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セアカオサムシまとめ

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荒地や草原を好む小さなオサムシ。準絶滅危惧種・セアカオサムシの飼育、繁殖、観察記録のまとめです。
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記事一覧

2023/03/22 採集記録

2023/03/22 採集記録

2023/03/23
(採集記録詳細を追記しました)

21時55分。
帰宅が遅れそうなので、一旦暫定的に更新。

結論から言うと、ずっと探し求めていた地元県産セアカオサムシの完全自力開拓に成功しました。

恐らく日付は変わってしまいますが、後で追記いたします。

2023/03/22
19:25

仕事を終え、しばらく運転をして辿り着いたそのポイントに来るのは2回目となる。
前回は低気温もあって

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2023/03/23 採集後記録

2023/03/23 採集後記録

昨日の採集を終えて帰ってきたのは午前3時頃だったはず。

フラつきながらも、これだけは終えないといけないと思い、採集個体を飼育ケースに入れた。

今回捕獲したセアカオサムシは非常に小さなオサムシで、ペットボトルキャップにすら満たない体長の虫だ。
アオオサムシと比べてもその小ささが際立つ。
自分が人生で初めてこの虫に出会った時の第一声は「ちっちゃ!!!」だった。

一旦、同じケースに入れてから種類毎

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セアカオサムシの捕食

セアカオサムシの捕食

先日捕獲したセアカオサムシ達にコクワガタ幼虫を与えた。

このコクワガタ幼虫はセアカオサムシに与える半日前にアオヘリアオゴミムシに与えた物の食べ残しだ。

アオヘリアオゴミムシにコガネムシ幼虫を与えて繁殖に成功した"石川県ふれあい昆虫館"の研究チームでは代用食としてカブトムシ幼虫を与えていた事が論文に記されているが、これがクワガタ幼虫レベルにまで離れてしまうとどうなのだろうか。
餌が朽木であるため

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オサムシ類の交尾行動誘発条件の観察例と考察

オサムシ類の交尾行動誘発条件の観察例と考察

ここ1週間近く、更新する全ての記事にセアカオサムシが登場する。
自力開拓セアカオサムシの話題は筆が乗る…というよりも、生態観察記録を行った後、忘れない内にメモを残そうとして書いており、日記を書く時とは違う脳の部位が使用されているような感覚がある。

前置きはこの辺にしておいて、本題に入る。

先日捕獲したセアカオサムシに2度目の給餌を行った際、今までメスに対して一切の反応を示さなかったオスが突如と

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な なにーっ!!

な なにーっ!!

昨日の記事の続き。

前回は開拓したポイントにセアカオサムシの観察をしに行った。
地面に刺さったコガネムシを引き抜いたと思ったら、毒を持つツチハンミョウだった。そして毒を浴びた。
それだけの話。

ゴム手袋に毒を浴びた後だが、ルッキングは続行した。
というより、無事で済んでいるので観察を中断する理由にはならない。

普段は虫を触る右手のみにゴム手袋を装着しているが、風が冷たかったので左手にも装着し

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2023/04/10採取記録

2023/04/10採取記録

出張帰り、帰路のルートを大幅に変更した。
そして度々採集記録を書いているセアカオサムシのポイントに訪れた。

現地で1時間ほど歩く。
大量のコガネムシ類やゴミムシ類と出会うものの、ほとんど進展がない。
ゴミムシの種類こそ増えてきたが、セアカオサムシと同じような環境を好むアカガネアオゴミムシは不思議と1匹も見かけなくなった。降雨後に来てみると違うかもしれない。

今回に関しては、なんとしてでもセアカ

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オサムシ類の産卵に関する私見と観察例

オサムシ類の産卵に関する私見と観察例


※当記事の私見、考察は論文等を参照にした物ではなく、暇潰しに行った完全な妄想である事をご留意いただきたい。

セアカオサムシが連日、卵を産んだ。
セアカオサムシに出会って以降、4年間の飼育で始めての事だ。
嬉しいがあまり期待はできない。
この状態から死ぬ卵があまりにも多いためだ。
恐らくは過去の飼育で産んだ例もあると思われるが、何らかの原因により死んでしまった物もあるのだと思う。

オサムシの卵

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セアカオサムシの孵化を拝む

セアカオサムシの孵化を拝む

2023/04/18、ついにセアカオサムシが孵化した。
とうとうその姿を拝む事ができた。感無量と言う他ない。

2023/04/10産卵。
2023/04/18孵化。
8日間で孵化した事になる。

そしてセアカオサムシに出会って以降、ここまで辿り着くのに4年を費やした事にもなる。
その中には飼育していない年もあり、基本は他の肉食甲虫の飼育がメインであったため、この虫の飼育のみに心血を注いできた4年

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04/20、オサムシ&ゴミムシ近況

04/20、オサムシ&ゴミムシ近況

今年の3月から4月まで、セアカオサムシ観察とは別日に、幾つかのアオヘリアオゴミムシの生息地へも訪れた。しかし、未だ成虫は確認できず。

自宅で越冬させたアオヘリアオ達は繁殖個体を含め、全て活発に活動を開始しているが、3月からは湿潤環境かつ室内飼育(無加温)で管理しているので活動スケジュールはかなりズレているはずだ。
色々と思う所があるが、野外ではタガメの活動が活発になるようなシーズンに、こちらもま

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2023/04/21観察記録&カタツムリ食オサムシ幼虫解説

2023/04/21観察記録&カタツムリ食オサムシ幼虫解説

飼育下のセアカオサムシ卵は未だ孵化せず。
しかし確実に成長している。
孵化は明日頃だろうか。

先日孵化したセアカオサムシ1齢幼虫は、近所で採集したイモムシを入れておいた所、いつのまにか食べていた。

午前と午後の画像を比べると、腹部が膨らみ、節が伸びている様子が分かる。
クロナガオサムシ幼虫に非常に近い体型で、セアカオサムシも成虫幼虫共に昆虫類を専門に捕食するオサムシであろう事が予想される。

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飼育下にてセアカオサムシ終齢幼虫を確認

飼育下にてセアカオサムシ終齢幼虫を確認

2023/04/29
セアカオサムシ幼虫が終齢となった。
地上に現れたのがこの日だったので、恐らくは昨日や一昨日には脱皮を完了させていたのだろう。

凄まじい成長速度だ。
何せこの個体が孵化したのは2023/04/18なので、10日で終齢幼虫にまで成長したものと思われる。

この虫は研究史において繁殖難易度が非常に高いとされてきた虫で、昭和から現在に至るまで数多くの愛好家に採集された種であるにも関

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疲労困憊多忙日記&セアカオサムシ前蛹記録

疲労困憊多忙日記&セアカオサムシ前蛹記録

1日にTwitterを開く時間が5分未満になってきた。今日は30分ほど眺めた上でツイートもしたが、こんな日は本当に珍しい。
基本的にTwitterを開いてする事と言えば、noteの更新を報告して、ピカチャンをいいねして、閉じるだけ。そして生活に戻っていく。

土曜日はピカチャン宅のお刺身デー(ごはんづくりお休みできるデー)なので、そこで曜日を知る。

いつの間にか亡くなっているフォロワーもいる

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飼育下にてセアカオサムシの蛹化を初確認

飼育下にてセアカオサムシの蛹化を初確認

※蛹化後5時間が経過した画像を追記しました

2023/05/13

先日、記事に上げたセアカオサムシ前蛹が蛹化を始めていた。

感無量と言う他ない。
インターネット上に蛹の姿が載るのは初めてだと思われるからだ。
何せ、前回記事でも語ったように、この虫の公式観察記録は3齢(終齢)幼虫までしか存在しない。

さらには本日、『この虫の羽化を日本で初めて確認した』…という夢を見て目覚めた。
それも、この

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コガネムシ類に交尾を迫るセアカオサムシを確認

コガネムシ類に交尾を迫るセアカオサムシを確認

少し前にコガネムシ類(クロコガネ類?)達を飼うケース内に昆虫ゼリーを入れた。
植物食の成虫だが、ゼリーはかなり人気なようだ。凄まじい速度で消費されていく。

繁殖期の消耗により亡くなる個体も少しずつ増えてくる。特に交尾を終えたオスは亡くなりやすい。
亡骸を放置すればカビが増えるので、その対策として同一ケース内にはダンゴムシやワラジムシといったスカベンジャーを入れて亡骸を処理させている。
コガネムシ

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