記事一覧
ロック・デ・ナッシング
作:ウダタクオ 2006年10月24日
ロック・デ・ナッシング
問題は今日の雨だ。でも、行かなくちゃ・・・仕事に。
私はこの日を少し楽しみにしていた。初めてやる仕事なのだ。都会では自殺する若者が増えている。そんなことは関係ない。行かなくちゃ・・・カチカチやりに。
朝早くに家を出た。電車を乗り継いで大崎の駅ビルへと私は向かった。まだ時刻は朝の6時にも辿り着いてないというのに、なぜ座れな
ガウロとシェリーヌ(番外編)
作:ウダタクオ 2007年04月03日
インユーテロ ガウロとシェリーヌ(番外編)
「シドとナンシーの最後って結局なんだったの?」
ある時、シェリーヌがつぶやいた。いつもすぐにかえってくるはずのガウロの声はなかった。彼はもうそばにはいないのだ。
灰色の朝、濁った空はこの街を目指し、いつしか疲れ果ててしまった人々の心情のよう。ネオ東京砂漠。湿ったテーマパーク。濁った水。それでも永遠に生き
ファミリーセール Vol.2
作:ウダタクオ 2006年09月25日
ファミリーセール Vol.2
「大丈夫ですくゎ?分かりましたくゎ?」
担当者が我々一同に説明をしていた。
彼は藤井フミヤきどりのおっさんで、テーブルに腰掛けながらしゃべっていた。
私は異常者じゃないだろうか?と疑惑を持ち始め、まわりは動揺を隠しきれずにいた。
そして最後により一層変な声で彼が言った。
「ソレジャー、本日モよろしくオネガイ
アート・オブ・ライフ
作:ウダタクオ 2006年09月16日
アート・オブ・ライフ
ある時、良いケツをした女が入社してきた。仕事中そいつのケツばかり私は見ていた。見惚れていたのだ。触れずして分かる程の弾力性、母性を描いた様な曲線はまさににアートだった。
間もなく私は仕事を辞め、その女のケツを拝む事はなくなった。そして、1年が過ぎていた。
駅の改札を出ると私の直ぐ目の前に良いケツが歩いていた。方向が同じだっ