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空気遠近法に見る写真館ライティングの考察
遠近法を無視して写真は出来ない。
写真が誕生する以前は、古くより絵画などの視覚芸術において、平面に奥行きを持たせる技法があった。
写真で遠近法と聞けば風景写真や建築、ストリートスナップなどを思い浮かべる人が殆だろうが、人物撮影に於いても、遠近法は使われている。
表題の空気遠近法とは、美術をやっていない人からすれば、耳馴染みの無い言葉だと思う。
遠近法で皆が思い浮かべ易いのは、消失点を1点置き
暗い背景で人物を際立たせる
黒背景が好き。
営業写真界隈で仕事してると、暗い背景ってあまり好まれないが、カメラマンにとっては、自分の技術力を存分に発揮できる背景だと思っている。
僕のスタジオは、人を撮るには必要最低限の広さしかない。
光を使って、如何にして「人物」と「背景」を分離させていくか。
被写体と背景には1mほどの間しかない。
もちろんだが、被写体に当てるメインライトを、テキトーに当てれば背景も明るくなる。
ラ
後向きのライティング
後向き。
気持ちの問題ではなく、前を向いているか、後ろを向いているか。
僕のライティングの話は、ショートライティングこそ、最も美しいライティングである、との前提に立っている。
背中を向け、少し振り向くポーズが、このライティングの良さを引き出している。
半逆光とレンブラントの組合せ。
クリップオンストロボ
お世話なっている新藤修一先生のブログより
クリップオンストロボをお持ちの方は、是非メンディングテープを発光面に貼ってほしい。
下記の写真は、実際に試したもの。
これ見れば、多くを語る必要はないと思う。
1点だけ、注意して貰いたいのだが、発光面は熱を持つ以上、テープのノリが溶けてしまう。
長時間の使用はオススメしないが、テープはがしなどで綺麗に取れる。
営業写真カメラマンから、撮影依頼ではこう伝えて頂けると助かる、という話
営業写真の業界にいると、撮影対象は基本的に「被写体スキルを持たない」一般的のお客様。
必要に迫られ写真を撮りに来た人がほとんど。
カメラマンは撮影前に、どういった写真が欲しいのかヒアリングから始めるが、大多数の人が曖昧な返答で、結局「おまかせ」で撮影が始まってしまう。
写真の事が全然わからないのも、当然と言えば当然で、撮影スタジオなど人生で片手で数えるほども関わりがない人がほとんどである。