Tadashi Yano

人生100年時代、大学に戻りリスキル後、独立開業。人は移動距離と出会いの数に比例し成長…

Tadashi Yano

人生100年時代、大学に戻りリスキル後、独立開業。人は移動距離と出会いの数に比例し成長できると信じ、ノマドワーカーとミニマリストにチャレンジ。公認会計士、JDLA Deep Learning for ENGINEER。フォロー大歓迎です。

最近の記事

vol.35 会計士とAIとの共存

はじめに先日横浜トリエンナーレに行ってきました。 一番印象に残ったのはジョシュ・クラインによる「生産性の向上 (ブランドン/会計士)」という作品です。 透明なゴミ袋に入れられた3Dプリンタによる会計士の姿を通して、AIの破壊的な影響の先にある、ありうるかもしれない一つの未来を見てきました。 この作品は、AIによって不要となる職業の象徴として会計士を描き、私たちに「ゴミ袋に入らないためにはどうすればよいのか?」という問いを投げかけてきます。 会計士のような職業は数値を扱

    • vol.34 東証のPBR改革アップデート

      1 はじめに東京証券取引所(「東証」)は2024年4月15日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」(「資本コスト等開示」) に関する開示企業一覧表をアップデートしました(「東証のPBR改革」)。 今回の開示企業一覧表は3月31日時点で作成されており、単純に社数だけを集計したところ、前月の1,317社から164社純増し、結果1,481社 (検討中としたものを含む) となっています。 前月に引き続き今回の記事においても、東証のPBR改革について株価が上昇してい

      • vol.33 Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (下)

        はじめに前回 vol.32 Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (中) において、以下の全体像の下、プロジェクトの実行までを中心に解説してきました。 今回は最終回 vol33. Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (下) ということで、プロジェクトの報告やプロジェクトの終了を中心に内容を整理し、最後プロジェクトマネジメント全体のまとめをしていきたいと思います。 5. プロジェクトの報告(1) 成果物イメージの想定

        • vol.32 Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (中)

          はじめに前回 vol.31 Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (上) において、以下の全体像の下、プロジェクト開始前からプロジェクトの計画までを中心に解説してきました。 今回は前回に引き続き vol32. Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (中) ということで、プロジェクトの実行を中心にその内容を整理していきたいと思います。 なお、今回は記載内容が多く、「4. プロジェクトの実行」を起点に、4-1., 4-2

        vol.35 会計士とAIとの共存

          vol.31 Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (上)

          はじめに今日は4月1日。多くの日本の組織で新たな年度のスタートとなります。そのような中、本日から新たなプロジェクトを担当する方もいらっしゃるかと思います。 私は2023年10月に独立してから、様々なプロジェクトに関わってきました。 前職時代は同じ研修を受けたメンバーと共通のツールで仕事をしていたため、チーム内ではあうんの呼吸での作業が可能だったのですが、フリーランスになるとそれぞれのプロジェクトでバックグラウンドの異なるメンバーと様々なツールでの共同作業が増えてきます。

          vol.31 Google Workspaceを用いたプロジェクトマネジメント (上)

          vol.30 自律のススメ

          はじめに従来「日本の労働者は会社と運命共同体であり、会社に対する帰属意識も忠誠心も世界と比べても低くはない」とされてきました。 しかしながらそのような考えはすでに過去の遺産のようで、先日公表されたギャラップ社のリポートによれば、日本の労働者の持つ会社に対する「エンゲージ」(社員が勤め先に抱いている貢献意識や愛着心または帰属意識のこと) は、世界平均に比して、著しく低い値を示しています。 一方で、より高いエンゲージを持てそうな会社へ転職するかというと、2023年3月に行われ

          vol.30 自律のススメ

          vol.29 東証のPBR改革アップデート

          1 はじめに東京証券取引所(「東証」)は2024年3月15日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」(「資本コスト等開示」) に関する開示企業一覧表をアップデートしました(「東証のPBR改革」)。 今回の開示企業一覧表は2月29日時点で作成されており、単純に社数だけを集計したところ、前月の1,224社から93社純増し、結果1,317社 (検討中としたものを含む) となっています。 前月に引き続き今回の記事では、東証のPBR改革について成果を出している会社はど

          vol.29 東証のPBR改革アップデート

          vol.28 3.11に考える常若の精神

          はじめに今日は3月11日。まず始めに、東日本大震災で亡くなられた方々への深い哀悼の意を表し、被災されたすべての方々に心からのお見舞いを申し上げます。また、2024年1月1日に能登半島を襲った地震により、被害を受けられた方々とそのご家族にも、心よりお悔やみとお見舞いを申し上げます。 今から13年前のこの日、14時46分に日本は未曾有の災害に見舞われました。この自然災害は、多くの人命を奪い、福島第一原子力発電所に深刻な被害をもたらしました。今もなお、その影響に苦しむ人々がいます

          vol.28 3.11に考える常若の精神

          vol.27 ワークとライフの一体化

          はじめにかなり古いですが、先日1936年の映画「モダンタイムス」を見ました。 チャップリンは、労働者の苦悩と希望をユーモアで表現して、技術進歩と人間性の葛藤を描き出しています。 この映画が作られてから数十年が経過していますが、日本社会を含む世界中の働き方はその後大きく変化しており、働くこと、つまり「ワーク」について考えさせられました。 そこで今回は日本の働き方を振り返ると共に、私がフリーランスになって日々直面するワークとライフの一体化という状況についてとりあげてみたいと

          vol.27 ワークとライフの一体化

          vol.26 会計士、美術館に行く

          はじめに会計士という職業は、会計基準の理解に加え、数値の正確な計算・分析といったスキルを要求されます。なかでも会計監査の場合、監査基準に従い、客観的事実を監査調書に積み上げ、監査意見を形成するというとても論理的な作業を行うこととなります。 私は約四半世紀に渡り、主として会計監査に従事してきましたが、このような (お固い) 仕事を長年やってきたビジネスパーソンが、美術館という場所でアートに触れると何を感じるのか、ということに大変興味があり、実際独立後は何度か足を運んでいます。

          vol.26 会計士、美術館に行く

          vol.25 開示事例でみる東証のPBR改革

          1 はじめに東京証券取引所(「東証」)は2024年2月15日に「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」(「資本コスト等開示」) に関する開示企業一覧表をアップデートしました。 今回の開示企業一覧表は1月31日時点で作成されており、単純に社数だけを集計したところ、前回の1,115社から109社純増し、結果1,224社(検討中としたものを含む) となっています。 なお、開示企業一覧表は毎月アップデートすることとしており、東証の市場の活性化に対する真剣度が伝わってき

          vol.25 開示事例でみる東証のPBR改革

          vol.24 会計士とフリーランス社会

          はじめに私は2023年10月から独立し、ノマド会計士として特に場所を定めず仕事をしています。実際に色々なところに行き、さまざまな方に会ってきました。 お会いする方々と「お仕事は何をされていますか?」という質問を交わすことも多いのですが、「フリーランス」という表現を聞くことがあり、この言葉を何度も聞く中で、私自身はどのように回答するのが適切なのかを考えさせられました。 以前は所属していた会社や組織の名前を伝えればよかったのが、果たして今の自分は自営業なのか、個人事業主なのか

          vol.24 会計士とフリーランス社会

          vol.23 会計士によるワーケーション体験記

          はじめに先日北海道苫小牧市 (「苫小牧市」) による「森と港の冬CAMPワーケーションin苫小牧」に参加してきました。 ワーケーションという言葉は聞いたことがあるものの、実際にどういうものなのか、イメージできない方も多いかと思い、今回はその体験記とさせて頂きます。 ワーケーションとは何か?観光庁はワーケーションを以下のように定義しています。 さらに観光庁はワーケーションを以下の4つのワーケーションタイプに整理しています。 今回の苫小牧市の企画は「福利厚生型」をメインと

          vol.23 会計士によるワーケーション体験記

          vol.22 独立後の生活を支えるツール達

          はじめに私ですが2023年9月末に前職を退職し、その翌月から会計事務所を設立しました。独立してから生活は様変わりしましたが、一番思うこと、それは全てが自己責任ということです。 今までは勤務先があり、一定のリズムに従えば自然と日々が流れていました。しかしながら独立後は「何をするか」を含め、「何かする」・「何もしない」は全て自分次第です。 よって全て自己管理が鍵となります。幸いなことにテクノロジーが日々進化しており、日程管理からタスク管理、コミュニケーション、情報収集に至るま

          vol.22 独立後の生活を支えるツール達

          vol.21 会計で考える東証のPBR改革

          はじめに2024年1月15日、東京証券取引所 (「東証」) は「資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応」に関する開示企業一覧表を公表しました。東証はこの一覧表を毎月更新する予定としています。 また、2024年1月17日には第14回「市場区分の見直しに関するフォローアップ会議」が開催されています。この会議で用いられた資料3 (「資料3」) には以下のフレームワーク (3ステップ) が示されています。 今後「I.現状分析・評価」、「II. 取組みの検討・開示」及び「

          vol.21 会計で考える東証のPBR改革

          vol.20 エドテック: 振り返り回

          これまでエドテックについて、対象企業を定め、Step2~Step5に沿って、それぞれの企業の理解を深めてきました。今回は、これらの企業を「振り返り」つつ、業界全体での「着目すべき戦略」を整理し、「財務諸表を読む際のポイント」をまとめてみたいと思います。 まずは全体像を以下示します。 1 振り返りvol.12 ~ vol.18の内容を振り返り、士業のビジネスマッチングサービスにおける「着目すべき戦略」に関し、ビジネスモデルキャンバスを用いてマッピングしてみます。 以下では

          vol.20 エドテック: 振り返り回