東京千代田法律事務所

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記事一覧

裁判員経験者10万人を越える

こんにちは。弁護士の大城聡です。  最高裁判所から来年の裁判員候補者通知が送られました。冒頭の写真は最高裁判所から裁判員候補者通知が送られてくるときの封筒です。…

“社会的検査”の可能性-新型コロナウイルスと共存する社会経済のあり方

こんにちは。弁護士の大城聡です。 新型コロナウイルスと共存する社会経済のあり方の鍵となる“社会的検査”について、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。 1 感染…

賃料の減額・猶予・滞納があっても、あきらめないで申請するためのポイント~ 家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その4

こんにちは。弁護士の大城聡です。 「家賃支援給付金」の申請要領が公表されました。申請受付開始は7月14日の予定です。今回は、賃料の減免・支払猶予・滞納がある場合に…

家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その3

こんにちは。弁護士の大城聡です。 「家賃支援給付金」について経済産業省のホームページに情報が掲載されました。今回は、現時点における「家賃支援支給金」の情報を整理…

月島三丁目南地区都市再開発に関する都市計画決定取消訴訟ー控訴審判決及び記者会見のお知らせー

こんにちは。弁護士の大城聡です。 2020年7月2日(木)に月島三丁目南地区都市再開発に関する裁判の控訴審判決が予定されています。本稿では、月島を愛する会・月島再開発…

『電話番号が開示されるとどうなるの?』 ~匿名の投稿者を特定する発信者情報開示請求に関する議論の現状と問題点~

こんにちは。弁護士の斎藤悠貴です。 いま総務省の「発信者情報開示の在り方に関する研究会」では、匿名で誹謗中傷した人を特定する発信者情報開示請求について議論されて…

石原慎太郎元知事の責任を問う住民訴訟

こんにちは。弁護士の大城聡です。 新型コロナウイルスの影響のため、豊洲市場用地の購入に関する石原元知事の責任を問う住民訴訟の判決期日が2回取り消されて延期されてい…

家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その2

こんにちは。弁護士の大城聡です。 家賃(賃料)支援制度について、大きな動きがありました。 貸主側と借主側のそれぞれの視点から支援制度を整理した「家賃(賃料)支援…

ネットで匿名の誹謗中傷を受けてもひとりで悩まないでください~ネット誹謗中傷の報道を受けて~

こんにちは。弁護士の斎藤悠貴です。 女子プロレスラーの木村花選手が亡くなった原因がネットで誹謗中傷を受けていたからではないかというニュースが大きく報じられていま…

いま災害が起きたらどうするか?~避難と感染症対策

こんにちは。弁護士の大城聡です。 災害からいのちと暮らしを守るために法律の専門家として少しでも役に立つことができればと思い、福島の子どもたちを守る法律家ネットワ…

国会公務員法改正案廃案報道を踏まえ私たちが見ておくべきこと

 こんにちは、弁護士の斎藤悠貴です。  5月21日夜、政府が国家公務員法改正案を廃案にするとの報道がありました。  政府は21日、検察官を含む公務員の定年延長を…

今日で裁判員制度開始から11年-なぜ裁判員の経験は共有されないのか?

こんにちは。弁護士の大城聡です。 5月21日で裁判員制度開始から丸11年になります。 この間に、裁判員候補者は313万人を超え、そのうち9万7千人以上が裁判員又は補充裁判員…

今年の司法試験(予備試験)を受験するあなたへ

1 司法試験及び司法試験予備試験の実施延期  こんにちは。弁護士の熊澤美帆です。弁護士を含む法曹三者になるための試験である司法試験、司法試験予備試験の短答式試験…

「一人10万円もらえる」と聞いたけれど、私ももらえるの?(DVや児童虐待で避難している人へ)

1 「一人10万円」の対象はだれ?  こんにちは。弁護士の熊澤美帆です。今日は、「一人10万円もらえる」という特別定額給付金についてお話しします。  総務省が、…

検察庁法改正の備忘録-記録に残していくことの大切さ

弁護士の斎藤悠貴です。 検察庁法改正案、今国会での成立を断念することが決まったみたいですね。 少し前から「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグがツイッ…

裁判員制度―再開ガイドラインつくりと積極的な情報公開を

こんにちは。弁護士の大城聡です。 現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響でほとんどの裁判員裁判の期日は取り消され、裁判員制度は実質的に停止している状況です。今回…

裁判員経験者10万人を越える

裁判員経験者10万人を越える

こんにちは。弁護士の大城聡です。
 最高裁判所から来年の裁判員候補者通知が送られました。冒頭の写真は最高裁判所から裁判員候補者通知が送られてくるときの封筒です。裁判員候補者の中から裁判員はどのように選ばれるか?裁判員裁判はどのように行われているのか?今回は一般社団法人裁判員ネットの「裁判員制度調査報告 第22次」をもとに、裁判員制度の最新の状況をお伝えします。

1 10万人を越えた裁判員経験者

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“社会的検査”の可能性-新型コロナウイルスと共存する社会経済のあり方

“社会的検査”の可能性-新型コロナウイルスと共存する社会経済のあり方

こんにちは。弁護士の大城聡です。
新型コロナウイルスと共存する社会経済のあり方の鍵となる“社会的検査”について、みなさんと一緒に考えてみたいと思います。

1 感染防止と社会経済活動の両立という“難問”を解く鍵(1)検査対象の拡大が明暗を分ける要因 人から人へ感染するウイルスであるため、新型コロナウイルス感染防止と社会経済活動の両立は、日本だけではなく世界中が直面している難問です。
 2020年8

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賃料の減額・猶予・滞納があっても、あきらめないで申請するためのポイント~ 家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その4

賃料の減額・猶予・滞納があっても、あきらめないで申請するためのポイント~ 家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その4

こんにちは。弁護士の大城聡です。

「家賃支援給付金」の申請要領が公表されました。申請受付開始は7月14日の予定です。今回は、賃料の減免・支払猶予・滞納がある場合には、家賃支援支給金を申請はどのように行うのかについて解説します。

1 申請要領(ガイダンス)申請要領は、「中小法人等向け」と「個人事業者等向け」に分かれていて、
それぞれに「原則(基本編)」と「別冊」があります。
別冊には、申請書類が

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家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その3

家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その3

こんにちは。弁護士の大城聡です。

「家賃支援給付金」について経済産業省のホームページに情報が掲載されました。今回は、現時点における「家賃支援支給金」の情報を整理してお伝えします。

1 家賃支援給付金とは家賃支援給付金は、新型コロナウイルス感染症を契機とした5⽉の緊急事態宣⾔の延⻑等により、 売上の急減に直⾯する事業者の事業継続を下⽀えするため、地代・家賃(賃料)の負担を軽減することを⽬的として

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月島三丁目南地区都市再開発に関する都市計画決定取消訴訟ー控訴審判決及び記者会見のお知らせー

こんにちは。弁護士の大城聡です。

2020年7月2日(木)に月島三丁目南地区都市再開発に関する裁判の控訴審判決が予定されています。本稿では、月島を愛する会・月島再開発問題弁護団による報道機関向けの控訴審判決及び記者会見のお知らせの内容をお伝えします。

控訴審判決及び記者会見のお知らせ
現在、月島三丁目南地区において、現存の建物を取り壊し、地上50階建て(高さ約190m、共同住宅750戸)の

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『電話番号が開示されるとどうなるの?』
~匿名の投稿者を特定する発信者情報開示請求に関する議論の現状と問題点~

『電話番号が開示されるとどうなるの?』 ~匿名の投稿者を特定する発信者情報開示請求に関する議論の現状と問題点~

こんにちは。弁護士の斎藤悠貴です。
いま総務省の「発信者情報開示の在り方に関する研究会」では、匿名で誹謗中傷した人を特定する発信者情報開示請求について議論されています。

4月30日に第1回、6月4日に第2回の研究会が開催され、第1回に関しては既に議事概要も公開されています。

第2回の研究会は私もウェブ傍聴をしましたが、メディア各社の報道内容を見ると、必ずしも正確に議論の内容が報じられていないと

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石原慎太郎元知事の責任を問う住民訴訟

石原慎太郎元知事の責任を問う住民訴訟

こんにちは。弁護士の大城聡です。
新型コロナウイルスの影響のため、豊洲市場用地の購入に関する石原元知事の責任を問う住民訴訟の判決期日が2回取り消されて延期されていましたが、7月21日(火)15時からに指定されました。場所は東京地方裁判所103号法廷です。

東京千代田法律事務所では築地移転問題に取り組んできましたので、判決期日指定をお知らせするとともに、この住民訴訟のポイントについて記したいと思い

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家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その2

家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?-その2

こんにちは。弁護士の大城聡です。

家賃(賃料)支援制度について、大きな動きがありました。
貸主側と借主側のそれぞれの視点から支援制度を整理した「家賃(賃料)支援制度はどうなるのか?」(2020年5月11日)に続き、今回は第2次補正予算案に盛り込まれた「家賃支援給付金」について解説します。

1 家賃支援給付金とは家賃支援給付金は、新型コロナウイルス感染症を契機とした5⽉の緊急事態宣⾔の延⻑等によ

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ネットで匿名の誹謗中傷を受けてもひとりで悩まないでください~ネット誹謗中傷の報道を受けて~

ネットで匿名の誹謗中傷を受けてもひとりで悩まないでください~ネット誹謗中傷の報道を受けて~

こんにちは。弁護士の斎藤悠貴です。

女子プロレスラーの木村花選手が亡くなった原因がネットで誹謗中傷を受けていたからではないかというニュースが大きく報じられています。匿名の誹謗中傷を受けて辛く悲しい思いをしている人はとても増えています。

匿名だからと軽い気持ちで投稿してしまう人がいることもおそらくひとつの要因です。ただ、ネットは完全な匿名ではありません。

芸能人が匿名で誹謗中傷する人を裁判で突

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いま災害が起きたらどうするか?~避難と感染症対策

いま災害が起きたらどうするか?~避難と感染症対策

こんにちは。弁護士の大城聡です。
災害からいのちと暮らしを守るために法律の専門家として少しでも役に立つことができればと思い、福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(SAFLAN 事務局長)、一般社団法人復興応援団(理事)、東日本大震災復興支援財団(監事)、全国災害ボランティア支援団体ネットワーク(JVOAD 監事)などの活動に携わっています。

いま災害が起きたら、避難所で新型コロナウイルスに感

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国会公務員法改正案廃案報道を踏まえ私たちが見ておくべきこと

国会公務員法改正案廃案報道を踏まえ私たちが見ておくべきこと

 こんにちは、弁護士の斎藤悠貴です。
 5月21日夜、政府が国家公務員法改正案を廃案にするとの報道がありました。

 政府は21日、検察官を含む公務員の定年延長を盛り込んだ国家公務員法改正案を廃案にする方針を固めた。検察庁法改正案の今国会での成立見送りを受け、秋の臨時国会での継続審議を目指していたが、新型コロナウイルスの感染拡大で雇用環境が急速に悪化する中、公務員の定年延長の必要性は薄れたと判断し

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今日で裁判員制度開始から11年-なぜ裁判員の経験は共有されないのか?

こんにちは。弁護士の大城聡です。
5月21日で裁判員制度開始から丸11年になります。
この間に、裁判員候補者は313万人を超え、そのうち9万7千人以上が裁判員又は補充裁判員として実際に刑事裁判に参加しています。一般社団法人裁判員ネットの「裁判員制度調査報告 第21次」をもとに、最新の状況と市民の視点から見えてきた課題について考えます。

1 市民参加の課題
(1)辞退率の上昇裁判所の取りまとめによ

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今年の司法試験(予備試験)を受験するあなたへ

今年の司法試験(予備試験)を受験するあなたへ

1 司法試験及び司法試験予備試験の実施延期
 こんにちは。弁護士の熊澤美帆です。弁護士を含む法曹三者になるための試験である司法試験、司法試験予備試験の短答式試験は毎年5月に行われています。
 今年も、5月の試験に向けて皆さんラストスパートをかけていたと思います。本当だったら今年の試験は終わっていたはずでした。
 試験まであと1か月という令和2年4月8日、司法試験、司法試験予備試験の実施延期が発表さ

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「一人10万円もらえる」と聞いたけれど、私ももらえるの?(DVや児童虐待で避難している人へ)

「一人10万円もらえる」と聞いたけれど、私ももらえるの?(DVや児童虐待で避難している人へ)

1 「一人10万円」の対象はだれ?

 こんにちは。弁護士の熊澤美帆です。今日は、「一人10万円もらえる」という特別定額給付金についてお話しします。
 総務省が、特別定額給付金について特別サイトを作っていて色々な情報がのっています。
  総務省 特別定額給付金ポータルサイトはこちら

 大雑把にいえば、日本に住んでいる人は全員もらえます。大人も子どもも、外国人(不法滞在者をのぞく)も、生活保護受給

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検察庁法改正の備忘録-記録に残していくことの大切さ

検察庁法改正の備忘録-記録に残していくことの大切さ

弁護士の斎藤悠貴です。
検察庁法改正案、今国会での成立を断念することが決まったみたいですね。

少し前から「#検察庁法改正案に抗議します」というハッシュタグがツイッター上で盛り上がっていることはインターネットでよく目にしていました。
改正案の中身に関しては次回以降の投稿に譲るとして、これから私たちが何をしていくべきかについて考えたことを投稿してみます。

1.もっと他に優先すべきことがあるツイッタ

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裁判員制度―再開ガイドラインつくりと積極的な情報公開を

裁判員制度―再開ガイドラインつくりと積極的な情報公開を

こんにちは。弁護士の大城聡です。
現在、新型コロナウイルス感染拡大の影響でほとんどの裁判員裁判の期日は取り消され、裁判員制度は実質的に停止している状況です。今回は、私が代表を務める一般社団法人裁判員ネットの提言をもとに、どのように裁判員裁判を再開していくのかという問題について考えていきます。

1 市民の司法参加にとって大きな課題裁判員裁判が延期されると、被告人は裁判を受けることができなくなります

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