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煙の向こう側

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小説に挑戦中です。 1本の電話からはじまり、主人公の生い立ちから現在までを通して、母と娘の確執、母への思いと心の移り変わりを追っていきます。
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記事一覧

煙の向こう側  最終話

帰りが遅くなると孝から連絡が入り、母と和、 悟と怜で食事を始めた。その時だった。 怜がかき…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側  13話

第四回調停 この日は、いつもとは少し違っていた。 いつものようにドアを開けると、裁判官だ…

らんぷ
2年前
8

煙の向こう側  12話

第一回調停 当日 家事調停は裁判所の一室で行われる。 当事者、相手方共に控え室があり、そ…

らんぷ
2年前
6

煙の向こう側  11話

父の為にも、同意書を渡そうと決めた。 和は自分の気持ちを孝に話し、同意書を渡すことを告げ…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側   10話

何度目の電話の時だったろうか 「どうゆうことなのか説明してください。正当な説明を聞くまで…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側  9話

心臓が口から飛び出しそうだというのは、こんな時を言うのだろうと 和は思った。 約束の時間が…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側   8話

毎日のように嘉子から電話が入っていた。 嘉子は山名良二の妻、つまり和の父の後妻である。 とにかく会って欲しいの一点張りである。 和はどうしたらいいのか、わからなくなっていた。 ただ『お父さん』という言葉だけが頭の中をグルグル廻っていた。 やがて、父とドライブしたこと、大好きなクマのぬいぐるみを買ってもらったこと、一緒に写真を撮ったこと、堤防に座って食べたソフトクリームのこと。父との思い出がそうたくさんあるわけではなかったが、三十年近く封印してきた父の記憶が一気に噴き出し頭の中

煙の向こう側 7話

孝は店に来たお客のひとりだった。 車のディラーで整備を担当していたが、この春の移動でフロ…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側  5話

和が無事に高校に進学して半年ばかりたった時だった。 和のちょうど真裏にあたる部屋に、加戸…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側  6話

その年の春、和は就職して事務職についた。 そのころ母は、やっと水商売は辞めたようだが相変…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側 4話

和が中学3年になると、高校受験のためもあり、同じアパートの別棟に部屋を借りてくれた。 和…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側  3話

悦代は和を祖母に預けたあとしばらくは実家から仕事に通っていたが、半年もたたないうちに、隣…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側 2話

昭和40年1月、和は山名良治、悦代夫妻の長女として産まれた。 山名が22歳、悦代が19歳の…

らんぷ
2年前
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煙の向こう側  1話

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