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日々の短歌

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日々の短歌の掃き溜め場。
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日々の短歌10首

日々の短歌10首

歌詞に出てくる"あの子"にはなれなかった 私をゆらす西鉄電車

手紙にもごみにもならない言葉らを下書きフォルダに捨てる夜

“今ここ”の戻れない青春をカーブミラーに映して遊ぶ

誰のものにもしたくないきみのせいでわたし何処にもいけないよ

きみの心の奥底で呼吸するように言葉が歩いてほしい

「そんなつもりじゃなかった」で始まった恋だったね
こうなりたくなかったよ

名前も顔も忘れていくんだろな

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日々の短歌10首

日々の短歌10首

・賞味期限切れの関係性 食べれるところをまだ探そうとする

・同じ感覚を求めていていつもあなたに似た人を探してる

・言葉は最大瞬間風速であなたもわたしも射貫かれる

・頭と心が一致しないから誰かを好きになるんだと思う

・逃げられない生活で西鉄バスに飛び乗った日に救われてる

・別れが先にくる前にあなたに好きと言っておけばよかった

・今日も頑張ったねと撫でてほしい公衆電話に10円いれる

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日々の短歌10首

日々の短歌10首

・好きの種類が違うせいであなたも僕も持て余された欲の奴隷

・どっか行きそうになると引き止めるのに擦り寄ると受け入れないんだね、ばか

・脳髄を確実に突くあなたの声のまえでわたしは無力

・みおつくし夜行バスで逃避行できる人は永遠に君だけ

・心の毒を短歌で抜くよ 痛くて痒くてやさしい薬

・無駄にならないように生きてからぼくらは寂しさを埋め合う鎧

・あなたに染まったわたしはまだあなたの色を捨

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日々の短歌10首

日々の短歌10首

・嵐まえ、何かに気づき鳴く猫たち宇宙人からきいたのかい

・言い訳させてください、これは執着ではなく引力なんですよ

・愛してるの響きだけで強くなれるのならその愛でわたしを守って

・「もう会えない」と言ったとき「待ってよ」とあなたの声がミュートされてた

・失恋を短歌の出汁に使っています味噌汁にしてきみに返すね

・自販機に張り付く虫も愛を求めたがって光を食べている

・名前のつかないぼくらの関

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