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退職にあたりうずうずした理由は,自分への言い訳なのかもしれない

※只管に自身を振り返るためだけの投稿である上に長いですよよよ?

2019年4月15日付けで,僕は退職した.
未だに正直あまり実感がない.

ほぼ丸4年間の勤務,振り返ってみたら長かったような短かったような.
その時によって,今まさに進行形で“onして”いる経験とそれまでの経験とは,同じ自分であるようで異なる自分なので,もちろん感じ方は違う.
それが変容していることを成長と呼ぶのかもしれない.

以下の思い返しが長いので,「退職にあたり少しうずうずした理由」を先に言うと,

今までコミットしてきたことに,今後コミットすることはきっとないであろうという気持ちが,予想(退職を決意・最終出勤日を過ぎた日の気持ち)より大きく「損失のように」捉えているため
である.
その理由は…以下のように捉えている(以下,背景を説明しだしてしまったので長いです).

-------------しばらく,タイトルとかけ離れた回想が続くので,飛ばすことを激しくおすすめ致します-------------

僕が務めていた職場は(職域の)生協である.
分野としては,飲食(学食のイメージ)で,そこのマネージャーだ.
表現に頭を悩ませるのだが,団体として掲げるミッションは,(特定の)生活圏(内)の生活充実化である.

より具体的に言うと,大学・短大・専門学校内にある生協は全国に約200ほどあり,所謂「大学生協」と呼ばれる存在だ.
僕は,出身大学の生協に1年10ヶ月在籍した(大学生協間の異動は往々にしてあり,僕の場合だと前の職場に2年2ヶ月在籍し,今の職場に異動を依頼された).

そして唐突に話を遡らせる.
大学に入学したのがちょうど10年前(2009年4月).
2年間の浪人生活をしていたため,いざ入学する際に周りの同学年がほとんど2歳下ということに途方もなく憂鬱だった記憶がある.
第1志望でない国立大学の後期入学試験(センター試験の結果のみで判定)をパスした後,

「大学生活で何に取り組みどう過ごしたいのか,全くイメージを持たないままに,過ごすのはあまりにも無策すぎる!」と思い,
やっとこ重い腰を上げて準備をしなくちゃと思ったのも束の間,
親から「一人暮らし?してもいいけど,自分で支払えるの?」
県を跨いで片道2時間かかる距離の通学だからと夢の一人暮らしができると甘えていた自分を殴りたい.

よく考えれば,自宅の経済状況はかなり逼迫していたのもよく知っていたし,かつ自分自身に貯蓄が訳でなく奨学金を借りながらの生活になる予定だった.
合格した瞬間に,地獄のような浪人生活に終止符をうち,キラキラした大学生活に突入だ!という根拠のない脳内お花畑の喜びも束の間,一瞬にして陰キャの自分を想像してしまった.

冷静になれば,浪人している時点で友達なんかいるわけもなく,隣の県といえば隣の県で誰か知っている可能性もなくもないが,殆どの同級生が2つも歳下,挙句1つ上の先輩が弟と同い歳なんて…と,今となっては大したことないことも絶望に思えるほど,精神的にお子ちゃまだった.

そんな出だしからそれまで何のために浪人したかと考えたら,うーむ大学で何をしたいのか急に分からなくなる…,頼むぜ昔の自分…
心理学を専攻したい,人間をよく知りたい,と思い筑波大学に進学したかったのだが,努力むなしく3年連続落ちたので(もはや奇跡のレベルw),国立の教育学部でも心理学を学ぶことができる,ならば候補に入れざるを得ないと腹を括ったセンター試験直後…

そんなことも思い出しながらも,「大学生活でしかできないことをしないと!」みたいな短絡的思考にスイッチが入り,「課外活動だよな!」と短絡思考に更に拍車がかかること山の如し.
そんな時に目に入ってきたのが,とある課外活動団体の情報がまとまった冊子である(その情報だけの掲載ではないのだが).
それを作成していたのが生協である,僕の出身大学には生協があった(ある).

その時に,生協なんて概念を殆ど知らない僕は「大学の一組織か!」みたいなイメージを勝手に抱いた.
しかも何やら「生徒会みたいなのがあるぞ!(僕のイメージで推し量っている恥ずかしい思考)」と勘違いのオンパレード.

遂には,「ここに所属してなんやかんややっていれば,僕は変わることができる気がする!」と全く根拠のない勘違いによる自信を無駄に発揮し,友達のいない中,またその団体に入学式後に単身でスーツ姿で乗り込み,入部の意思を先輩に伝え,颯爽と帰るという前代未聞な具合である.
その団体こそ,自分が入職した生協という団体の一組織である「学生委員会」だった訳である.

学生という立場で,学内の生活充実化をミッションに,1年間を通じて,新入生とその保護者に向け,あるいは学内の学生や留学生・教職員に向けて,いろいろな取り組みを行う.
生協は,学内の一組織ということで,大学との関係性に依って強弱はあると思うが,間違いなく大学に貢献をする(しなければいけない)組織なのである(業務委託契約をしているので).

そうしてなんやかんや,友人とのキャンパスライフ・講義・教育実習・卒業論文などもそれなりに充実して取り組み,課外活動に極振りした.
活動スタイルのことを説明しだすとキリがないのでするつもりもないが,それなりの活動量(企画運営,組織運営,各種意思調整など)を複数掛け持ちしながらやるので,学業そっちのけになる時期もあった(学生の本分…).

他の大学にも同じ委員会があり,県外に出て学び合い・交流の場があるのだが,何かにつけその役割を担うことも多かったので,そこにも極振り.
3年の1月以降〜卒業するまで,週に1回ほどしか大学に行かず,他の日は東京か北関東甲信越のどこかの大学にいるという一見変わった大学生をしていた(一応,給与が出る「仕事」笑).

挙げ句の果てには,その時の気持ちの流れで教員を志望し,割とギリギリのラインでとある自治体の小学校枠の推薦をもらったのはいいが,あまりにも2時試験対策をしなさすぎたのでもちろん手応えなぞなくあえなく撃沈(当然すぎる結果).

ま〜,どうにでも人生なるやろというなんの根拠もない自信(というより勘違い)により,大学卒業後に正規雇用でないが,短期的な役員の立場で今まで継続してきた生協活動に取り組むという一聞すると訳の分からない打診が以前よりあったのでそれを受けることにした.

大学卒業後は,結局2年間をその立場(1年目・2年目とも役割が異なる)で過ごすことになり,一般的な組織では(?笑)学ぶことができないような経験をすることができた.

死ぬんじゃないかくらい徹夜・朝帰りを繰り返し,週に1〜2回関西に出張したり,大きな集まりから小さい会議までを含めたら1年で250回会議(意思決定・情報共有さまざま)に参加したり,週に3〜4回飲んだり.
いろいろなチャンレンジもいろいろな発見も,たくさんできた.
少しは自分を変えることができてきたんじゃないかと自分の嫌いな部分が少なくなってきた.

そんなこんなで2015年から正規雇用の職員として,累計4年間(長野2年2ヶ月・栃木1年10ヶ月)関わることになった.


-------------この辺からやっとタイトルに近い話に戻ります,ここまでお読みいただいた方は…,すごい…,ありがとう…!!-------------


何が言いたいかというと,正直一風変わった組織にずぶずぶしていたわけで,関わり始める前と比較して価値観が激変し,そして固定化された価値観もでてきた.

元々は,自分を変えたいという気持ちで関わり始めた組織.
多くの人々に出会えた.
僕を理解しようとしてくれる人に出会うことができた.
この人を理解したいと思いたい人が増えた.

生協つながりで出会い,結婚式の友人スピーチをお願いされる関係の友人にも巡り会えた.
しょうもないことで笑い合い,語り合いたいことを真剣に話し合い,相手をありのままに受け入れることができような関係性が豊かになった.

自分という人間を理解し,少し好きになることができた.
人生は自由なんだと気づく実感を持つきっかけに出会えた.
何より,少しずつ変わってくることができてきた自分を認識した瞬間がとても嬉しいんだ.

生協との出会いは今の僕にとって大きな存在であったことは間違いないし,死ぬまで忘れることができないことばかりだろう.

職員になってからも多くの人に好くしてもらってきた.
自分が何かいい影響を与えることができたか,不安になるくらいなほど.

最初の方で先述した通り,そのような環境から自ら離れることは,僕にとって損失が計り知れない.
でもそれは言い訳なのだ.

自ら選んだ道を進むことに不安があること自体は認識していたつもりだったけれど,その気持ちを隠すための無意識な言い訳にしようとしていた.
自らの言葉で気づくことができて幸せだ.
一つ新しい何かに向けて区切りをつけることができたのだ.

大前研一さん曰く,自分を変えたければ「決意」より
「時間配分」「住む場所」「付き合う人」
を変える必要があるとのこと.
6月から僕はやっとこの3因子全てを変え始めることができる.


話が少し変わるが,職に関係せずとも僕は僕のことで常に精一杯だ.
そう願ってはいない.

自分が本当に偏愛を傾けたいコトで,誰かの何かに貢献し,その一切合切を楽しみきることができればきっと自分が生きている意味を明らかにしていくことができるのだと思う.

勝算なんてない.

だけれど,気楽にやっていこう.

道草を,偶然を,大いに楽しもう.

目の前にない「知らない」を,知っていこう.

はじまりを,はじめていこう.


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短く終わらせるつもりだったけれど,気づいたら文字も書いていて自分で少し引いたw
自分の感情にも歴史ありですねぇ.

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世界が豊かになるように,まずは自分がささやかな豊かさを味わわせてただきたく。