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内科的治療の順序


最優先すべきは内科的治療であると、下記の記事で書きました。

そして、内科的治療の中にも守るべき順序があります。

内科的治療のピラミッド

下図は、臨床分子栄養医学研究会のサイトから拝借したものです。

内科的治療のピラミッド(下から順にやっていく)

この図の意味は、「下は上に影響を与える」という意味です。

たとえば、下から2段目の「デトックス」ですが、これは有害な物質を脳内(体内)から排出する、という意味です。

が、腸は身体の入口なので、状態が悪いと排出速度をはるかに上回る速さで体内に侵入するので、治療効果がありません。

なので下から上へと順番に検査し、当てはまれば治療していくことになります。

目次に掲げた根本原因との対応関係は以下になります。
なので①~⑩は順番に疑っていきます。

リーキーガット症候群腸・炎症(1段目)
カンジダ菌腸・炎症(1段目)
隠れ炎症腸・炎症(1段目)
重金属の蓄積(排出不能)デトックス(2段目)
⑤微生物の感染・脳中侵入→ デトックス(2段目)
副腎疲労(HPA軸機能障害)→ ホルモン(3段目)
⑦甲状腺等のホルモン異常 → ホルモン(3段目)
⑧血糖値スパイク → ホルモン(3段目)
⑨ミトコンドリア機能異常 → エネルギー(4段目)
⑩メチレーション異常 → 脳・メチレーション(5段目)
遺伝性栄養不足全般
⑫電磁波過敏症 → 全般
トラウマの蓄積 → ※心理療法の対象
⑭その他の慢性疾患 → ※基礎疾患は専門医に任せる

「こんなに段階を踏むの?」

とガッカリする人もいるかもしれません。

ですが、「下は上に影響を与える」ので、腸と体内の炎症を治し、有害物質のデトックスを終えたら、すっかり健康になったという症例も多くあります。

正直なところ、下記のリンクに細かいことはすべて書いてあるので、そちらを読むのが一番手っ取り場合のです。

ですが、現在これに従って治療している当事者目線で付け加えることがありますので、本章で解説します。

(しつこいようですが、下の記事に書いた通り、必ず仮説を立てて行ってください。)

統合医療(オーソモレキュラー)は有効か?

オーソモレキュラーでは、主にアメリカで開発された検査を用います。

脳と身体の状態を数値で把握し、サプリや内科処方薬・食事制限で根本治療を行う医療です。

あまた存在する医療ジャンルから「何が最も優れているか」という話は結論が出ません。

が、僕はこのやり方を主軸に据えて、とても上手くいっています。

なぜなら、根本治療に最も必要なことは自分で試行錯誤できることだからです。

つまり一つの治療が失敗した時、その理由を医師の意見だけでなく、集めた情報から推測できることです。

そのためには、検査の数字を見て、体内の化学反応について客観的な情報を得る必要があります。

そしてまた、4段目以上の項目(エネルギー・脳とメチレーション)になると、DNAの話もからみやや複雑な話になります。

僕は理系出身かつ、大事なことは徹底的にやりたいタイプなので、オーソモレキュラーが一番向いていました。

理詰めで動きたい人には最適と思います。

どのジャンルの医師も考え方は同じ

このマガジンの趣旨は「多くの人にとって有益な情報」の発信であり、特定の治療法を推すわけではありません。

ですが、統合医療(オーソモレキュラー)以外も、根本治療を試みる医療従事者はたいてい同じ指針を持っています。

内科系の医師で、腸の状態を最優先で気にしない人はいませんでした。

炎症やデトックスについても同じです。

精神科のやり方に異を唱え、様々な畑からキャリアを積んで研究会に参加する医師たちの、たどり着いた答えが一致する。

これは自然なことです。

個体差はあるものの、全ては人体の中で起こる現象だからです。

現実的な話をすると、予算の関係で、頼るジャンル・クリニックを選べない人もいると思います。

統合医療(オーソモレキュラー)はほぼ保険が効きません。

治療ペースは予算次第ですが、最適・最速で治療を行いたければ、クローズド就労レベルの可処分所得は不可欠かと思います。

本章はここまでになります。


頂いたお金は新しい治療法の実験費用として記事で還元させていただいております。 昔の自分のようにお金がない人が多いと思いますので、無理はしなくて結構です。