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20200711 行きつけのファ↑ミ↓マ↑
彼氏がバンドマンだったために、バンド音楽を好きになる女の子よりも影響され易い男、地区代表の僕が僕であるが故に、ジークンドーが代名詞とする“ワン・インチ・パンチ”の習得に一日を費やしてしまうこともあるだろう。重心移動と身体の軸と回転、すべてを連動させて脱力した前腕に力を伝えることで完成する動作は、畢竟の技とも呼ぶべき破壊力を生む。しかし如何に僕が研鑽に励もうと、掻い暮れと習得の兆しがチラリたりとも
もっとみる20200626 無題
実を言えば、僕は肌が弱い。思春期の頃こそ顕著なもので、スキン・ケアなどなんのそのと荒れ放題の惨憺の蘊奥であった。今も尚、癒えることなき傷跡が左の頬に残っている。それはそれで退屈だった中・高等学生時代を思い出すいいものではなかろうか。そうでもなかろうが。
初期村の外、四白眼のにたり顔で勇者を迎え討つ青色フラバーより弱い僕の肌。野郎の嗜みとして、髭を剃ることもあろうが、深剃りは厳禁である。何事も深
20200428 ファミリー・マートってマフィアの直営店みたい
春粧が極まり麗らかが各地を席巻していくと、どうやら柔らかな陽光に目覚めた草花が、それらを揺蕩させる風に乗せて花粉を娑婆中へ撒き散らし始めたらしい。
僕は嚏をした。
花粉症とかいう免疫の反逆を罹患している。風呂上がりには嚏がよく出る。洗濯し、日向に干されたバス・タオルに付着した花粉を吸い込んでしまった所為だろう。花粉程度の矮小な存在に僕の肺がきゅうと締め付けられ、下腹部に痛みを生むことがあって
20200426 MUSYOKU
いつの頃だったか、桜前線と共に南から北へと順にキリキリマイをして忙しなかった、琉球発のミクスチャー・バンドがあった。一方、最近の僕はと言えば、緊急事態宣言がアニミズム大国日ノ本の中枢から地方へと伝播していくに伴い、晴れて無職へと完全変態を遂げ、生産性なき木端存在に身を窶したのだった。めでたしめでたし。
これは馘首された結果などではなく、僕自身の自由意思に拠って外道になり果てたことを御留意いただ
20200226 無題
筒状のものを見ると手を入れたくなる。
左腕を筒に変えれば僕はその瞬間からコブラになるのだ。
俄かに僕は宇宙海賊になり、僕の声は野沢那智の渋いそれになり、真っ赤なピチピチの衣装に着替え、ハードボイルドな台詞を吐いて、ハードボイルドな活躍をするばかりだ。
妄想は止まない。
20200220 無題
僕の空きっ腹を満たす継母のような台湾飯店での夕餉は、死海の如き塩分濃度であった。
僕の口腔、取り分け上顎に関しては自身とキアヌ・リーヴスの差異くらいはある浸透圧の所為で収斂してしまった。茄子の漬物宜しくきゅっきゅとしている。
灼熱の唐揚げでぼろ布となった裏頬の痛みが、そいつを喰らったという事実を思い出させるのだ。
20200205 冬将軍到来!
夜半、ニュース番組の芸能コーナーで、冬将軍が東経135度の極東へ来訪したと報道されていた。
僕は安藤百福謹製の即席麺を馳走になるべく、調理工程に記載された分量より50ミリリットルばかし少ない水道水を鍋に容れる。そいつを火にかけながら、冬将軍が国際空港に降り立ち、観衆へとにこやかに手を振る様をぼうっと眺めていた。通りで今日は冷えた訳だと、帰宅途中にある堤防でシバリングを起こした事実に合点がいった