テラコッタさん

20代、旦那と二人、気ままにのんびり暮らし。 ほんの少しの仕事と、持病と、粗雑で幸せな…

テラコッタさん

20代、旦那と二人、気ままにのんびり暮らし。 ほんの少しの仕事と、持病と、粗雑で幸せな毎日。

記事一覧

soup stock

一汁一菜、という言葉がある。 品数豊かに食事を準備しなくとも、汁物とご飯と一品おかずでいけるだろうという考えだ。最近は具沢山な汁物があればそれだけで充分だろうと…

lunchfast

旦那がいない時の昼ご飯は作る気がしない。 試しに食べなくてもいいか尋ねてみたが、健康の為に食べるよう嗜められた。遅い時間まで働く日もあるから、そりゃ正論だ。 こ…

思考の裏

時間があるうちに全てをぎゅっと終わらせてしまいたいのだけれど、中々ソファから動けない時がある。素敵なソファを購入してしまった旦那のせいでもある。 角部屋の我が家…

バカハ・タカイトコスキ族の家事

学生時代の友人と今会ったとして、家事をしていると告げたらひどく驚かれるだろう。 当時の私は室内飼いの獣もいいところで、部屋には砂埃と30本のペットボトル、花の咲き…

秋の匂い

洗濯物を取り込んだら、なんだか一日の仕事が終わりな気さえする。実際は晩御飯づくりが待ち構えているんだけれど、寝る前に美味しくて素敵なものを食べると決めているから…

粗雑な暮らし

朝は7時に起きて慌てて、旦那の朝ごはんとお弁当を準備する。食べて出勤させると、ソファに体が沈む。 丁寧な暮らしに憧れてはいるけれども、私には粗雑な暮らしが身の丈…

妻と文体の変遷

時たま後ろを振り返ると、昔の自分の文章は華美であったなと思う。 それも居心地の悪い華美さだ。まるで誰かが素晴らしいと連呼した価値観を、コピーアンドペーストしたよ…

soup stock

soup stock

一汁一菜、という言葉がある。
品数豊かに食事を準備しなくとも、汁物とご飯と一品おかずでいけるだろうという考えだ。最近は具沢山な汁物があればそれだけで充分だろうという考えもあり、粗雑な暮らしを求める私にはなんとも優しい傾向にある。

そんな訳で、減ったり増えたりを繰り返す我が家の食材庫には常にパンパンなケースがある。インスタントスープのストックだ。

旦那は外食でも頼むくらいにコーンスープ好きで、私

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lunchfast

lunchfast

旦那がいない時の昼ご飯は作る気がしない。
試しに食べなくてもいいか尋ねてみたが、健康の為に食べるよう嗜められた。遅い時間まで働く日もあるから、そりゃ正論だ。

こんな日は洗い物がそのままのシンクからフライパンを引っ張り出して、たくさんの油でハムエッグを焼く。ハムは特別に2枚。堅焼きが好みでないので半熟に。
焼いている間に、冷凍庫の野菜を温める。馬鹿でかい皿にハムエッグと野菜とマヨ醤油をのせたら、お

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思考の裏

時間があるうちに全てをぎゅっと終わらせてしまいたいのだけれど、中々ソファから動けない時がある。素敵なソファを購入してしまった旦那のせいでもある。

角部屋の我が家は太陽光に恵まれて、光合成が容易い。植物のような私は仕方なしに、カフェオレでも淹れる事とする。

制作や工夫が必要な仕事ばかりしているから、人生の寄り道が何より大事だ。映像作品や本や記事を漁っては、浸かってみる。ぱんぱんに詰め込むのではな

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バカハ・タカイトコスキ族の家事

学生時代の友人と今会ったとして、家事をしていると告げたらひどく驚かれるだろう。
当時の私は室内飼いの獣もいいところで、部屋には砂埃と30本のペットボトル、花の咲きかけた野菜があったし、スプーンの上にコンタクトレンズがあった。
今は整理整頓は下手だけれど清掃されて、ある程度秩序がある家でヒトとして暮らしている。

もし早い段階で生活能力が低いことを誰かが見抜いていたら、適切に能力は向上できたのだろう

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秋の匂い

洗濯物を取り込んだら、なんだか一日の仕事が終わりな気さえする。実際は晩御飯づくりが待ち構えているんだけれど、寝る前に美味しくて素敵なものを食べると決めているから、案外気が楽だ。

ベランダに出ると、もう秋の匂いがする。
実際はなんの香りもしないが、さみしさが体の中に入ってくる。
帰りたいと思う。我が家はここなのに。実家にだろうか。確かにコロナ禍で一年帰れていないけれど、実家にいればそれはそれで、ど

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粗雑な暮らし

朝は7時に起きて慌てて、旦那の朝ごはんとお弁当を準備する。食べて出勤させると、ソファに体が沈む。

丁寧な暮らしに憧れてはいるけれども、私には粗雑な暮らしが身の丈にあう。丁寧に皿洗いはせずに食洗機にぶち込むし、整理整頓中に飽きて戸棚は開け放したままになる。

毎日3食と1回の洗濯、週2回の掃除。自分で手の届く範囲の小さな仕事。後は旦那の顔を、よく眺めて暮らしている。

妻と文体の変遷

時たま後ろを振り返ると、昔の自分の文章は華美であったなと思う。
それも居心地の悪い華美さだ。まるで誰かが素晴らしいと連呼した価値観を、コピーアンドペーストしたようなものだ。しかも何の疑いもなしに。

純心の特権か、それとも若さ所以の驕りだったのか。

あちゃあ、と頭を抱えながら振り返る。
考えているうち、隣の旦那がころんとこちらに寝返りをうつ。
寒いのかしら、あら足が出た。鼻がかゆいの。眩しかない

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