見出し画像

解毒の季節

春は解毒の季節です

東洋医学では、臓器(五臓)と季節(五季)がお互いに関係し合っています。

その中でも春と関係するのは『肝』です。

春は体中に溜まっている不要なものを排泄する働きが活発になる時期です。冬の間は寒くて代謝が下がるので、あまりエネルギーを消費させないようにしてすごしています。その間に溜まっていた毒素や老廃物を排泄して体内をキレイにしていくのが春。そして解毒や代謝を司るのは肝です。

なので、自ずと春は肝臓が活発に働きます。

ですが、肝臓は『物言わぬ臓器』なので、仕事があればあるほど黙々とこなし働きすぎてしまいます。胃腸のように疲れて腹痛を起こしてピンチを知らせることはありません。どんなに仕事が多くても頑張って働き続けます。

ちなみに肝臓の主な仕事は

・体に必要なたんぱく質の合成、栄養の貯蔵
・有害物質の解毒や分解
・消化に必要な胆汁の合成と分泌

ですが、東洋医学的な肝としての役割は

・気の流れをコントロールする疏泄(そせつ)作用
・血を貯蔵したり血液量を調節する蔵血(ぞうけつ)作用

があります。

気の流れが悪くなると、体の機能がうまく働かなくなり、筋肉や内臓などの働きやホルモンバランス、そして体を温めることも苦手になります。

なので、肝臓の疲労や血流不足があると次のようなサインが出ます。

頭痛、めまい、肩こり、イライラ、情緒不安定、目のかすみ、胃の不調、不眠、などです。

これらが急に出だしたり、慢性化している方は肝が疲労してうまく働けなくなっています。

肝を回復させてうまく働かせるには休養が必要です。

肝のケア

肝をケアする方法をいくつか紹介します。

・睡眠をしっかりとる
日付が変わる前には就寝。できれば22時くらいには寝る。早寝早起きを心がけましょう。肝は夜には血液を貯蔵しその隙にきれいにしています。夜更かししているとその間も血液が使われ、きれいにする暇がなくなります。

・目を休ませる
目は肝と繋がりがあり目の疲労は肝の疲労に繋がります。テレビを見たりスマートフォンを見たりして目を酷使していると、肝の負担が増えます。

・酸っぱいものを摂る
酸味は肝を助けてくれる味覚なので、柑橘類やりんご、酢、梅干しなどを食べましょう。

・解毒作用のある食材を摂る
ブロッコリー、キャベツ、たらの芽、ふき、ゴーヤ等には体内の毒素を外に出してくれる働き方があります。そういった食材を摂ることによって肝の解毒を助ける事ができます。春に採れる山菜は特に効果があるので積極的に食べるようにしましょう。

春はスタートの時期

春は一年間健康でいられる為の準備をして、スタートを切る季節です。

解毒したり代謝を上げたり体内をきれいにしてリセットします。

春のスタートを疎かにすると、夏の暑さにへばったり、秋の寒暖差により不調が出たり、一年を通して体調のいい時期が減ってきます。

最近体調が優れないことがことが増えていませんか?

春先や寒暖差のある時期に体調が悪くなる方は、肝に疲労が溜まったり無理をしているかもしれません。

夜更かし、イライラ、テレビやスマホを見る、新しい生活環境になる、などこういったことは自律神経を疲労させ、肝も疲労させます。

心当たりがある方は生活リズムを整える事から始めましょう。そして、今しっかりと体調を整えて、暑い夏を迎える準備をしましょう!

夏バテするかどうかは、春の過ごし方でかなり左右されます。

無理はしないで何事もほどほどに。

肝については以前も書いたのでそちらも合わせて読んでみてください。
『春といえば肝』

デトックスについてもこちらに書いていますので参考にしてみてください。
『デトックスには酸と苦』


Amanoteでした

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?