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本の感想

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本の感想「サラバ」西加奈子

本の感想「サラバ」西加奈子

上下巻の長編を読み終えて...

久しぶりに読書を継続して、書くことを続けている。毎日継続してみて、やはり読書の楽しさと、読むことで広がる世界観に包まれている。きっかけにすごく感謝している。

「サラバ」とは

西加奈子さんの長編小説で2015年に発売された作品だ。主人公は圷歩という30代の男性、関西出身のフリーライター、イランで生まれ、エジプトで幼少期を過ごし、なんでも器用にこなせるタイプだし、

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出会えてよかった本「漁港の肉子ちゃん」

出会えてよかった本「漁港の肉子ちゃん」

肉子ちゃんとは

『漁港の肉子ちゃん』は西加奈子さんの2011年の作品です。

物語としては...

肉子ちゃんこと、容姿が整っておらず、太っていて、だが、涙もろく、情に厚い母、そして、クールで美少女な娘、キクコ、母娘の話です。

見どころといえば、肉子ちゃんのドジっぷりが凄まじく、それにかっこ悪くても人からどう思われようと、情に脆く、困っている人を放っておけない母、肉子ちゃんの人間性がとっても温

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寝る前に「これっていい言葉!」

寝る前に「これっていい言葉!」

武田双雲さん著の「敏感すぎて傷つきやすいあなたへ」をやっと読み終えた。

購入した当初思っていた時より、何倍も面白かった!

最後のページにあった言葉でとても良い言葉があった。

書道家の武田さんが書くと腑に落ちるなあと思った。
「文字は変わってもいい」
ということ。

「変えてもいい」という事だと私は解釈出来て、なんだか嬉しかった。投げやりになれ、という事ではなく、自分のルール変えない、ではなく

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感想文「春琴抄」

感想文「春琴抄」

私は春になると谷崎潤一郎の「春琴抄」を思い出す。お金持ちの令嬢で盲目だが三味線の名手。美貌の持ち主「春琴」と、丁稚奉公として幼い頃にこの家に入り、春琴の世話係として、幼馴染のように育った男、「佐助」の物語だ。この本を初めて読んだのは確か小学生の頃で、その後百恵ちゃんが出ている映画を観る、そして思い出して春になると読む。そんな繰り返しの本だ。定期的に読み返したくなる。そして読み終えた後の感想が年齢毎

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感想文「ふくわらい」

感想文「ふくわらい」

今日は西加奈子の小説「ふくわらい」の感想を書こうと思う。今、読んでいる本も西加奈子だし、本当に西さんが好き。さっき本棚を整理していたら「ふくわらい」の本が出てきたので感想を。

まずはあらすじを交えて...

書籍編集者の「定」は幼い頃からふくわらいが好きだった。そのせいで、どの人物の顔もパーツごとにバラバラに見える。そんな感じの話だったと思う。会話する人物がいれば、その相手の目や鼻、眉毛がふくわ

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