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キリの良い計画は達成しない? 中途半端なタイミングを味方に付ける工夫とは

「計画は中途半端なタイミングの方がうまく行くことが多いということか!」

最近、感じたことを記事にしたいと思います。先日、同僚と会話している時に「計画っていつ立ててます?」という質問を受けました。彼女は新しいことに取り組むときになかなか計画が立てられなくて少し悩んでいました。

例えば「今年チャレンジしたい事」というテーマで考えた時、みなさんはどう計画を立てるでしょうか?計画を立てるタイミングって人それぞれです。でも、傾向として、年始に、期初に、月初に、など何かがスタートするキリの良いタイミングで立てる人が多いように思います。

一方で、その時に立てた計画って、うまく行かないことが多い気がします。それはなぜか…?今回は「計画はいつ立てるべきか?」について考えます。

計画はキリの悪いタイミングで立てるべき

今年も早3か月がたちましたが、3か月前を思い出してください。みなさん何らかの「計画」を年始に思い描いたのではないでしょうか?その計画、順調に進捗していますか?こんなこと聞かれるとドキッとしますよね。私もです…。

年始の計画を立てる時、こんな言葉を知りました。意味を理解して、なるほどと思いました。

「一年の目標は1月4日ぐらいに決めた方が良い」

1年の計は元旦にあり、ということで何でもキリ良く考えてスタートを切りたいのが普通の考え方ですよね。でも、あえてそうしない方が良いというお話。

この言葉の真意は、1月1日などキリの良いタイミングは熱量が自分の中にある状態。かなり前のめりでモチベーションが向上しています。その時に立てた計画はその高いモチベーションが維持できずに完遂しないことが多い、ということです。

それよりも熱が多少収まった1月4日ぐらいに、外を散歩しているようなシチュエーションで「そうだ、今年はアレをやってみようかな」とふと思ったことこそが、ニュートラルな自分から生まれた本音ベースのやりたいことだったりします。

こうした「構えずに、内側から出てきた言葉」の方が、モチベーションを無理に高める必要もなく自然体の自分で取り組むことができます。よく「計画倒れ」という言葉を聞きます。私も過去に何度も経験しました。その時の計画は決まって「熱量マックスの時の振りかぶった計画」だったように思います。

人間誰しも「背伸び」し続けることはできませんよね。ふくらはぎプルプルして来ます。そうではなく、かかとをしっかりと地面に付けた状態の「自分の言葉」と向き合うことが健康的な気がします。

計画はいつ立てても良い

冒頭の同僚の言葉、「計画っていつ立ててます?」はその言葉の背景に、計画を立てるタイミングを取るのが難しい、という本音が隠れています。

この質問に対する私の答えは「いつでも立てる」です。

というのも、今日実際に今年中にやりたい計画を1つ立てました。それは「自転車でソロキャンプに行く」というもの。少し前から思っていたことを言葉にしただけなのですが、計画にしようと思った時にすぐに手帳にメモしました。

このように、やりたいことは時間と場所を選ばずに頭に浮かんできます。それをキャッチして言葉にしてあげることが大切だと思います。

計画を立てるタイミングを計って、「キリの良い時」を探していると、そのフッと頭に浮かんだせっかくの「素の自分の言葉」が消えてしまいかねません。キリの良さなどお構いなしに計画はいつでもどこでも立てて良いと思います。

そして、計画を立てたらすぐに行動です。何か具体的なアクションに移すことで、自分の気持ちや覚悟が固まってきます。私は「自転車でソロキャンプに行く」という計画を立てた直後に、Amazonでソロキャンプ用の焚火台をポチりました。こうした「目に見える行動」を具体的に行うことで、計画が実行に少しずつ、でも着実に近づいていくのだと思います。

中途半端は悪か?

キリの悪いタイミング、言い換えると「中途半端なタイミング」は悪なのでしょうか。

このテーマを考える時、ヒントになる心理効果があります。それが「ツァイガルニック効果」。

ツァイガルニック効果
『人間は達成できなかった物事や、中断・停滞している物事に対して、より強い記憶や印象を持つ』という心理学的な現象のこと。心理学者ブルーマ・ツァイガルニクが提唱されたので、この名前がついた。

人は誰しも完結、完了した物事に対してはスッキリけじめがついて、ほかの物事へ意識を移すことができます。一方で、未完成・不完全なものに対しては、何かスッキリしない感覚を感じてしまうものです。常にどこか頭の片隅にある感じ。気になって仕方ないモヤモヤした感じですね。

「進行途中」というステータスはずっと頭に残ります。それが「完成させてスッキリしたい」という欲求につながります。こうした欲求が記憶に影響し、深く印象付けられると考えられます。

つまり、計画を立てて実行するなら「脳をスッキリさせない方が良い」ということです。

これ、冷静に考えると、「元日の計画が実行されない」の背景に、この効果の逆の側面が働いていたとも考えられます。人は誰しもキリの良い物事に対してはスッキリけじめがついて、ほかに意識を移せるとするなら、「元旦の計画」はキリの良いタイミングで計画を立てることでけじめがついてしまい、その計画が頭からスッキリと消えるという現象が起こっていたのではないかとも思います。

これは「逆ツァイガルニック効果」とも言えるかもしれません。勝手に名付けてしまいましたが、年始、期初、月初などキリの良いタイミングでの計画立案は「逆ツァイガルニック効果」が働いて、計画未達に終わる可能性が高いと思います。これは避けた方が良いですね。

計画はむしろ「中途半端なタイミングで立てる」が正解なように思います。


まとめ

3月は期末を迎える企業も多いですね。そして卒業シーズンでもあります。春から気持ちも新たに何かをスタートさせたいと思っている人は多いと思います。それ自体は素晴らしい事です。

ただ、スタートのタイミングを意識しすぎて熱量高く計画を立てると、未達に終わる可能性もあるので注意が必要ですね。

やりたい事やチャレンジテーマ等の「計画」は、「このタイミングで立てなきゃ」とキリの良い時に考える必要はありません。むしろ、タイミングを計らずに、いつでも、どこでも計画は立てて良いと思います。

そうした「中途半端なタイミング」こそ、「ツァイガルニック効果がうまく働き、計画実行に向けて行動していけるのではないでしょうか。

やりたいことはいつ考えるか? → 「今でしょ!」ですね。

いや、もっと言うと「いつでもいいでしょ!」が正解ですね。

「思い立ったが吉日」です。タイミングに縛られず、柔軟に自分の素の感情を大切にしながら、新しいチャレンジができると良いですね。

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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