ゆー

私という物語についてのいろいろ/ 心のなかに溢れてくる言葉/ 何かを思い出すような写真…

ゆー

私という物語についてのいろいろ/ 心のなかに溢れてくる言葉/ 何かを思い出すような写真/ お風呂でうたう歌/ 私にとってnoteは、そういう事をそっと置いておける場所

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  • murmurer

    つぶやきの箱

最近の記事

ほんとの平気

早く平気になりたいって思うけど ほんとは知ってるの ほんとの平気になったらね もうここにいる必要も なくなるってこと

    • もう少しだけそばにいさせてね

      きみの気配を感じていたいし ちょっとづつ 平気になっていく私を みててほしいの

      • 今日はきみの誕生日

        わたしはそれを知ってから すごくウキウキしているよ なんにもしてあげられないけど スーパーへ向かいながら 思わずスキップしちゃったよ

        • たんちゃんごめんね

          私は子どもの頃引っ越しが多くて、小学校6年間のあいだに5回転校をした。 6年生の1学期に最後の転校をして、 新しいクラスのリーダー的存在だった、たんちゃんに出会った。 たんちゃんは、女子の中で一番背が高くて、気が強くて、そして声が大きかった。 私の事をよく、にぶい、とか、とか、ぼーっとしてる、と言った。 だから私はたんちゃんの事がすこし苦手だった。 たんちゃんはすごく足が速かった。 運動会のリレーではもちろんアンカー。 この学校の運動会には、全員参加のクラス対抗リレーとい

        ほんとの平気

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        • murmurer
          58本

        記事

          あついキス

          夢の中の話だよ 缶ビールを片手に 赤い夜を歩いてた 走ろうとしたら 風が私を止めるので 後ろ向きになってみたの そしたら風が私の体を 引っぱってくれた 自分が橇になったみたいで おもしろかったよ しばらく歩くと 酔っぱらいの男の人が近づいてきて これからあなたを襲いますと言った 私は必死で逃げたけど 男の人がどんどん増えて 通りに飛び出した私に 黒い大きな塊になって襲いかかってきた 私は道路に寝そべって その塊と抱き合った 好きになってしまえば 襲われた事にならな

          あついキス

          いつもみててほしかった ずっとそれを かくしてた

          いつもみててほしかった ずっとそれを かくしてた

          ゆびさきで愛を語るひと

          そこに言葉は無くて ただ、きみのゆびさきが 愛を語るのをみてたよ

          ゆびさきで愛を語るひと

          祈るような気持ち

          子どもの頃に読んだ本 小人たちから不思議な魔法のクレヨンが届く、っていうお話。 私は、なんどもなんども郵便ポストを見に行った。 おねがい、今度こそ入ってて。 祈るような気持ちで。

          祈るような気持ち

          南さんちのトイレカバー

          私の事を、りんりんと呼ぶ女の人がいた。 少し年上の職場の先輩だった。 その人がどうして私の事をりんりんと呼ぶようになったのか、よく覚えてない。 でも、その呼び方には愛が溢れている様な気がして、私はとても好きだった。 その先輩はとても料理が上手な人で、お弁当をいつも手作りしてきていたんだけど、時々私の分も作ってきてくれる事があった。 りんりん、今日二人分作って来たよ。お昼一緒に食べようよ。 そんな風に誘ってくれた。 そしてそれは、とてもおいしかった。 南さん、これすごくおいし

          南さんちのトイレカバー

          洋服屋さんで働いていた頃 #2『レジを囲んで飲むコーヒー』

          そんなかわいい奥さんでも、やっぱり機嫌の悪い時もあった。 きっと、社長とケンカしたんだろう。 そういう時は、朝、二人がやって来るとちょっといつもと様子が違う。 社長はお店に着いて私たちに挨拶だけすると、マーケットリサーチに行ってきます、と言ってさっさと消える。 それはいつもの事ではあるんだけど。 そういえば、社長のマーケットリサーチというのは、実は麻雀かパチンコだったいう事を知らなかったのは私だけだった。 今朝、奥さんは、とても機嫌が悪い。 私が傍に行ってもこちらを見ない。

          洋服屋さんで働いていた頃 #2『レジを囲んで飲むコーヒー』

          キューピーちゃんとクンクンちゃん

          小学2年生の時の国語のテスト。 写真を見て、これは何ですか?という問題だった。 私は、自信満々で答えの欄に『キューピーちゃん』と書いた。 でも、帰ってきた答案用紙には✖が付いていた。 正解は、『キューピー』であって『キューピーちゃん』ではなかったのだ。 私はとてもショックだった。 小さな頃からずっと、キューピーちゃんだと思って生きてきた。 母が、キューピーちゃんだと教えてくれたし、姉もそう呼んでいた。 ✖が付けられた答案を見た時、母の顔がよぎったけど、母には言えなかった。

          キューピーちゃんとクンクンちゃん

          ひとに優しくするのは自分にやさしくするのと似てる

          ひとり暮らしをしていた頃 同じくひとり暮らしをしている友人と、仕事の後に夜ご飯を食べに行く約束をしていた。 二人ともお給料日の後だったし、お休みの前の日だったから、奮発してお寿司(回るやつ)を食べに行こうよって楽しみにしてた。 待ち合わせ時間の少し前になって、頭痛がするからやめておこうかな、という電話。 とってもがっかりしたけど、実は私もその日、ちょっと頭痛がしていた。 だから、またにしようねって電話を切った。 でも急に思い立ち、お寿司をお持ち帰りにしてもらって、友人の家

          ひとに優しくするのは自分にやさしくするのと似てる

          洋服屋さんで働いていた頃

          高校を卒業してすぐに、私は地元の洋服屋さんで働いた。 本当は東京に出てビルの窓ふきがしたかったんだけど、上京して一人暮らしをするにはお金がたくさん必要だと知ったから、まずは働いて資金を貯めることにしたのだ。 その洋服屋さんはカジュアルな洋服を置くお店で、小さいその街ではとても人気のあるお店だった。 社長と奥さん、それに私の他にもう一人、社員の人がいた。 私はそこで約1年半働いた。 毎日お店の中で接客をしていると、窓からの風とか、空の様子とか、そういうのがすごく恋しくなる。

          洋服屋さんで働いていた頃

          先生のペンの音

          学生の頃、私は全く勉強をしなかった。 どれくらいしなかったかというと、授業中は空想もしくは夢の中にいるので教科書は開かない、宿題は、やって行った事がないし、もちろん塾にも行った事がない。 自分の興味のない事をしようとすると、とにかく眠くなる、という病(自己診断)を抱えていた私は、やりたくても出来なかったのだ。 そんな私も、高校受験の時に初めて勉強をした。 このままでは高校に行けない‥ 中学3年生のクリスマス前になってやっとそう気が付いたのだ。 でも、それまで教科書もろくに開

          先生のペンの音

          白いピンヒール #2『初めてのお客さん』

          面接の帰り、私は靴屋さんを巡った。 というか、巡るつもりでいた。 白いピンヒールはきっとなかなか見つからないだろうと思っていたのだ。 でも1件目でそれは簡単に見つかった。 今まで、興味がなかったから目に入ってなかったんだね。 ちゃんと靴売り場にそういうコーナーがあった。 私は、あんまり魅力を感じなかったけど、白のピンヒールを買った。 ヒールの後ろ側に金色のラインが入っている。 そういうキラキラしたものは好みじゃないけど、それしかなかったのだ。 そして翌日、それを持って緊張し

          白いピンヒール #2『初めてのお客さん』

          あの日みた夢のこと話してもいい?

          きみが床に座ってて 後ろから私の腕を引き寄せて 私の背中に顔をくっつけた 肩甲骨のくぼみのところ 私は後ろ向きにきみの上に座った 私のおしりがきみの脚にあたるのがうれしくて 私はトントン上下に動いた 私たちはすごく楽しい気持ちになって クスクスわらいながら くっついて やさしくゆっくり トントン動いていたの それはエッチな事ではなくて、 たまらなく気持ちよくて楽しい事だった ねえねえ すごくしあわせだねってきみに言ったら きみも笑ってた そしたらね、 部屋の向こうの

          あの日みた夢のこと話してもいい?