【日台】日本人はマルチタスクプレイヤー過ぎて疲弊してる【文化比較】
沖縄本島自転車一周旅を無事に完遂したABB。
沖縄と台湾はとても近いので台湾の首都台北に来ました。
3月15日までに確定な申告をしないといけないのでそれまでには帰国予定ですが住所不定ムーブを続けようと思います。
さて、この台湾という国は日本にとても近い国で、経済的にも文化的にも日本の影響をとても多く受けています。
そして親日国として超有名で、街で日本語や日本企業のロゴを目にせずに過ごすことは不可能です。
2023年に日本を訪れた台湾人は420万人。
台湾の人口は2350万人ですので、去年台湾人の約5人に1人が日本に来たことになります。
これは凄いことですよね。
今台北市内のカフェでこの記事を書いていて、お店の中にお客さんが20人位いますがこの中の4人は去年日本に行ったことがある訳ですから。
突然ですがあなたは今幸せですか?
胸を張って幸せです!!と言える人はどの位いるでしょうか。
台湾の幸福度はアジア1位となっています。
日本が54位なのに対して台湾は26位。
日本に帰国していつも思うこと。
極度に清潔に保たれた街並み。
1㎜の間違いも許容しない姿勢の理論整然とした交通インフラと行政システム。
チップが貰えないのに笑顔と愛想を振りまくレストランの店員とそれを当たり前のように冷たく受け流す客。
スーツを着て電車に揺られる死んだ魚の目をした人達(ABBの偏見と主観)
台北市内ではスーツの人はほとんど見ません。
バイクを乗り回して友人とお喋りして何だか楽しそう。
地理的にも東アジアに位置していて近い国。
民主主義国家で資本主義国という共通の価値観。
文化的にも近い二か国。
この差は一体どこから来るのでしょうか。
訪台回数5回、台湾の友人もいるABBが考察してみます。
理由① 家庭内タスクが少ない
台湾の多くの一般家庭にはキッチンがありません。
なぜなら誰も料理をしないから。
台湾は超外食大国なのでそこら中に安くて美味しい飲食店と屋台があります。
日本人には(特に主婦は)スーパーで食材を揃えて調理して食べて洗い物をするタスクが課されますが、台湾人はこの工程をアウトソーシングすることによって余暇時間を多く確保することができます。
日本のお母さん達が良く考える、
「家族に栄養のある手作りの物を食べさせたい」
立派な考えですし素晴らしいのですが、これを当然のようにフルタイムで(時には子育てしながら)働く現代人に当たり前のことのように強要するのは違うんじゃないかと思うABBです。
もちろん日本のように自炊中心の国もたくさんありますが、自炊の意味合いが大きく異なることが多いです。
ドイツなんかですと朝に火を使うような調理はしません。
パサパサのパンにチーズとハムを挟んでハイ完成。
夕食も極論ですがジャガイモを焼くか揚げるか蒸すかの三択。
アメリカのランチボックスは既製品のベーグルとバナナとヨーグルトを
茶色の紙袋に入れて完成。
夜は冷凍のビザを焼くだけだったり。
前日に米が炊けるようにセットして、朝からみそ汁の出汁を取って、魚を焼いて、卵焼きを器用に作って、お弁当の準備までしちゃう日本のお母さん半端無いですよマジで。
家族団らんはとても大事だと思いますが、個々に好きな物を買って食べて、または持ち帰って、出来た時間でコミュニケーション取れは良いんじゃないと思うABBです。
ちなみに日本でも屋台文化はありましたが政府によってほぼ消滅させられています。
台湾にお弁当文化はあるのかなと思って調べてみましたが、台湾のほぼ100%の小中学校で給食制度が導入されていて、保護世帯、非課税世帯の負担はゼロだそうです。
理由2 ②女性が抑圧されていない
理由1によってなのかは仮説の域を出ませんが、台湾の女性は家事をアウトソースすることによってバリバリ働きます。
台湾のジェンダー平等指数はアジアトップらしいです。
https://www.koryu.or.jp/Portals/0/images/publications/magazine/2022/10%E6%9C%88/2110_04hong.pdf
んでもってこの国のトップの大統領(総統)は女性です。
台湾の人口は上に書いた通り2350万人と小さな国ですが、蔡英文総統は人口14億人の中国とバチバチにやり合ってます。かっこいいです。
そして台湾の女性はナチュラルメイクです。
若い人でもスッピンぽい人も多くいます。
日本では学齢期は化粧をすると怒られたりするのに今度は職場にスッピンで行くと白い目で見られたりします。(学校で教えないのに)
ちゃんと化粧することを求められるのは結婚式とかそういったオフィシャルな場らしいです。
寛容な社会ですよね。
ここからは友人談になりますが、台湾のメンズは物凄く女性に対して優しく、女性も経済的に男性に頼るという発想が日本程無いそう。
(もちろん高学歴で高収入の男性の方がモテるのは現実だそうだけど)
日本でもしあなたが男性だとして、初めてのデートの食事の会計時に
「今は男女平等の時代だからね!」
とかいって割り勘にしたら残念ながら余程のイケメンでも無い限りは2回目のデートの機会は無いでしょう。
事実上日本では低収入の男性は婚活市場からBANされていますが、台湾では他の要素によって挽回することは可能だそうです。
なぜなら女性が稼げるから。
これから共同生活を始めるにあたってのメンタリティーが違いますね。
台湾の女性は逞しいです。
(※各所から色んな意見が飛んできそうなのでこの位にしておきます。)
理由③ 雇用慣行が欧米型で流動性がある
台湾は欧米各国の多くの国と同様に「ジョブ型雇用」の国です。
わかりやすく言うと「自分の仕事だけやってれば良い」ということです。
「ALL FOR ONE, ONE FOR ALL」の対極という解釈でOKです。
部署内である人の仕事が遅れていて納期が怪しいかもしれない!
という状況になってもフォローなんてしません。
「そんなん俺(私)のせいちゃうし。知らんがな。」
っていうメンタルで遠慮なく定時で帰ります。
責任の所在は仕事を割り振ったマネジャーにあるからです。
日本や韓国で良く見られる体育会系の「上司が退社するまで自分も帰れない」と言った風習もありません。
雇用契約書に書かれていないことはしないのです。
会社が主催する飲み会もありません。
「ノミュニケーション(笑)」
「仕事中にコミュニケーション取れや、なんでプライぺートの時間割かなあかんねん(笑)」っていうメンタル。
ぐうの音も出ないほど正論ですね。
(仲良くなった同僚とご飯に行ったりはするそうです。)
話は逸れますが、世界的に見て居酒屋が朝まで営業しているのは日本と韓国位です。仕事が終わったら同僚と飲み歩いたりはせずに家で家族と過ごすのが台湾スタイルです。
この辺が経済的には豊かなのに社会が閉塞的で幸福度が低い日韓2か国の共通点かなとABBは踏んでいます。
んでもって台湾人は「この仕事無いわー。」
と思ったら即刻辞めます。
「石の上にも三年」なんていう感覚は1㎜も無いので、皆がすぐに仕事を辞めるのでいつもそこら中に仕事、求人があります。
いつ辞めてもすぐに次の仕事が見つかるので精神衛生上とても良いのです。
雇う側も辞められないようにするには給料を上げざる負えないので給料がめちゃくちゃ上昇してます。(物価も上がってますが)
ABBが大学生だった15年前は台湾の物価は日本の半分位でした。
同じく給料も半分位。
2024年2月末現在、給料は依然として日本の方が微かに高いですが、物価は同じか若干台湾が高いです。
話逸れますが、なんかもう15年後を想像するのが恐ろしい。
今の内に海外旅行に行っておいた方が良いかもです。
なんかもう、雇用の流動性と賃金上昇のためにも日本人は今の仕事が嫌になったら辞めちまった方が良いです。
耐え忍んで努力して得られる物が無いとは言いませんが、好き勝手に使われて徒労に終わるパターンがこの国日本では多いです。
気楽に生きて嫌なことはしない!精神でブラック企業を淘汰させた方が長期的には良いとABBは考えます。
さらに台湾社会は年功序列の風習は日韓よりも薄いので能力が高ければ年齢に関わらずバシバシ重要なポストに据えます。
かの有名な天才オードリー・タンは若干35歳でデジタル担当の政務委員(大臣)に抜擢されています。
一方日本では2018年の少し古い話にはなりますが、サイバーセキュリティ戦略本部の担当大臣はPCを使ったことが無く、USBが何なのか知らないそうです。
ABBは本当に日本という国が大好きで祖国を愛しているので日本下げは不本意なのですが、あまりに突っ込み所が多いと感じる今日この頃です。
ABBは政治家になる器量も能力も無いのですが、周りの人達にハッピーになって欲しいのです。
切実に。
変えて行こうぜ若者達、子育て世代!
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