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「新世代の認知行動療法」熊野宏昭(2)
そこで、「体験の回避」を減じる行動=アクセプタンスが必要になる。アクセプタンスとは、嫌悪的な私的出来事に気づきながら、それを自分(観察している主体)との関係性を変えるための行動をしないでいることといえる。しかし、それは消極的な行動を意味するのではなく、今この瞬間の私的な体験の世界に対して、自動的に心を閉じてしまわないように意図的に努力すること、あるいは喜んで直面していくようにするウィリングネスと同
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マインドフルネスとは、今の瞬間の現実につねに気づきを向け、その現実をあるがままに知覚して、それに対する思考や感情に囚われないでいる心のもち方や存在のありようを意味する言葉であり、2600年前にブッダが人生の苦悩から解放されるための要として提唱したものである。(p.25)
早稲田大学人間科学学術院の教授もなさっている熊野先生の著書(2012年)である、日本では低迷していた認知行動療法の第一世代
「考えるヒント」常識
毎年正月は小林秀雄を読み直す、黙々と・・
「考えるヒント」の「常識」より、
ある先生が、現代生活と電気について講義をしていたが、
モートルが、筋肉の驚くべき延長をもたらしたが如く、
エレクトロニクスは、神経の考えられぬ程の拡大を
もたらした、と黒板に書いて説明していた。一般人に
向かって講義では、そう比喩的に言ってみるのも仕方
ないとしても、そういう言い方の影響するところは、大変
大きいので