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世界の歌姫たち

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私が愛する女性シンガーについて、YouTubeやSpotifyリンクで紹介する。基本、「好きだ、愛している」と言うだけだ。
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フランソワーズ・アルディ:Françoise Hardy "Decalages"

無人島に一枚だけアルバムを持っていけるとするならば、私はこの一枚を選ぶ。フランソワーズ・アルディの1988年のアルバム「デカラージュ」(Decalages)。タイトル曲の "Decalages" はとにかく愛している。思い入れが強すぎて、それ以上書くことができない。 1曲目の "La Sieste" もいいし、3曲目の "Laisse Moi Rever" も、何度も聴いてずっと夢を見ていたい。"Partir Quand Meme" もひたすら美しい。 そして、Franç

番外編(日本の歌姫たち)2:氷川きよし「限界突破×サバイバー」

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを26回にわたって週1、火曜日に投稿してきた。 ダイバーシティ、インクルージョン、LGBTQ+、SDGs時代に「歌姫」というのはどうかと思う、「女性シンガーばかり」などと書くなんてどういうこと?性別とは関係なくミュージシャンでしょ?、と眉をひそめていた人もいたかもしれない。しかし、私自身は生物学的な性別から見ても、社会的な位置から見ても、自分自身の性認識に

ジェーン・バーキン:Jane Birkin "Quoi"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。世界2周を終えてフランスに帰ってきた26回目の今回は、ジェーン・バーキンだ。 ジェーン・バーキンで好きな一曲は、となると、まず「コワ」 "Quoi" を選曲することになる。1985年にリリースされた少し古い曲だが、か細く高く伸びる声の魅力がたっぷりの一曲だ。 セルジュ・ゲンズブールのパートナーとも知られ、この曲も彼の作詞だ

エネイダ・マルタ:Eneida Marta "Ibra"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。25回目の今回はフランスに帰って終わり、来週の26回目に番外編で終わるつもりだったが、ちょっと寄り道して1回延長することにした。アフリカあるいはポルトガルから、エネイダ・マルタ。 西アフリカの小国ギネア=ビサウ出身の彼女のことは、2年前だったか最近になって知った。現在はポルトガルを活躍の中心にしているらしい。西アフリカ、ポルト

ケイト・ブッシュ:Kate Bush "The Sensual World"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。24回目の今回は、メキシコ湾流に乗って大西洋を渡りヨーロッパに戻りイギリスから、ケイト・ブッシュ。 一言でいえば「狂気の歌姫」、もう少し言葉を使うならば、「美しい姿形と声を持って生まれて狂気の知性を備えた歌姫」という感じだろうか。 まずは、多くの人が一度は聴いたことがあるだろう "Wuthering Heights" 「嵐が

アストラッド・ジルベルト:Astrud Gilbert "Look To The Rainbow"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。23回目の今回は、太平洋を渡ってブラジルから、アストラッド・ジルベルト。 37年前くらいだったか、ジャズを聴き始めたころ、ギル・エヴァンズ・オーケストラが好きになってよく聴いた。だから、アストラッド・ジルベルトもスタン・ゲッツとの共演盤 "Getz /Gilberto" より先に、ギル・エヴァンズとの "Look to the

祖海:Zu Hai "好运来"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。22回目の今回は、先々週がちょうど春節(旧暦の正月)だったし北京で冬季オリンピックも開催中ということもあるので、中国から、祖海(Zu Hai)だ。 初めての中国出張は2011年10月だったと思う。蘇州にある部品サプライヤの品質問題・供給問題を解決するために緊急で行ってほしいということで、金曜日の朝に出国、土日で課題を解決して月

シーラ・マジッド:Sheila Majid "Legenda"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。21回目の今日は、マレーシアからシーラ・マジッドだ。 去年(2021年)の10月26日に、マレーシアの歌姫、シティ・ヌールハリザを記事にしたときに、シーラ・マジッドに触れて、彼女については改めて記事にすると記述した。今回は、シティ・ヌールハリザの記事からシーラ・マジッドの部分を抜き出して、いくらか追記・修正して記事にすることに

デティ・クルニア:Detty Kurnia "Kulu Kulu Karawang Modern"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。20回目の今日は、インドネシアからデティ・クルニアだ。 バンドゥンを中心都市とする西ジャワ・スンダ地方の、スンダ語で歌われる歌謡曲、ポップ・スンダの女王として君臨したのがデティだ。「君臨した」と過去形になっているのは、実は私もこの記事を書くにあたって調べて今さら知ったのだが、2010年に49歳の若さで亡くなったということだ。

ラタ・マンゲシュカル:Lata Mangeshkar "Diamonds Forever"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。19回目の今日は、インドからラタ・マンゲシュカル。 以前に、インドのシュレヤ・ゴーシャルを取り上げたときに、ラタについても少し触れた。偉大な歌手なので、改めて書いておこうと思う。 まずは再生回数 4億7千万(!) 超えの動画のリンクを貼っておこう。サムネイルの画像が出ないようだし、少々古い録音なので音質はちょっとアレかもしれ

ウム・クルスーム:Umm Kulthum "Alf Leila wi Leila"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。18回目の今日は、中近東を離れてインドか、あるいは東南アジアにしようか、と思っていたところだが、急遽、エジプトのウム・クルスームをとりあげようと思う。 というか、なぜ取り上げなかったのか、やめにしようかな、となぜ思ったのか。ウム・クルスームといえば、1975年にすでに亡くなっているが、「ナイルの薔薇」、「ナイルの女王」とも呼ば

リラズ:Liraz "Power of Being Myself"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。17回目の今日は、イスラエルの女性シンガー、ハリウッドでも成功を収めた女優でもある、リラズだ。(*1) まぁ、私の駄文を読むより聴いてほしい。 1'45"から 21'40"までが、ライブ演奏だ。ペルシャ語の歌(*2)で伝統的な音楽をモダンなアレンジ、魅力的なパフォーマンスで一発でノックアウトされることであろう。そして、21'

タリア・ラフード:Talia Lahoud "El Helwa Di"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。16回目の今日は、14回目のフェイルーズに引きずられてレバノンから、これからが楽しみの歌姫だ。 前回、私が投稿している歌姫について「手が絶対に届かない憧れみたいなもの、理解を超えて崇拝する対象」として少々厳しい定義をし、日本の女性ミュージシャンでは誰も私にはピンとこない、とした。その割に、レバノンの美人には弱いのか、というとこ

番外編(日本の歌姫たち):アニャンゴ Anyango "Nyatiti Diva"

「世界の歌姫たち」という我ながらベタな名前だなと思うマガジンを作って、愛している女性シンガーばかり、愛している思いのたけを週1、火曜日に投稿している。15回目の今日は、2021年年末の番外編として日本の女性シンガーについて書こうと思う。 しかし、なぜ日本人の私が日本語で書いているこのシリーズで外国の女性シンガーばかり恋焦がれ、日本の女性ミュージシャンが番外編になってしまうのだろうか。 自分でもよくわからないが、手が絶対に届かない憧れみたいなもの、理解を超えて崇拝する対象と