芳賀宏

1991年、産経新聞社入社。オウム真理教事件取材〜警視庁捜査一課担当〜サンケイスポーツ…

芳賀宏

1991年、産経新聞社入社。オウム真理教事件取材〜警視庁捜査一課担当〜サンケイスポーツでは2003年ラグビーW杯〜2006年サッカーW杯〜プロ野球担当〜2017年WBC〜2019年に早期退職〜日本野球機構(NPB)広報室〜2021年から長野県立科町・地域おこし協力隊

最近の記事

「ズレズレなるままに」記者の力量と食い込み度合いが分かる『悼む』

 先日、元横綱の曙が亡くなりました。相撲担当歴はないんだけど、実は浪人生時代に先代の高見山(東関親方)さんにスカウトされそうになった経験があるもんだから、後々、酒飲み話で「アノとき入門していたら、オレ、曙の兄弟子!」なんて馬鹿な会話したものです。  さて今回はそんな話じゃなく、著名人が亡くなると掲載される『悼む』といった記事のこと。元所属のサンケイスポーツも、先輩が曙さんの『悼む』を書いてました。「そうだったんだぁ〜」という内容もあったんだけど、ふと思い出したのは同期の顔。

    • 「ズレズレなるままに」多士済々? オオタニさんに便乗する人たち

       今月、5年ぶりくらいにソウルに行きました。メシ喰いに行っただけなんだけど、仁川国際空港を離れて1時間しないうちにドジャース御一行サマの到着だったようです。ニアミスで済んでよかった…なんて思っていたら、まさかの事態に発展したのはご存知の通り。  さて、あれ以来テレビつければ「オオタニ」「イッペイ」だらけ。さすがに「オオタニハラスメント」なんて言い方する方もいるみたいだけど、確かにちょっと辟易とするのも正直なところです。  本人のステートメントか出ても「まだ疑問がある」っての

      • 「ズレズレなるままに」やっぱり「。」にはモヤモヤする

         まったくドラマを観ないけど、最近の「不適切にもほどがある」なるものが話題になってることくらいは、なんとなく聞き及んでますよ、世間ズレしたオジサンでも。  なんでも昭和感が炸裂して、その世代に受けるそうな。確かに昨今のコンプラ重視の言葉遣いは、ちょっとやり過ぎじゃないかと思うわけです。息苦しいよね。もちろん「昔はよかったけど、今はダメ」ってあるでしょう、それが差別的だったりすれば。ただ、新聞にいた身とすると少しビビり過ぎじゃない?  確かに言葉自体、昔とは意味が変化したり使い

        • 「ズレズレなるままに」大谷結婚でホッとした人たち

           実に上手いなぁと思います、大谷翔平さん。逃げたり、隠したりすると追いかけるのが犬と記者の習性です。 だから自分から切り出してしまえば、そこで終了。週刊誌なんかは相手探しに奔走するかもしれませんが、少なくともスポーツ紙やテレビはこれ以上、手を出せなくなります。取材拒否にあったらマズいからね。マスコミ嫌いの大谷さんだからこそ、先手打ってきたんでしょうか。  今回は慶事だから並べて評するのは申し訳ないけど、取材対応は“先手必勝”に限るんですよ。不祥事とかスキャンダルで失敗したひ

        「ズレズレなるままに」記者の力量と食い込み度合いが分かる『悼む』

          「ズレズレなるままに」野球界の正解って?

           海の向こうから「今日のポルシェは…」ってな話題ばかりで、なかなかプロ野球のキャンプ情報の扱いが少ない。そう思ってネットを見ていたら、中日の涌井秀章投手に関する中スポのコラムを拝読しました。書いたのはずいぶん前に移籍した元サンスポの同僚記者、頑張ってますな。  さて涌井さん。「シート打撃に登板して、ここまで約500球が全部まっすぐ」という話。彼曰く「まっすぐが一番しんどい。それが一番身につく」。さらに「困ったらアウトロー、いつでも投げられようにしたい」とも。  記者も書いてい

          「ズレズレなるままに」野球界の正解って?

          「ズレズレなるままに」テイラー・スウィフトやオオタニが悪いわけじゃないんだけど…

           先日のスーパーボウル、久しぶりにガッチリとテレビ観戦しました。昔はTBS、その後は日テレが地上波中継していた気がするんだけど、G+だけってちょっと寂しい(他もある?)。アメリカじゃダントツ人気でも、日本はそれほどじゃないんだなと改めて感じもするわけです。  試合は連覇がかかるチーフスと古豪復活が期待される49ers。前半はディフェンス合戦だったけど、最後は延長で逆転タッチダウンと劇的な展開は面白かった。スタンドにはモンタナがいたり、表彰式にエルウェイの顔が映って、ちょっと嬉

          「ズレズレなるままに」テイラー・スウィフトやオオタニが悪いわけじゃないんだけど…

          「ズレズレなるままに」久しぶりの海外で思い知ったニッポンヤバイ

           ちょっといつもと違うこと書きます。  先月、久しぶりに海外旅行しまして。いや、実際は去年3月に台湾には行ってるけど、行ったことなかったのでトルコに行きました。飯も美味いし、学ぶもの、見どころも満載ですが、そんな話じゃありません。物価高の話です。 当初は知り合いのいるアメリカか女房が行ったことないドイツ…なんて考えたけど、あまりの物価高に見送ったわけです。そこでトルコ。  為替が大暴落、もちろん物価もそれなりなんだけど、まだマシって判断。 直行便じゃない格安の航空券買って

          「ズレズレなるままに」久しぶりの海外で思い知ったニッポンヤバイ

          「ズレズレなるままに」キャンプイン 一番、景気のいい季節に記者は…

           なんだか、あっという間に1月も終わります。プロ野球は2月1日のキャンプインで、いよいよ2024年シーズンに入ることになります。  よく知られているのが、「プロ野球選手には3度の正月がある」って話。もちろん元日、2つ目がこのキャンプイン、そして開幕日。ベイスターズの野村弘樹さんは、開幕日は律儀に「尾頭付きの鯛」を用意したって言ってたし、「赤飯」を炊くって人もかなりいたなぁ。いつもはだらしない担当記者も、この日ばかりはスーツが不文律でした。  ところが、キャンプインの正月は意外

          「ズレズレなるままに」キャンプイン 一番、景気のいい季節に記者は…

          「ズレズレなるままに」野球殿堂入り

           今年の野球殿堂入りが決まって、プレーヤー表彰では谷繁元信さんと黒田博樹さんに決まりました。  もちろん記者投票もあって、MVPの野球記者歴5年以上に対し、殿堂は15年の経験を要します。それでも、やっぱり毎回出てくるのは「なんで◯◯が入らないんだ? 記者はどうなってんだ!」って議論ですな。今回でいえば掛布雅之さんでしょうか。正直、これは難しい問題なんですよ。そのときのノミネートされた顔ぶれとか、「プレーヤーじゃなくエキスパートで取れるのでは?」なんて状況もあったりして。そり

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          「ズレズレなるままに」誤報 飛ばし 捏造

           日刊スポーツの「人的補償は和田毅」って記事が物議をかもしているようですね。 最初に言い訳しておくと、真偽の程は分かりません。そこで、元記者として想像してみたわけです。  ネット界隈では「誤報」という表記が飛び交っていますが、結果として違う答えなら広義では誤報かもしれません。ただ、一部で同じように類推している野球評論家さんもいまして、コレはやはり「和田」で事態が動こうとしていた気がします。もちろん、鷹も獅子も「最初は和田でした」なんて言わないでしょうけど、和田にも甲斐野にも

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          「ズレズレなるままに」代わり映えしない災害とメディア

           正月早々、あまり呑気なことを書いている場合ではなくなりました。災害、事故、事件…。JAL機の事故では、犯人捜しみたいな(事実確認と検証はもちろん必要なのは言うまでもない)伝え方は、ちょっとなぁと感じる。ペットを乗せるか否かの論争は、誰でも発信できる時代ならではって気もします。 色々な意見はあるとして、元記者として気になったのはやはり災害報道かな。正直なところ「相変わらずだなぁ…」と思って見てます。  阪神大震災は、最初にガツンとやられました。とにかく大阪に着いて、紹介して

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          「ズレズレなるままに」うなぎジュニア

           先日、サンケイスポーツの後輩から連絡がきました。「名前見つけので」というのは、高校ラグビーが開幕した紙面の写真。 静岡の聖光学院が1回戦突破した原稿、主役はFBの小野澤謙真クンなんだけど、彼の父は元日本代表の小野澤宏時さんです。  後輩がなぜ連絡してきたかというと、そこに20年前の記事が載っているから。スポーツ紙がよくやる手法で、私が小野澤さんを書いた原稿です。 スルスルとディフェンスを抜けていく彼のプレースタイルを「うなぎステップ」と名付けたのは、不肖、私。ウィキペディア

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          「ズレズレなるままに」石川さんと青木さん

           海の向こうでは景気のいい契約かあったばかりですが、こちらはちょっと事情の違うお話です。 ヤクルトスワローズの石川雅規投手は減額制限いっぱいの2250万円ダウンで6750万円、青木宣親外野手は減額制限を超える59%ダウンで1億4千万円で契約更改したそうです。石川さんは球界最年長の43歳、青木さんも野手最年長の41歳。それだけでも凄いよね。  さて、その石川さんについては記者を辞めた今でもちょっと思いがあります。 ある年のオフ、神宮の室内で自主トレしていた彼から「ボク、20

          「ズレズレなるままに」石川さんと青木さん

          「ズレズレなるままに」親不孝…

           もう12年かぁ…。時の移ろいは早いもので、サンケイスポーツ時代の後輩S君の13回忌でした。前夜はご両親のお招きで、サンスポ組と学生時代のご友人達と食事会、日曜日は彼が眠る墓にサンスポの皆さんと手を合わせました。  東日本大震災が起きて日本中ワサワサしていた年の瀬、「アイツが交通事故で運ばれた」という一。当時は夕刊フジのデスクをしていて、夜は締切まで時間があるので病院に駆けつけたけど、その日はどんな仕事したか記憶がありません。 高校時代、20代前半にも友人を病気で亡くしてい

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          「ズレズレなるままに」現役記者なら書けない 1015億円の方

            10年1015億円、プロの評価は金だから、凄いことなのは間違いない。 ただね…美談みたいな話で報じられてるけど、見方を変えたらどうだろう。MLBがいわゆる“贅沢税”を導入したのは、球団の資金力によって選手層に差が出ないよう、均衡を保つはずのため。今回、ドジャースは「これで他にも補強できる」って、このシステムの抜け道になりはしませんかね? 彼のこと、別に好きでも嫌いでもありません。記者時代、ぶら下がりに耳を突っ込んだことはあるけど、担当でもなかったし。日本ハム時代、鳴り

          「ズレズレなるままに」現役記者なら書けない 1015億円の方

          「ズレズレなるままに」また出た! 記者の資質について

          日大OB…といいつつ、早慶なんかの方々に比べると母校愛はあまりないかなぁ。先日、卒業してから30年以上も経ってゼミ生の集まりがありました。懐かしい顔に会って思い出したのはアメフト部「フェニックス」。当時は強くて、ゼミ生でライスボウル観に行ったっけ。 さて、その日大が4日に会見してました。内容は別の方に委ねるとして、また出たようですな、ダメ記者が。 フリーランスらしいけど、質問にたどり着くまで6分超って演説だね。 今年はジャニーズ問題とか、会見が妙な形でクローズアップされてい

          「ズレズレなるままに」また出た! 記者の資質について