『ワーキングメモリを伸ばすにはどうしたらいいですか?』➜心理士『答えづらいのキター!』
〘結論〙
ワーキングメモリ自体を伸ばす有効なトレーニングはまだありません。
それより、子供の好きなこと、興味があること、得意なことを伸ばしていきましょう(願望)
保護者『療育に通えばワーキングメモリのトレーニングをしてくれますか』 :ある日の検査フィードバックにて
保護者: 『家でできるトレーニングもおしえてください』
私(心の中): (お、おう?どこからどう伝えよう)
私:『えっと…』
保護者: 『子供の将来が不安なんです。苦手なものはできるようにしたい』
私: (それはそうだよね)
私:『お気持ちわかります。まず、お伝えしないといけないのは一般的にトレーニングでワーキングメモリのお力を伸ばしていくのは難しいです。なので、これといって特別な練習方法は今はありません』
保護者:落胆している顔
私:(ぁぁぁ、そんな悲しい顔。ごめんよぉごめんよぉಥ╭╮ಥ)
私:『療育でも保護者が希望すればワーキングメモリを伸ばす練習をしてくれるかもしれません。だけど、そこに力を入れるよりもお子さんの好きなこと、興味のあること、得意なことを大切に広げていくことに注力してあげた方がいいと思います』
『将来大人になった時に苦手なことを自分で対処するスキルを身につけたほうが有意義に感じます。耳で聞いて覚えることが苦手ならメモをとるとか代替スキルを覚えていった方がワーキングメモリを成長させるよりずっと〇〇くんの力になります』
保護者: 話を分かってくれているが浮かない表情
そもそもワーキングメモリとはなんぞや
ワーキングメモリのトレーニング効果は小さい
近代の研究において、ワーキングメモリ自体のトレーニングで有意な効果があったと断言している報告はないように思います。
知能検査でワーキングメモリが弱いと指摘された親御さんの中にはショックを受けた人もいるかもしれません。苦手なことを練習して少しでも伸ばしてあげたいと思うのが親心です。
日常生活に問題がなければそれは障害ではない。
つまり、ワーキングメモリが弱くてもメモを取るなど代替スキルを習得したり、難しい時には誰かに手伝いを求めるヘルプスキルを身につけて、日常生活をなんとかやっていけていればそれはそれでいいのです。
苦手なワーキングメモリを向上させようと子供の時からトレーニング漬けの毎日を想像すると恐ろしすぎます。苦手なものに親も子もフォーカスしすぎると苦しくなるばかりですよ。
それより、お子さんの好きなこと興味があることを育てていきましょう。それが将来の肥やしになりますから。
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