びっぐまま

教員として10年。HIV発覚で教職を半ば追われ、研究所事務職5年オーバーワークでダウン…

びっぐまま

教員として10年。HIV発覚で教職を半ば追われ、研究所事務職5年オーバーワークでダウン、大学図書館員として15年になろうとしています。休職中、行動と生き方の変容が始まると全ての経験と知識と新しく出会いなおした人たちとの無償の愛にあふれる交流が光のようにわたしをつつんでくれました。

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  • 固定された記事

僕が「AIDS愛好」できていたらあの絶望はなかっただろう=わたしが経験したHIV/AIDSの30年を切り口に(市民の社会・政策への参画の一側面)=一部改訂

男性しか社会参画できなかった時代、男女同権を目指す時代、セクシュアリティまでを社会参画に必要だと認める時代、GIPA(1994年IAS横浜⇒パリAIDSサミット)、Vulnable Peopleの政策関与を必要とする時代・・・。 21世紀に入り、国連はつぎつぎと基本的人権の柱建ての中に健康権の問題としてSxual Health Rights(性的健康権=性の対象や行為に貴賤上下はないと平等な健康的権利)やSpiritual Health Rights(霊的健康=思想信条や宗教

    • 翻訳家「上野千鶴子」から、ヘイター「千田有紀」が生まれる必然について

      <一生涯ここにとじ込めてやる!> 上野千鶴子から千田有紀のようなヘイターが生まれる土壌は、このような言説に溢れているからでもある。 安保闘争でガリガリになった全共闘世代の脳みそ、つまり概念の上に概念を重ねた固定的な記号の上を生きてきたオッサンたちにとっては上野千鶴子の翻訳はわかりやすかったのだ。 天才的と仰ぎ見たくもなるのだろう。 でも、ここで考えたい。 敢えて反語だと言いたいのであるならば、この見出しはないだろう。 むしろ本心がこういわせているのではないだろうか?とい

      • <資料紹介>「アルコール介入: 疾患(疾病)モデルと危害軽減(ハームリダクション)」出典「International Encyclopedia of the Social & Behavioral Sciences」2015 国際社会行動科学百科事典 第2版 2015年 ElsevierよりGoogle翻訳

        アルコールへの介入と題した依存症者への介入アプローチについて 疾病モデルとハームリダクション(危害軽減モデル)の代表事例を紹介する項目をGoogle翻訳で紹介する。 出典とDOIは示しておくので実際の百科事典記事のコピー、参考文献は図書館ILLなどで入手されたい。 標題「アルコール介入: 疾患(疾病)モデルと危害軽減(ハームリダクション)」 原題 「Alcohol Interventions: Disease Models vs. Harm Reduction」 Auth:

        • ハームリダクションの考え方は次の4段階。「(フォーカスグループの)①実害を減らしていくこと②当事者のQOLを高めること③社会の資源・益となる部分(税収)も増やすこと④社会で一緒に歩みながら「弱者が問題へ追い詰められている社会」から「問題へ繋がらない」社会をめざす」

          暴力や窃盗・詐欺などの実害・被害者が出なければ大麻も他の薬物も特段の害はない、という結論に至った社会や国で薬物の非犯罪化は進んでいる。それでもアルコールは「合法」あいつらは「違法」「犯罪」と言っている一方で、飲めば暴力や性犯罪をおかして「酔っていて」とアルコールのせいにする人たちがある。同じ薬物に貴賤上下があるものではないが、こういう身勝手さが横行すればするほど、アルコールを飲む人や酒席を極度に憎む人が出る。当然だ。 アルコールという薬物の実害が家族や会社組織集団で一番実害も

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        僕が「AIDS愛好」できていたらあの絶望はなかっただろう=わたしが経験したHIV/AIDSの30年を切り口に(市民の社会・政策への参画の一側面)=一部改訂

        • 翻訳家「上野千鶴子」から、ヘイター「千田有紀」が生まれる必然について

        • <資料紹介>「アルコール介入: 疾患(疾病)モデルと危害軽減(ハームリダクション)」出典「International Encyclopedia of the Social & Behavioral Sciences」2015 国際社会行動科学百科事典 第2版 2015年 ElsevierよりGoogle翻訳

        • ハームリダクションの考え方は次の4段階。「(フォーカスグループの)①実害を減らしていくこと②当事者のQOLを高めること③社会の資源・益となる部分(税収)も増やすこと④社会で一緒に歩みながら「弱者が問題へ追い詰められている社会」から「問題へ繋がらない」社会をめざす」

          札幌高裁同性婚訴訟判決文を読む(要旨・全文リンク付)===憲法24条は「旧憲法下の家制度の制約を改め、対等な当事者間の自由な意思に基づく婚姻を定める趣旨により、両性との文言が採用されたと解される」==

          今回の札幌高裁の判決文は極めてロジカルでクールな文章である。 同時に民法・婚姻法の規定(文中本件規定と指している法律の規定)で同性による結婚が否定されている事を憲法14条と24条違反であると明確に位置付けた裁判である。そして同性愛と異性愛は「性自認至上主義」などという私製のイデオロギー概念でこしらえられたものではないこと、「人の意思によって選択・変更し得ない」と明確に退けている。 さらに時系列的に憲法24条誕生は①家制度・家父長制からの脱却、②婚姻を求めたいとする当事者の自由

          札幌高裁同性婚訴訟判決文を読む(要旨・全文リンク付)===憲法24条は「旧憲法下の家制度の制約を改め、対等な当事者間の自由な意思に基づく婚姻を定める趣旨により、両性との文言が採用されたと解される」==

          感情と向き合えば言葉が変わります。言葉と向き合えば行動がかわります。行動と向き合えば習慣がかわります。習慣と向き合えば運命がかわります。私たちはなりたいものになれるのです。

          感情と向き合えば言葉が変わります。 言葉と向き合えば行動がかわります。 行動と向き合えば習慣がかわります。 習慣と向き合えば運命がかわります。 私たちはなりたいものになれるのです。 これはワシの意訳です。元の言葉は下の通り。 出典は鉄のオンナと言われたマーガレットサッチャーの言葉で、映画「アイアン・レディ」でも取り上げられています。 "Watch your thoughts, for they become words. Watch your words, f

          感情と向き合えば言葉が変わります。言葉と向き合えば行動がかわります。行動と向き合えば習慣がかわります。習慣と向き合えば運命がかわります。私たちはなりたいものになれるのです。

          <「大学病院は先端医療ではない」「治療拠点でも殺されかけた仲間がいる」>という話題。

          「古い話だからもう忘れよう」とはできない話題が、医療と当事者性に関する課題だ。みんなは信じられないと言うかもしれないけれど、たかだか医薬品されど医薬品で、飲み方を間違えると治療継続が不能になる、という事だって起こりうるという教訓を伝えておきたいのだ。 2003年に日本のHIV陽性者ネットワークであるジャンププラスという団体が立ち上がろうとしているのを知った時、電話番でも何でもさせてくださいと手伝いを名乗り出た。なぜかといったら、大切な仲間を医療が見殺しにする現実を病院の垣根

          <「大学病院は先端医療ではない」「治療拠点でも殺されかけた仲間がいる」>という話題。

          「お気持ち帝国主義世代」2世。自覚と克服=通俗道徳教育「期待される人間像」で飼いならされた私達=

          菅野完氏は、軍国主義時代の議会記録まで引っ張り出して明確に整理してきている。 <信田さよ子・上野千鶴子をくぐってきた人の視点> 菅野完の着眼点は鮮やかでシンプル。 ホラー映画「ミザリー」は日本では当たり前の現象。 日本はミザリーに溢れている。 「ワタシはこんなに大好きなのに!!」 ドイツナチズムに国民が染まった全体主義はロジックに結集した。 日本軍国主義の全体主義の結集はすべて感情に結集し、ロジックは後付け。 信田さよ子のプログラムもくぐってきた人の視点だと思って聞き直すと

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          わたしのレコード棚が大変革させられた経験・・・田中希代子さんの圧倒的な演奏に魅了された2023年。(YouTube大幅追加)

          2023年を振り返ると、CDやDVDコレクションを長らく中断してYouTuberで配信されている演奏や一時期はハイレゾ配信のベルリンフィルなどオーディエンスとしてはインターネットを活用したアーカイブでその演奏力のすばらしさに満足し、たまーに新日本フィルの生演奏を堪能する、という生活パターンがしばらく定着していたはずの自分が、YouTube→CDを買い漁る、という衝動に襲われた演奏家と出会った。 知る人はすでに「なんだ」というご意見もあるだろうけれど、まさか日本の50年代の演奏

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          「リストカットとケアにハームリダクションの視点を:リスカ・薬物は長期的には自殺のトリガーでも短期的には自己治療・癒しを与えている」=松本俊彦医師

          ちょっと自分のカキコと似たり寄ったりの標題になってしまうのだが、やはりこのメッセージは重要だと思っているので、第二弾は専門家達の発信してくれたYouTubeチャンネルの紹介をしながら話題提供をしたい。 リストカットのきずときずあとについてこんなに丁寧に向き合っておられる整形外科医がいらっしゃるのをYouTubeの縁で知ることが出来た。 精神科業界の「マツシュン」こと松本俊彦医師の出ているチャンネルでの対話を拝見し、心から声援を送りたくなる場面とメッセージがいくつもある。 ハ

          「リストカットとケアにハームリダクションの視点を:リスカ・薬物は長期的には自殺のトリガーでも短期的には自己治療・癒しを与えている」=松本俊彦医師

          薬物使用もリストカットも短期的には自殺・自死への時間稼ぎができる。だからこそ、安全に使い続けながら伴走者が登場できる場面を探す猶予も与えられる。

          こんなことで死なせちゃいけないのに。そりゃ薬取り上げたら自殺するしかなくなっちゃうじゃんか、バカバカしいじゃないか! https://news.kstyle.com/article.ksn?articleNo=2231667 韓国でふたたび俳優さんが自殺に追い込まれたようだ。 毎度のことだが、日本では大概は生け捕りにされて晒し者にされ、延々辱めを受けた後裁判所に送られる。どっちにせよ同じことだ。厳罰政策の行方は刑務所か死ぐらいしか残されていない。 依存症対策の前提条件が

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          「芸術・芸術家へのあらゆる検閲や介入に反対する!」イタリアでのヴァレンティナ・リシッツァのコンサート

          イタリアでロシアやウクライナの演奏家へのキャンセル騒動が相次いでいるのに抗して2023年5月にやっと「芸術家と芸術へのあらゆる検閲へ抵抗する」とする声明とともに、ミラノをはじめとする各都市でのコンサートを「ロシアのプロパガンダ」呼ばわりとともに中止させられたヴァレンティナ・リシッツァ(彼女はウクライナ生まれのピアニストである)のコンサートを開催。 イタリアの芸術家や芸術を愛する人たちが彼女をわざわざ招いて頭を下げた。 このような毅然たる態度を取れるイタリアの人たちの善意の確か

          「芸術・芸術家へのあらゆる検閲や介入に反対する!」イタリアでのヴァレンティナ・リシッツァのコンサート

          久々の対面型図書館総合展は大幅面積縮小でギュウギュウ。内容も頭ン中もギュウギュウ(笑)

          (2)米国COARのACSへの抗議声明(JPCOARも同調する模様) G7が学術文献の即時OAを発表したことを通して、ACSがすかさずADCという一時金制度を執筆者へ課そうという動向が出されています。これに対してCOAR(米国オープンアクセスリポジトリ連合)が反対声明を発表しました。この内容に対してJPCOARも賛同しようという動きになってきているようです。 米国COARの声明記事(COARウエブサイト) 「COAR’s response to the Americ

          久々の対面型図書館総合展は大幅面積縮小でギュウギュウ。内容も頭ン中もギュウギュウ(笑)

          「私」の中の「わたしたち」を回復するということ=科学精神・対話精神の奪還・

          トラウマは簡単には癒されない=杉並区に二度と住みたくない= 私は、子供のころひょろひょろと背が高く、手足が長かった。父親は舞踊家に弟子入りしたこともあるせいか、自分もまたダンスや歌手の振付はすぐに覚えられる感性をもっていた。そのせいもあってクネクネしているようにも見えたのだろう、と今では思う。オカマだ、オンナだとさんざん弄りまわされたし、中学に上がる頃には「キモチワルイ」がついてまわった。 「アタシより女らしい事が気に食わない」「キモチワルイ」「キャンディーズ解散万歳」「今

          「私」の中の「わたしたち」を回復するということ=科学精神・対話精神の奪還・

          「産経新聞」記事へのオンラインコメントの記録。 令和5年10月25日 大法廷決定 (性別の取扱いの変更申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件)

           オンラインの新聞記事は、実は大きな問題を抱えている。「縮刷版」のような長期保存を前提とした記事管理をしていないから、数カ月から数年たつとサーバーから削除されるシロモノなのだ。ばかりでなく都合が悪けりゃ削除抹消が可能なわけで、これは報道の責任放棄といえなくもない。  わたしは大学図書館に今務めているわけだけれども、新聞記事は縮刷版に製本処理(ハードカバーを付ける)して長期保存をしている。ウチの大学は太平洋戦争の時に空襲で図書館を焼いてしまったので焼け残った資料の他に主要な老舗

          「産経新聞」記事へのオンラインコメントの記録。 令和5年10月25日 大法廷決定 (性別の取扱いの変更申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件)

          令和2年(ク)第993号 性別の取扱いの変更申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件 令和5年10月25日 大法廷決定 (全文+末尾にわずかな考察)

          主 文 原決定を破棄する。 本件を広島高等裁判所に差し戻す。 理 由 抗告代理人𠮷田昌史、同南和行の抗告理由について 第1 事案の概要等 1 本件は、生物学的な性別は男性であるが心理的な性別は女性である抗告人が、性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律(以下「特例法」という。)3条1項の規定に基づき、性別の取扱いの変更の審判を申し立てた事案である。 2 特例法は、2条において、性同一性障害者について、生物学的には性別が明らかであるにもかかわらず、心理的には

          令和2年(ク)第993号 性別の取扱いの変更申立て却下審判に対する抗告棄却決定に対する特別抗告事件 令和5年10月25日 大法廷決定 (全文+末尾にわずかな考察)