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“わたし”が紡ぐ虚の物語

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わたしという存在の片鱗。 ちょっとした余白にメモする感覚で書いています。 【タイトル変更履歴】 『嘘つきは作家のはじまり』⇒『わたし世界』⇒今
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2017年10月の記事一覧

「予測不能」に魅せられて

 落語を聴きに行ったら噺家さんの滑舌が悪すぎて聞き取れなかったり、めちゃくちゃ怖いと噂になってたお化け屋敷に行ったら、きょとんとした顔で出口をくぐる羽目になったり、そういう予想外の、しかも「残念な出来事」に遭遇すると、「ああ、現実だな」って思わず笑いがこみ上げてくる。

 こういうのって、現実でないと経験できないことだと思うんだ。誰か書かれた筋書きでもない、天然のハプニングというか。

 何年か前

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感覚優位の生き方に切り替える

 昨日、「しばらく真面目を封印する」と宣言して以降、オンラインシェアハウスの仲間たちから「真面目か!」と喝を入れられながら、書くこと(ていうか人生そのもの)を真剣に遊ぶ方法を考えていた。(真面目かーーーーっ!

 で、思ったんだけど、「別に真面目なのは問題ないよな」って(昨日の今日で!)
 わたしが切り捨てていきたいのは、「深刻さ」とか「理屈」とか「理論」とかそういう分部なんだと思う。あと、「生真

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足りないボタン

 家の近くに消防署があるので、毎朝決まった時刻に救急車の放送ボタンをテストする音が聞こえてくる。

「救急車が通ります、道を空けて下さい」
「救急車が右に曲がります」
「救急車が左に曲がります」
「救急車が交差点に進入します」

 いろんなパターンの放送が流れる。だけど、ひとつ足りない気がするのはわたしだけだろうか。

 そう、「間違えました」ボタンだ。

 もし進行方向とは違うボタンを押してしま

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ぬくぬくあったかい「ぬいぐるみ彼氏(彼女)」の作り方

 今日はぬくぬくあったかい「ぬいぐるみ彼氏(彼女)」の作り方をご紹介したいと思います。

 用意するものは、

・着る毛布(mofuaなど)
・彼氏or彼女

 以上です。

 彼氏・彼女がいない人はそのへんで適当に調達してきましょう。うちの彼氏のおすすめメソッドは「札束をばらまく」です。

 着る毛布については、「こんなんあるんだって」と彼(彼女)の購買意欲を刺激してもいいし、「寒くなってきたか

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くだらないこと以外は書くの禁止

 しばらく意味のあることを書こうとするのをやめようと思う。「くだらないことを書いてもいい」じゃなくて「くだらないこと以外は書くの禁止」くらいの気持ちでやらないと、真面目な自分からは逃れられない。 

 わたしは話をふくらませるときに理論でかさましする癖があるから、それもやめる。代わりに夢と妄想を付け足そう。

 本屋でもらったブックカバーの模様が、毛の生えたタケキノコ(タケノコとキノコが合体したや

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正しさという名の悪夢から目覚めて

「あ、いま正しいことを書こうとしてるけど、別に正しいことなんて書かなくていいんだった。書きたいことを書きたように書いたら、それが自分にとっての正解なんだ」

 さっきそうやって意識が切り替わる瞬間を感じた。頭の中には、なぜか漫画家の蛭子能収さんと大暴走ガール(って、勝手に思ってる)おすず(宮崎鈴子)ちゃんの顔が浮かんでいた。

 何らかの衝撃(多くの場合それは、自由に生きている人たちの言葉に触れる

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何が何でもこれで食べていく

 さっきトイレに行こうとしたら、「今回は何が何でも売れるまで続ける。売るために工夫を尽くすぞ」という強い思いが浮かんできた。有料マガジンのことである。

 わたしはこれまで何をしてもまともに稼げたことがなかったのだが、今思うと、「何が何でもこれで食べていく」という覚悟が足りなかったのだろう。
 だから、ちょっと宣伝してみて、売れなかったら無料にしたりその活動自体をやめたりしてきた。特に、文章に関し

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『つるぞのちゃん解体新書』、はじまるよ。

 SHOWROOMであるリスナーさんから言われた「noteで有料記事を販売したらいいんじゃない?」というひとことがきっかけとなって、このたび有料マガジン『つるぞのちゃん解体新書』をはじめてみました。

 読み手が「お金を払ってでもつるぞのさんの記事が読みたい」という変態さんに限定されるので、表では書きにくい本音トークやプライベートネタ(恋愛・真面目なエロ話)を中心に書いていこうと思います。

 現

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夜の特急列車でふたり遭難

 夜の松山空港で、わたしは彼氏とタクシー乗り場を探していた。時刻は八時を少し回ったところ。このまま四十二分発の特急列車に乗って、宇和島まで移動する予定だった。

 せっかちなわたしは一人で走ってタクシーに乗り込み、気のよさそうなおじいちゃん運転手さんに向かって勢いよく「JRの松山駅をお願いします」と伝えた。が、急に不安になって、「あの、JRの特急が出るのってJRの駅ですよね? 合ってますよね?」と

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言葉に対する無責任のすすめ

 ここ数日でわかってきたことがある。それは、人から誤解されることを怖れていては、何も話せないし何も書けないということ。

 わたしが無口になるとき、あるいは気軽に文を書けなくなるときは、「誤解されたらどうしよう」「こんな人間だと思われたらどうしよう」という恐怖が根底にある。

 動画配信(書くエネルギーを確保するために停止しています)を始める前に悩んだ理由もここだった。

 自分のことを誤解される

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