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「シャッター街」は近い未来の産業資源
向かいの寿司屋が、いつの間にかあの牛丼チェーンに!
いつの間にか、家の近くにあった商店街がシャッター街になり、豆腐屋や蕎麦屋、うどん屋、中華食堂、コインランドリーが静かに町内から姿を消した。実際のところ、私たちはこの変化の理由も結果も分かっていたはずだが、ついついチマチマした便利さと、何となくの小ぎれいさに負けて、大型の商業施設を受け入れてしまったということなるんだろう。しかしこの手のものは、景
まったく似ても似つかない二人なのに、すぐに混同してしまう不思議
北村と奥村はどっちがどっち
高校生の頃、クラスで親しくしている二人の友人がいた。おかしなことに、私はいつもその二人を混同してしまう。その中の一人は北村といい、あとの一人は奥村といった。まったく顔のタイプも性格も、少しも似通った部分はないのに、その一方の名前を呼ぶ場合も、実際に私が頭の中で一方の友人のことを考える場合にも、必ずと言っていいほど混同してしまう。具体的に言えば、頭の中では北村を相手に言
巨大ネタ寿司と、鉄板大お好み焼き
大相撲の力士が駆け付けてくる巨大ネタ寿司屋
私が小さいころ、近鉄南大阪線の沿線の阿部野橋駅から数駅のところ辺りに有名な寿司屋があった。実は私自身はこの店に直接行ったことはないのだが、親父が週に一度は大きな寿司折りを土産として持ち帰ってきていたのだった。この店の寿司はネタが巨大で、穴子やウナギは一つの握りにそれぞれ一匹分のネタが載る。蛸は、大きな足の部分を四等分したものが一つの握りに載っている。そ
北山の空に一線を描く五月のひこうき雲
美しい青いキャンバス私を切り裂く白い線
私が勤務しているビルのバルコニーから北山の連峰が一望できる。京都のビルは、高層とは言え東京や大阪に比べて中層が多く、本来は東山、西山、北山の峰もすべて見えるはずだが、残念ながらこのビルの西側に大きなビルがあって、比較的大きなビルの少ない北山の峰が美しく見える。もちろんこれは都市の景観に関わるビルの高さ規制によるもので、辛うじて多くの場所から五山の送り火が見
柴又という幻視の町を作り上げた二人
柴又といえば「寅さん」と「帝釈天」
名所や世に知られた場所が映画の舞台になり、映画のヒットによりその名がさらに知られるようになることはあると思う。「葛飾柴又帝釈天」もそうした例の一つと思われがちだが、私は必ずしもそうだとは思わない。松竹映画「男はつらいよ」シリーズは、山田洋次原作・脚本・監督(一部作品除く)、渥美清主演で1969年に第1作が公開され、その後26年間で全48作品が公開された。まさに
がんばれ「二十世紀梨」
白桃と「二十世紀梨」が私にとっての果物の王様
私は岡山県に多少縁があり、岡山県が白桃と梨の産地として知られていたこともあって「白桃」と「二十世紀梨」が大の好物だった。大正時代までは岡山県で「二十世紀梨」が盛んに栽培されていたが、今では岡山県の風土に合った幸水梨系のタイプが中心になっていると聞いている。だから私の中では、桃と聞けば白桃、梨といえば「二十世紀梨」というイメージが強く、果物が食べたくな
「緑道」という現代の迷路
大都市の裏を密かに走る「蛇崩川緑道」
私はかつて、世田谷の弦巻というところに住んでいた。もともと関西から急に引っ越したということもあって、住むまでこの地のことは全く知らなかった。弦巻に住んでしばらく経ったころ、どこに行くかを決めずに家の周辺を散歩した。すると、公園から接続したところに、周りを小さな樹木に包まれた路地のような通路が開いていた。
不思議な通路なので、好奇心に駆られてどんどん進んでいく
あの頃のオーケストラの全国ツアー
マネージャー時代のおかしな思い出
私はクラシック音楽のマネージャーを12年くらいやっていた。12年経ったころに急にマネージャーを辞めたということではなく、そのころ日本中に博覧会ブームが到来した。しばらくの間は、音楽とイベントの業際でいろんな仕事を兼業していたが、やがて博覧会関連のプランや運営の方の仕事が圧倒的に多くなって、いつの間にか博覧会屋になってしまっていた。
しかしイベントの仕事は、やはり
パッケージが客を馬鹿にし過ぎてないか
日本のパッケージは、消費者の方を向いているか?
最近の商品パッケージはよくできている。お菓子でも何でも個分けで、しばらく置いておいても湿気ることはないし、食べきらないでもおいておける。ところが外袋を開封しようと思っても、簡単に開封できない。しかもパッケージの原料となるプラスチックの性質もあって、必ず一方向に裂けるので、メーカーの思惑通りに開封したら一気に全部食べきるしかない。それだけではない、プ