語創造と悟性的なテーマ思考2へ橋渡しする形式である。夢や幻想は、…

物語世界:映画ストリオティクス(3)

概 要  語り要手と観客の間での物語テーマの議論には、ミュトスの一部、つまりトピックしか…

​闇の奥での暮らし方

コンラッドの『闇の奥』 『闇の奥』(1902)、その名前くらいは聞いたことがあるだろう。コッ…

バウムガルテン『美学』とは何か:イメージの論理学

/〈理性〉は、万人万物に共通であり、理神論として、マクロコスモスである世界をも統一支配し…

本格ミステリの定義と作家秘密結社

/ミステリは、もともと神話っぽい怪異譚。ところが、20世紀になるころ、スマートな「知恵落と…

ファンタジーと地平融合

 『果てしない物語』とは、この現実のことだ。あのアウリンのごとく、始まりは終わりであり、…

ハードボイルドとオフビート

 オフビートという言い方は、オンビートがあってこそのものだ。2拍目4拍目などと書いてある…

オストラニェーニエとヴォルター・ザラーテ

 日本で高尚な文学として評価が高いのは、じつのところ、それらしいものだ。まあ、芸大の油彩…

アンリライアブル・ナレーター(当てにならない語り手)

 探偵が犯人ではない、というのは、デテクション(謎解き)とは関係のないスタイル(話体)的…

カントの美的判断力

 我々の通常の判断力というのは、それが何であるか、ないし、何がそれであるか、を判断する。…

クリスチャン・メッツとマクルーハン

 メッツというと、バルトらとともに、映画における構造主義者の典型のひとりであるかのように…

アリストテレスの幸福論

 幸福論と言えば、まずアリストテレスだろう。彼の世界観は、手段目的論ないし原因結果論の連…

コスモファージ

 宇宙喰い、のことだ。だが、SFの話ではない。ソンタグ(ゾンターク)のサルトル批評として…