マガジンのカバー画像

シリーズ・ミッチーの私服

9
私の弟いわく及川光博氏に似ているという私の彼氏を及川光博氏に寄せていかんとする試みを書いた記事ほか、及川光博氏のワンマンショーに行った感想などをまとめたマガジンです。
運営しているクリエイター

記事一覧

固定された記事
ミッチーの私服

ミッチーの私服

彼氏が及川光博氏に似ている。
私が言っているのではない。
私の弟がそう言っているのだ。
彼氏に初めて会ったとき、『相棒』にハマっていた弟はめちゃくちゃ興奮して彼氏に握手を求め、連絡先を聞いていた。

「ミッチーが年をとったら、たぶんあんな感じになると思う!」

彼氏が帰ったあとで弟はしきりに繰り返していたが、ミッチーこと及川光博氏は1969年生まれ。
私と同じ1994年生まれの彼氏の、25歳上であ

もっとみる
スカイブルーが似合いたい

スカイブルーが似合いたい

もしかしたら、水色の服を持っていないかも。
そうハッとしたのは、ミッチーこと及川光博氏が「今年のツアーのテーマカラーは、スカイブルー(水色)です」と発表したときのこと。ミッチーのワンマンショーでは、観客のかなりの割合がテーマカラーを身に着けて踊り狂うのが恒例だ。
ところがクローゼットを開けると予感的中、スカイブルーどころかそもそもパステルカラーの服が一枚も存在しなかった。

動揺を静めるべく、いま

もっとみる
八王子にて、ミッチーを浴びる

八王子にて、ミッチーを浴びる

台風一過の6月3日、私は黄色い人になった。
黄色いシャツを着て黄色いスカートを履き、黄色いさくらんぼのイヤリングをつけながら、ミッチーこと及川光博氏の動画を食い入るように観ていたら、部屋を通りかかった夫が怯えた。

「踊れなかったら会場からつまみ出されたりするんか?」

つまみ出されたりは、しない。
でも、なるべく予習は入念にしておきたいじゃないか。

「王子だから八王子でライブするんか?」
ひっ

もっとみる
何はともあれ、たんぽぽハウス

何はともあれ、たんぽぽハウス

その店の外観は、よく言えば親しみやすく庶民的で、悪く言えば安っぽかった。
けれどそれは、あくまで外から見た話だ。
そのチープな外観をせせら笑っている人たちは、この店のなかに眠る宝を知らない。
いや、いっそ永遠に知らないでくれ、とも思う。

でも……大学一年のころから数えて今年で9年目のファンとなる身としては、ぜひとも知ってほしい。
たんぽぽハウスに、秘められた魅力を。

たんぽぽハウスは東京、千葉

もっとみる
鶴と象のぶらり東京

鶴と象のぶらり東京

「例えば私(埼玉在住)のために、はるばる遠路来てくれる人がいるかと考えたら、たぶんいない」

KaoRuさんにコメントで言われるまですっかり忘れていたけれど、清世さんの展覧会レポで大阪から歌原さんがお手伝いに来たことについて、こんなことを書いたんだった。

あれから約一年、象のアイコンでおなじみのとき子さんが、大阪からやってきた。
遠路はるばる、文学フリマ東京の売り子を手伝いに。
「たぶんいない」

もっとみる
続・ミッチーの私服

続・ミッチーの私服

どうやら私は、スーツフェチであるらしい。
転職したての彼氏から先日、「自己紹介で使えそうな俺の写真ない?」とLINEがきた。
「あるともさァァ!」と勢い込んで写真フォルダをスクロールしたら、スーツを着た彼ばかりが目に飛び込んできた。

……解せぬ。
彼は春夏秋冬、パジャマ日和なのに。
あまり出社しなくてもよい会社からほぼリモートの会社に移った彼は、いまやべらぼうに多くの時間をパジャマで過ごしている

もっとみる
初心者ベイベー、ミッチーを浴びる

初心者ベイベー、ミッチーを浴びる

ミッチーこと及川光博氏のワンマンショーに行くことになったのは、完全に完全なる成り行きだった。

これまで私は、ミッチーに関する記事を二つ書いている。
一つ目の「ミッチーの私服」では、「ミッチーに似ている彼氏にミッチーのコーディネートを参考にしてもらおうと思ったのに、それらしき服が検索結果に出てこない!」と書いた。
気になった方にはぜひとも検索してほしいのだけれど、マジで出てこないのだ。
検索結果は

もっとみる
カーテンみたいなシャツを着て

カーテンみたいなシャツを着て

彼氏を、ミッチーこと及川光博氏に寄せていきたい。

そんな大それた望みを抱いたのは、私の弟が彼氏の顔立ちがミッチーに似ていると言い出したことがきっかけだった。

言われてみれば、たしかにちょっと似ている。
そんな気づきから、私のミッチーシリーズは始まった。

彼氏を中年めいた私服から卒業させるべく「及川光博 私服」で検索してみたものの、ステージ衣装的な謎にきらびやかな衣装しか出てこず、「へいミッチ

もっとみる
みみっちい私と、ミッチーになり損ねた夫

みみっちい私と、ミッチーになり損ねた夫

挙式一週間前、ブロッコリーのように毛髪を爆発させた夫とともに資生堂へ行った。
私はブライダルエステ、夫は散髪のためである。

私がエステを予約したときに、夫が「ここ散髪もやっているみたいだから、俺も行こうかな」と同じ時間に予約を入れてきたのだ。
ブロッコリーの分際で資生堂で散髪なんて、贅沢な野郎である。

資生堂へ行く前日、「そういえばどんな髪型にしてもらう予定なの?」と尋ねると、彼は無言でスマホ

もっとみる