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学んだこと、考えたこと

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学んだことや考えたことを書きます。
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記事一覧

言葉の曖昧さと、実践の明確さ(科学と哲学とプログラミング)

2023年末に人生での心の重要さに気づく機会があり、それから心や認知、意識について学び始めました。 心は、脳という形のあるものが生み出す形のないものです。そのため心の研究は、科学と哲学の2つが交わる領域です。私は科学者や研究者が書いた本を読むのが好きだったので、主に科学の方面から心について学ぶことにしました。 ■ 科学者から見た哲学 何冊か本を読んでいるうちに、心について学ぶという目的からは外れるのですが、科学者の哲学に対する考え方に共通点が見られることに気づきました。

状況の善悪を判断しない

状況の善悪は、一時的で相対的なものです。速く進むことが目的なのだとしたら、追い風や下り坂が善で、向かい風や上り坂が悪のように思えます。しかし、風向きはずっと同じではありません。上り坂を越えれば下り坂がありますし、逆も然りです。また、反対側に進む人にとっては、この基準での善悪は全く反対になります。 今読んでいる本️(ニュー・アース)に、このことを説明する面白い話がありました。 男性は、判断する代わりに事実を受け入れています。「そうかもしれない」と言っているのは、善悪は物事の

結果ではなく行為そのものを楽しむこと

「結果を出すためには無理せず継続することが大事」ということを考えていると、ふと、みやぞんさんの努力についての動画を思い出しました。 内容を要約すると、「苦しんでする努力は実らない、楽しんでする努力は実る」ということでした。 結果ではなく行為そのものを楽しむことポイントは、結果を求めるのではなく、行為そのものを楽しむことにあると思います。 個人的な経験ですが、レーティングシステムのあるゲームを、ランクを上げることを目標に取り組んでいたことがあります。数ヶ月の間練習して目標

加齢と記憶力の関係

脳の能力は20代をピークにして、30代から衰え始めていきます。記憶に関していえば、新しいことを覚える能力や、覚えていることを思い出す能力、ワーキングメモリの能力などが低下していきます。 何かを思い出そうとしたときに、喉まで(下の先まで)出かかっているのに思い出せない現象のことを、舌先現象と言います。「なんだっけ、ガから始まった気がするんだけど…」みたいなやつです。舌先現象は、40代頃から起こりやすくなるようです。 十分な睡眠、定期的な運動、脳を使うことなどによって、記憶力

最近、散歩するときに意識していること

朝の活動の前に散歩をすることをルーティーンにしているのですが、散歩が終わった後に決まって気分が沈むのがずっと気になっていました。家から出たくないときもあり、その時は家の中をうろうろします。 朝食後に血糖値が下がる影響だと思っていたのですが、時間を空けてから歩いても決まって散歩の後に気分が沈むので、関係は薄そうでした。ここ数日は症状がマシになっており、どうやら原因は「ぐるぐると思考が回り続けていたから」なのではないかと気づきました。 最近散歩しているときに(気分が沈まないよ

2023年が教えてくれたこと リモートワーク、退職、気づき

今年も残るところあとわずかなので、2023年の振り返りをしようと思います。 去年と一昨年の振り返りはこちらです。 2022年の振り返り | tekiehei2317's blog 2021年の振り返りと2022年の方向性 | tekiehei2317's blog Notionに書いている日記(デイリーノート)をもとに振り返りました。まずは一年のおおまかな流れを振り返って、最後に出来事をまとめます。 2023年のテーマ2022年から一年の初めにテーマを決めています。2

望んでいないものは手に入らない

どこかで見たのか・それとも学んだことを言葉にしたのかは忘れてしまったのですが、「望んでいないものは手に入らない」という考え方を、人生の法則として信じています。 宝くじを例に考える 宝くじを例に考えてみることにしましょう。宝くじに当たるために必要なことは何でしょうか? もちろん運も必要ですが、それ以前に「宝くじを買うこと」が必要です。当たり前ですが、宝くじのことが頭にない人(つまり宝くじに当たることを望んでいない人)が当たることはありません。宝くじに当たることを望んだ人だ

本を読むだけで効果はあるのか?

本にはたくさんの種類があり、また本を読む目的もさまざまです。ここでは主に「身近な話題について書かれた本を、考え方や行動を変化させるために読む場合」について書こうと思います。 イメージしやすいようにいくつか本をあげると、次のようなものです。生き方や考え方、コミュニケーション、生活習慣など、さまざまなテーマの本があると思います。 7つの習慣 人格主義の回復 DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール 頭のいい人が話す前に考えていること 脳を鍛えるには

本の内容と経験を結びつける

最近、本との向き合い方を改めて考えています。前回は「本を読むだけで効果はあるのか?」というテーマで、本から影響を受けることや、影響を言語化して長続きさせることについて書きました。 今回は、本の内容と経験を結びつけることについて書こうと思います。 知識と経験を結びつける学習に関して最も重要なことの一つは「知識と経験の両方があって、初めて真の理解に達する」(知識は経験に裏付けられて確かなものになる)ことだと考えています。私はこのことを、プログラミングについて学んだり、ソフトウ

今しか持てない悩みに感謝する

大人になるとはどういうことか子供の頃「子供だから〜」「大人になってから〜」と言われたとき、「大人になるとはどういうことか?」と考えたのを覚えている。特にそれは青年期になってからはしばしば思い浮かぶ悩みであり、早く大人になりたいと思っていた。 大人になってしばらく経つと、その問いに対する答えは簡単なものだと分かる。それは「大人になるとは、年をとること」ということであり、ただそれだけのことだった。この答えを子供の頃の自分に言っても納得してくれなかっただろうし、大人に聞いた時に言

決断して前に進まねばならないときに

人生には流れに乗って進んでいる時期もあれば、全く流れのない状態になる時もあります。流れのない状態とは、そこからいろいろな方向に進むことができるということですが、どこかに進むためにはしばしば大きな決断が必要です。その決断をどのように行えばよいのかを考えてみました。 私が流れのない状態に初めてなったのは、大学を休学した時です。それまでは、なんとなく中学・高校・大学と進んでいましたが、「今のままではダメだ」と思ってその選択をしました。休学後はたくさんの時間がありましたが、そこから

学校で何を学びたかったか

歳を重ねるごとに、肉体的・精神的な瞬発力やパフォーマンスは落ちていく。一方で知識は積み重なっていくので、それを生かすことにシフトしていくのがよい。そんな話を聞いたとき、僕の心に浮かんだことは安直かもしれないが先生になることだった。大学を卒業してすぐ先生になるのではなく、いろいろなことを経験してから先生になる。そんな先生が教える授業は変わっていて面白いに違いない。 自分が教える(学ぶのを手伝う)立場になった時を想像して思い浮かんだのは、自分が義務教育で教えてもらったようなこと