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写真から創る

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お題の写真から創作してもらう企画です。
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記事一覧

再生

わたしはひとり、落日する様を見るためにここへやって来た。 残念ながら水平線の辺りは灰色の…

しめじ
2年前
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エメラルドグリーンの恋 ❮色づいた恋シリーズ第2段❯

緑の山々に囲まれた道、白いステーションワゴンの後ろを追走する。 私は山道を運転するのが好…

しめじ
2年前
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雪の一枚 5

冷えるねぇ~・・・。 まあ、冬の朝だから、当たり前か。 そう思いながら、暖かい布団を出て…

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#写真から創る

 凍えてた。  そうしたらあの人がやってきて、 「おう、どうだ?」って。  ドウダ?ッテ、…

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#アナグラムという沼にはまった。「俺の悲しみを笑えよ」

どうしよう。 ことばに憑りつかれた。 それも五十音に。 あいうえおっていうあれです。 み…

肩すくめ 背を向け去りし 雪の歩跡 想ひ波打ち 我 癒えぬ部屋 天に宙船 春待つ頃よ かたすく…

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大喜利 薄野編

・最近の幽霊って、手がないんだよねー。 ・「早くセカンドインパクト来ねーかなあ」 ・「胡蝶しのぶも蜜璃も出てこなかったじゃねえかよ…」 ・これ以上引きで撮ると、犬のおしっこがあります。 ・「『2万円ポッキリ』ってリアルだから、信じたじゃねえかよ」 ・去勢直後 ・「嬶のやろう、時ぃひとつ間違えて起こしやがった」 ・背筋を正して、はい、深呼吸、1、2! ・モスラの、鱗粉が… #写真から創る

僕の胸が高鳴る音は

年に何度か、とはいっても、片手で数えられるほどだけれど、この街には雪が降る。 天気予報で…

百瀬七海
3年前
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小説|三十七峠〔Part5〕

※Part4はこちら ◇◆◇  やっと酷い頭痛が治まり、言葉をまともに話せるようになったのは…

小説|三十七峠〔Part4〕

※Part3はこちら ◇◆◇  帰り道は下り勾配になる分、歩くのは楽だろうと思っていたが、大…

小説|三十七峠〔Part3〕

※Part2はこちら ◇◆◇  やがてたどり着いた、平屋建ての家は、俺が今まで見た、どの家よ…

小説|三十七峠〔Part2〕

※Part1はこちら ◇◆◇  高速道路を降りる直前、降り始めた雪は、N町に着く頃には本降り…

小説|三十七峠〔Part1〕

※Part1~5でひとつの物語になります ◇◆◇  ああ、やっとここまで帰ってきた。  雪の上…

新しい毎日《後編》 #写真から創る

※ この作品の後編です。前編をお読みになってから、どうぞ。    年下の男は、優しかった。  決して私の自由を奪うことはせず、私にそっと寄り添った。彼自身の部屋は借りたまま、私の部屋で夜を明かして仕事に出かけ、週に1度、郵便物を取りに自分の部屋へ戻る。別々に過ごす夜の予定は、互いに干渉することもない。  けれど、ふたりの休みが重なる日曜には、フォンダンショコラのような時間が待っていた。出かけていても、籠っていても。 「アパート、解約しようと思って」とヒデがにこやかに言っ