新しい毎日《後編》 #写真から創る
※ この作品の後編です。前編をお読みになってから、どうぞ。
年下の男は、優しかった。
決して私の自由を奪うことはせず、私にそっと寄り添った。彼自身の部屋は借りたまま、私の部屋で夜を明かして仕事に出かけ、週に1度、郵便物を取りに自分の部屋へ戻る。別々に過ごす夜の予定は、互いに干渉することもない。
けれど、ふたりの休みが重なる日曜には、フォンダンショコラのような時間が待っていた。出かけていても、籠っていても。
「アパート、解約しようと思って」とヒデがにこやかに言っ