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自分を中心に世界を回せているだろうか。

出産まであと18日のTwoodです。計画的帝王切開術となるので、既にまだ見ぬ息子の誕生日を知っているのは少し面白いですね。ハイリスク妊婦として過ごして早9か月がたち、残りもあとわずか…感慨深いです。

そんな私ですが妊娠中、毎週日曜日にパートナーと水泳をしていました(妊娠34週の検診で水泳も私の体調上、ドクターストップが掛かり、現在は行っていません。)

いつものように泳いでいたある日、若い女性に言われた一言が私の脳裏をいっぱいにしたので今回はその時のお話しをします。

私は現在ベルギーに住んで3年ほどになります、私のよく行くプールはジャグジーやサウナ、巨大滑り台、流れるプールなどアトラクション系とスポーツ系プールが併設する大きな施設。私は妊娠中の運動不足解消の為に水泳をしてるので、スポーツ側のみを利用しています。

一見見た目も日本にあるような普通のプールですが、このプール、実は水深2mあります。興味深いことに小学生くらいの子たちもこの深さを泳いでいます。3年前に初めて訪れたときは身長168㎝の私も驚きを隠せませんでした。

ちなみに身長事情については、お隣の国オランダは世界一、高身長が多い国。一方ベルギー、日本の平均身長はこのようになっています。

BE 男性:179.09cm(世界24位)、女性:163.4cm(世界56位)
JP 男性:172.06cm(世界112位)女性:158.5cm(世界141位)

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子供も泳いでいるので、身長が理由ではなさそうですが、日本の感覚で入水すると溺れかねませんので要注意です。

そんな深さにも慣れた私は、ゆったり平泳ぎを楽しみます。大体1時間半で25mを15往復するくらい。水泳をするようになって体重の増加は落ち着き、腰痛や恥骨、坐骨神経痛も緩和しました、とってもおすすめです。

程なくして、私のレーンに3人の若い女性が入ってきました。特に私の専用レーンでもなんでもないので、協調性や距離を保ちつつ泳いでいると…10分後、突然一人の女性に「Madam?」と脚を掴まれる、さすがに慣れてると言えど2mの深さで脚を引っ張られたら咽溺れます…
そして言われた一言。

「私たちは泳ぐのが速いの、あなた妊娠してて危険だし別のレーンへ行ったら?」

驚きすぎて「Okay」と返事してしまいました。

日本なら、順番や年功序列ではないが、先に何かをしてるところに入るなら先人を尊重することが多い。もし私が妊娠していなくても先に妊婦さんや高齢者が泳いでいたら、多少相手が泳ぐのが遅くても、私がそこへ参加したからと他者を尊重するだろう。

私は驚いて、レーンを移動してからも泳ぎを再開できずに考えふけってしまった。その後パートナーと合流しその話をしたら、まあ日本じゃないからねと言われた。

その後シャワーを浴びに行く時も、このようにオープンなシャワーな為、基本誰も並ばない、妊婦が立っていてもお構いなしに抜かしていく、並んでいたのが間抜けに思える。しかし私は生粋の日本人、それでも律儀に並んでしまうのだ。今までそんなこと気にしてなかったが、先ほどの女性の一言で、あらゆることが気になってしまう。

着替えを済ませ靴を履こうとするも、妊婦なのでベンチがないと靴は履けない。しかし、子供も大人も靴を持ち、立ってる妊婦に椅子を譲ろうとはしない。むしろ有意義にお菓子とジュースを下駄箱横で楽しんでいる。さすがに苛立ち、妊娠しているので靴を履くのに席を譲ってくれと言った。すると彼女は座ったまま答えた「私の子供はまだお菓子を食べてるから彼に尋ねて?」と言われた。

もう、何も言えなくなる自分がいた。

その日は天気も悪く、泥だらけの靴を少年は平気な顔で椅子にのせていた。ほかの大人たちも、靴紐を結ぶのに椅子に足を掛け、椅子は泥にまみれていた。

結局パートナーが私の靴下と靴を履かせた。家ではいいが、公共の場でしてもらうのが気が引けていたが仕方なかった。

この話をすると、多くの日本人が信じらんない。と反応する。私もその一人だ。

しかし彼らが悪いのでは決してない。

そもそもの生き方が日本人と違うことに気が付いた。日本人は自己肯定感が低いとよく言われるが、自己愛も低い。そして良くも悪くも、自分よりも相手や他者へのアンテナがとても細かい。

一方、彼らは日本人に比べたら自己愛も、自己肯定感も高く、優先順位も常に自分だ。そして相手の都合や荒も、良くも悪くも気にしないことが多い。

外食していて、混んでるし長蛇の列があるから食べ終わったから早く出よう。なんてことは全くない。この自分の番をとことん楽しむそれがヨーロッパでもある。

どんなに忙しくても、仕事が残っていても、残業よりも帰宅、ホリデーを楽しむことに重きを置く。

これをきっかけに思ったのは、私は自分を中心に世界を回せているだろうかか。ということだ。彼らは自分を軸に人生を生きていると言える。しかし私はどうだろう、ToDo リストの中には必ず誰かの名前も入っている、要するに私の仕事ではないものも含まれているということだ。 

細かいアンテナを張り巡らせる日本人同士であれば多少、暗黙の了解的価値観で折り合いもつくのかもしれない、しかしヨーロッパで生活する上ではどうだろう、また、日本に住むヨーロッパ人たちはどうだろう。

多くの外国から日本に訪れる者たちは口をそろえて言う。

日本は丁寧で、街は綺麗で、優しい、おもてなしをしてくれる。
そして働き者だ。

でも彼らがそう感じるのは彼らが、その優しさや、アンテナの受け取り手だからなのかもしれない。

一方、日本人は与えすぎて自分の為に生きることが後回しになっているのかもしれない。

― 自分を中心に世界を回せているだろうか。


私は自分を中心に世界を回せてはいない。

しかし、ここヨーロッパにいる以上、私はもう少し図太く生きていかないときっと疲れ切ってしまう。そして自分を十分に愛してあげるためにも、自分の優先順位をもう少し上げる必要を感じたのです。

義母はいつもよく言います。

「自分を愛せない人が、誰かを愛してるって言っても私は信用しないわ。」

「だって愛し方を知ってるとは思えないもの、知ってたらまず先に愛するのは自分でしょ?だからよ。」と…

その言葉はちょっぴり苦いですが、私を開放する言葉でもありました。
これからはもう少し自分を軸に生きてみようと思います。

以上が、「自分を中心に世界を回せているだろうか。」でした。
それでは Tot de volgende keer !


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