voyant

宮台真司の言説を自己流にまとめたnoteが中心となります。

voyant

宮台真司の言説を自己流にまとめたnoteが中心となります。

最近の記事

備忘録 宮台真司「キリスト教への理解」

UP CLOSE from JAM THE WORLD 8月22日 青木理(ゲスト:社会学者・東京都立大学教授 宮台真司)「月イチ宮台」特別企画「キリスト教徒とイスラム教」と題して、8月12日、カトリック東京教区で行われた講演を補足するものとして解説された内容より、一部要点を抜粋したもの。 ※以下の文章は宮台真司による解説の必要箇所を抜き出して要点としてまとめたもので、宮台真司の語りをそのまま書き起こしたものではありません。 ◆キリスト教の不完全性 キリスト教国側から見

    • 備忘録 宮台真司「イスラム教への理解」

      「東京教区 平和旬間 講演会 講師 宮台真司さん」 https://www.youtube.com/live/c411lAQtT_w?feature=share より要点抜粋。 ※以下の文章は宮台真司による解説の必要箇所を抜き出して要点としてまとめたもので、宮台真司の語りをそのまま書き起こしたものではありません。 ◆一神教の系統 宗教と平和をめぐる今日最大の問題はイスラム教とキリスト教の対立であるが、この対立はもっぱらキリスト教側から仕掛けたものである。イスラム教はもと

      • 備忘録 宮台真司「〈社会〉を貫徹する〈世界〉について」

        宮台真司×伊藤二朗 -自然と社会を横断する二つの視点から-(2022年4月24日)より要点を抜粋。 ※以下の文章は宮台真司による解説の必要箇所を抜き出して要点としてまとめたもので、宮台真司の語りをそのまま書き起こしたものではありません。 ピュシスとノモス 産業革命以降の「自然」の概念は、人類史上、非常に特殊なもので、歴史的に言えばデタラメである。ギリシャ哲学のもともとの概念「ピュシス」は「自然」と訳されているが、これは間違いで、本来ピュシスは「万物」という意味であり、フ

        • 備忘録 宮台真司「世界はそもそもどうなっているのか?(人類学の存在論的転回)」

          「DOMMUNE RADIOPEDIA」27●「ドントルックアップ」「風の谷のナウシカ」「MONOS」世界はそもそもどうなっているのか?■宮台真司xダースレイダー(2022年1月6日)より抜粋。 ※以下の文章は内の宮台真司による解説を備忘録として自己流にまとめたものです。文の体裁上、必要に応じて若干の加筆修正を加えてありますので、宮台真司の語りをそのまま書き起こしたものではありません。 【兆候に開かれるとは?】 人類学から始まる存在論的な転回が哲学に波及した流れというも

        備忘録 宮台真司「キリスト教への理解」

        • 備忘録 宮台真司「イスラム教への理解」

        • 備忘録 宮台真司「〈社会〉を貫徹する〈世界〉について」

        • 備忘録 宮台真司「世界はそもそもどうなっているのか?(人類学の存在論的転回)」

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」④

          ※以下の文章は宮台真司の講義を備忘録として自己流にまとめたものです。 ◆カトリックの顕教と密教 なぜイエスは自分を敬虔なパリサイ派だと考えたのかというと、インチキなパリサイ派は戒律ではないものを戒律だと主張することによって、身分を名乗っていると考えたからである。イエスのこの着想は後の宗教社会学にも重大な影響を与える。 例えば中世(8~9世紀)においてキリスト教は完全に道徳化しており、罪を悔い改めるために聖職者の前でカミングアウトする「告悔」の習慣は、上流の人間に媚びるた

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」④

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」③

          ※以下の文章は宮台真司の講義を備忘録として自己流にまとめたものです。 ◆宗教進化論【1】 アインシュタインの有名な方程式E=mc2は観測を通じて確かめられている事実で、今後、突如として新しい宇宙法則でも誕生しない限り、普遍的な定理として扱われる。だが、そもそもなぜ E=mc3ではなくE=mc2 なのか。 われわれが理不尽・不条理を考える場合「なぜ私を災難が襲うのか?」という出来事の次元で考えがちであるが、「なぜ宇宙にはそのような摂理があるのか? なぜ宇宙はビッグバンから

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」③

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」②

          ※以下の文章は宮台真司の講義を備忘録として自己流にまとめたものです。 ◆宗教定義論【2】 先に述べた《聖》なるものを宗教の定義とする考え方が、ある時期から不完全なものだと批判されるようになる。「ハレ」なるものが単なる非日常なトランスであるならば、例えば踊りに熱狂することや植物性のドラッグ、大麻やメスカリンによる酩酊体験も宗教的状態と言えるのか?結論はNOである。これはロジカルな問題ではなく、我々は「宗教」という言葉をそのような対象に適用していない。 人文社会科学は自然科

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」②

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」①

          ※以下の文章は宮台真司の講義を備忘録として自己流にまとめたものです。 ◆映画『聖なる犯罪者』について 聖なる犯罪者ダニエルは、イエスの再来、つまり再び訪れたイエスの暗喩、メタファとなっている。このように時々イエスは再来しないと、人はただひたすら信仰者であれ劣化し続けるのだということが映画によって示されている。 イエスは犯罪者である。ユダヤの法は、戒律、律法ともいい、律法はすなわち法律。イエスは祭壇で酒盛りしたり、戒律が否定する娼婦を持ち上げ、神に近い存在だと言う事によっ

          備忘録 YMCA×宮台真司「社会という荒野を仲間と生きるーイエス編」①

          すべての〈生〉は〈死〉を前提にして存在している(宮台真司)

          備忘録:JAM The World 月イチ宮台 青木理、宮台真司 JAM THE WORLD | J-WAVE | 2021/03/02/火 ※(注) 番組の内容を自己流にまとめたもので、宮台真司本人の言葉をそのまま記録したものではありません。 死を怖れる人間の多くがエゴセントリック、利己的タイプであるのは、それほどまでに分断と孤立が深まっているからであり、本来、ヒトは共同体に包摂されていれば、生と死が表裏一体であることを理解できているはず。だが、彼らにはそれがない。また、

          すべての〈生〉は〈死〉を前提にして存在している(宮台真司)

          市場経済と民主主義の感情的前提を維持する処方箋はあるのに、それを社会に実装する道筋が見えない(宮台真司)

          備忘録:深堀TV「ポスト資本主義 新しい社会のあり方を考える 」 宮台真司・ジョー溝口・ダースレイダー ゲスト:斎藤幸平 2021/02/22/月 21:30~ ※(注) 番組の内容を自己流にまとめたもので、宮台真司本人の言葉をそのまま記録したものではありません。 資本主義とは〈貨幣を増殖させるための貨幣〉という性質の貨幣を回すため、もともとは市場化していけないもの、労働や土地、環境、人々の感情の働きなど、ありとあらゆるものを市場化していく動きのこと。 市場それ自体が

          市場経済と民主主義の感情的前提を維持する処方箋はあるのに、それを社会に実装する道筋が見えない(宮台真司)

          日本にネオリベなんてない。あるのは既得権益側の損得勘定だけ(宮台真司)

          備忘録:JAM The World 月イチ宮台 青木理、宮台真司 JAM THE WORLD | J-WAVE | 2021/02/02/火 ※(注) 番組の内容を自己流にまとめたもので、宮台真司本人の言葉をそのまま記録したものではありません。 18世紀後半、アダム・スミスとジャン・ジャック・ルソーが経済と政治にほぼ同じ図式を出した。 アダム・スミスは経済の領域で、「〈同感能力〉すなわち他人の苦しみを自分の苦しみとして感じられる能力がなければ市場は〈見えざる手〉を働かせ

          日本にネオリベなんてない。あるのは既得権益側の損得勘定だけ(宮台真司)

          〈地〉に紐付けられた我々が自ら大地との関係性を断った酬い(宮台真司)

          備忘録:JAM The World 月イチ宮台 青木理、宮台真司 JAM THE WORLD | J-WAVE | 2021/02/02/火 ※(注) 番組の内容を自己流にまとめたもので、宮台真司本人の言葉をそのまま記録したものではありません。 地球平面説や陰謀論は同じ背景を持っている。トランプでもネットコミュニケーションの敵味方図式でもない。背景はもっと根深い。宮台真司がトランプを支持したのは、社会に内在していた非常に危険な兆候をトランプが可視化してくれたからだ。

          〈地〉に紐付けられた我々が自ら大地との関係性を断った酬い(宮台真司)

          宮台真司 『保守』について(Twitter)

          河野太郎のリベラル語りも只のポジション取りだった事が分かる。それが自民党内で有効に機能せず、政権ケツナメ舐めでポジション取りできると見るや、一夜にして原発推進・対米従属に転向。三島由紀夫がいう通り「日本人は一夜にして天皇主義者から民主主義者に」。理由は所属集団でのポジション取り。 これを三島由紀夫は自決の四ヶ月前に「日本はからっぽ」と表現。言葉だけ尤もらしいクズと、言葉を真に受けるクズの巣窟。ポジション取り出来ると見るや一夜にしてフェミやエコやSDGsに。状況が変わっても一

          宮台真司 『保守』について(Twitter)

          「見たいものだけ見る政治」支えた国民意識 宮台真司

          「見たいものだけ見る政治」支えた国民意識 宮台真司氏 聞き手・高久潤2020年9月14日06時30分 写真・図版 社会学者の宮台真司さん 社会学者の宮台真司さん 記事に付く写真・図版 (無料分)  憲政史上最長となった安倍政権の終幕に向け、「ポスト安倍」を決める自民党総裁選が進む。だが「安倍政権は終わっても、安倍政治は終わらない」と指摘するのが社会学者の宮台真司・東京都立大学教授だ。その「安倍政治」とは、多くの国民が共有している「自意識」によって支えられているから、という。

          「見たいものだけ見る政治」支えた国民意識 宮台真司

          中田考『イスラームのロジック』より中田氏本人による抜粋

          UAEとイスラエルの和平など何の意味もない。元々アラブとイスラエルの対立などただの 目眩しにすぎない。既に20年前拙著『イスラームのロジック』(2001年)で以下のように書いている→  「内なる植民地支配」の時代、イスラーム世界に最後に残された露骨な外国支配の植民地、それがイスラエルである。 「ユダヤ人とアラブ人」の対立の構図は問題の本質を隠蔽するヴェールである。パレスチナの地を占領しイスラエルを建国したのはポーランド人、ロシア人、ドイツ人・・・、つまりヨーロッパ諸国民であ

          中田考『イスラームのロジック』より中田氏本人による抜粋

          まとめ : 野口悠紀雄 Twitter 「アベノミクス とは何だったか」

          まとめ : 野口悠紀雄 Twitter「アベノミクス とは何だったか」 #アベノミクス とは何だったか(1) 2012年、#中国 のGDPは、日本の1.4倍だった。2019年、中国は日本の2.9倍になった。アベノミクスの期間、#日本経済が停滞 して中国が成長したから、こうなった。 #アベノミクス とは何だったか(2) 成長したのは中国だけでない。2012年、#米国のGDP は日本の2.6倍だった。2019年、米国は日本の4.0倍だ。アベノミクスが何をもたらしたかについて、

          まとめ : 野口悠紀雄 Twitter 「アベノミクス とは何だったか」