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私が占い師になったワケ(闘病記⑱骨シンチグラフィー 27歳)

2006年1月23日。今日はアイソトープ検査(骨シンチグラフィー)の検査をおこなった。骨に薬が集まるまで時間がかかるので、静脈から薬を流し込み3時間後に検査を開始する。

骨の状態を見る検査だが、がんの骨転移を確認する際にも使われている検査だ。

次にリウマチ内科を受診するときには、検査結果を聞くことができるだろう。

と思っていたのだが、この頃の日記を読み直して思うのは、割りと短いスパンで通院しているな、と言うこと。

この頃はまだ急性期で自分がいったいどうして病気になったのか。

治す方法はないのか。

模索していたのだろう。

とにかく読み返してみると、ありとあらゆる検査をやったな、と思う。

骨シンチグラフィー検査をやってから3日後。リウマチ内科を受診すると検査結果はまだ出ていなかった。

この日は朝から高熱があったようでインフルエンザの検査をするも陰性だった。

39度2分もあったので、当然のことながらCRPの数値もあがる。

どうやらこの頃の私はコルヒチン以外の薬を使いたかったようで、何度か医師に申し出るも「どうして私が診察するときに腕が痛くならないのよ。私だってどうしたら良いのかわからないんだからね」と怒られた。

「鈴木さんは女性だから女性のお医者さんの方が話しやすいでしょ」という整形外科の先生の紹介もあり、この頃は女医さんの診察をよく受けていたのだが、私も20代と言うこともあり、先生もまだ若かったので、診察室ではしばしバトルを繰り広げた。

私も感情的ならば先生も感情的だ。

きっとどこか虫の居所が悪かったのだろう。

と今ならば笑って思えることでも、当時の私は何かにつけて怒りが心頭だったようだ。

とにかくこの日はタミフルが処方されたので、まる1日高熱と闘ったと書かれている。

2006年1月27日。この日は1日の大半を寝て過ごしていたようで、目が覚めると頭痛に悩まれ、この頭痛はタミフルの副作用ではないだろうか、と書かれていたのだが。

自己免疫疾患の私は20代の頃からインフルエンザの予防接種を何度も打ち、それでもインフルエンザに感染してしまうので、いったい今までに何度インフルエンザにかかったかは覚えていない。

だからこそわかるのだが、これは明らかにタミフルの副作用ではなく、インフルエンザ特有の頭痛である。

2006年1月28日。朝、起きると頭痛は消えていた。念のため、薬局に電話すると、もう1度内科を受診するように言われる。

この時点でまた内科を受診する気にはならなかったので、どうやら勝手にタミフルを飲む量を減らしたようだ。(だからタミフルの正じゃないってと、昔の自分に突っ込んでやりたい)

2006年2月2日。今日こそは骨シンチグラフィーに結果が出ているだろうと思い、リウマチ内科を受診する。

診察室に入ると主治医は相変わらず首をかしげていた。

骨シンチグラフィーの画像を見ながら、静脈から薬を注射する際に悉皆しなかったか?と尋ねてきた。

私は昔からよく採血をするが、両腕とも血管が細く、採血をする際に失敗するので、今回もまた手首の静脈から注射をし薬を流してもらったのだが、これが良くなかったのだろうか。

主治医曰く、右肘と右足、そして左足(薬指周辺)以外にも炎症反応が沢山見つかったとのこと。

腰の骨(仙腸関節)と鎖骨から降りてきたあたりに位置する太い骨(胸鎖関節)。

20歳を過ぎた頃から酷い肩こりがあり、整形外科を受診したことはあるが、骨には異常がなかったことを伝える。

すると今度は弁膜症を疑ってきた。

聴診器で心臓の音を聞くと、少しではあるが雑音が入ってるそうだ。

血液が逆流するような音が聞こえるらしい。

とりあえず今日は腰椎のレントゲン写真を撮り、あまり酷いようならば心電図とエコーをやることになった。

2006年2月3日。リウマチ内科の先生が整形外科の先生に手紙を書いてくれたので、肩と鎖骨のレントゲンを撮る。

残念ながらここ数年、腰が痛いなと思いながら暮らしていたが、腰の骨に関しては融けて固まってしまっていた。

このことから数年後、強直性脊椎炎の疑いをかけられるのだが、幸いにも鎖骨には変形が見当たらない。

モービック(消炎剤)のみが処方され、外科的な処置は必要ないので、そのまま自宅に帰される。

2006年2月4日。今日、テレビを見ていたら、急に鎖骨から真ん中の骨にかけて痛みが走った。

気のせいだと良いのだが今までに1度も感じたことのない痛みだった。

おそらくこの痛みは骨シンチグラフィーで真っ黒く表示されていた炎症反応なのだろう。

ちなみにこの胸鎖関節の痛みは時間をかけて進行し、現在ではやや変形が見られる。

そのため、胸鎖関節が強調されるような服はあまり着ないようにしている。

2006年2月16日。今日は朝から右側の仙腸関節が痛い。

胸鎖関節の痛みに続き、今までに1度も感じたことがないくらい激痛だった。
それと同時に右ひじにまた水が溜まっており、腫れている。

この頃は右ひじに水が溜まり1度曲がってしまうと、整形外科で水を抜き、ステロイドを注射してもらってから、3週間ほど経過しないと、腕を伸ばすことはできなかったので、日常生活に支障が出ており、利き手が右手の為、食事をとることに大変苦労した。

箸での食事はもちろんできず。

左手にスプーンを持って食べるか、もしくはパンなどの軽食で済ませていた。

当然、着替えをするのも大変で、メイクすることもできなかった。

私がタロットから西洋占星術を学び始めたのも右ひじに水が溜まり始めたことがきっかけだった。

とにかく右ひじに水が溜まり腕が曲がってしまうとカードをシャッフルすることがまったくできなくなってしまったのだ。

それと同時に右利きなので、文字も書けなくなってしまった私は、タロットの通信講座で文章を書いて提出することに四苦八苦した。

病院へ行く際も右ひじが曲がってしまうと、自分で運転をすることができないので、タクシーで病院へ向かうこともあった。

この頃はお財布を持っていても、左手でお財布を取り出し、右手で開けることができなかったので、タクシーの運転手さんや病院のお会計でも「すみません、この中からお金を取ってもらっても良いですか」とお願いし。

満足な日常生活を送るのは困難になっていった。

ひどいときはパジャマから私服に着替えることもできなかったので、パジャマの上にコートを羽織って病院へ行くときもあったほどだ。

若いうちの苦労は買ってでもしろと言うが、苦労はしないにこしたことはないと私は思う(苦笑)

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