ねいろ

あなたとわたしの少女論。

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最近の記事

「X」がまるで現実のように思えず、人差し指で触れることすらままならないことをここに記す。

    • ウサミン星にいけますように。安部菜々ちゃんと4歳児の邂逅

      世の中の4歳ちゃんたちがみんなそうであるように、我が家の4歳の娘ちゃんもYouTubeに夢中。 おもちゃで遊ぶ動画や同じ年頃の子供たちがお出かけする動画を好んで視聴するけれど、それとは別に日課のように流すものがあります。 それは、アイドルマスターシンデレラガールズスターライトステージのプレイ動画。 なかでも、安部菜々ちゃんのソロ曲「メルヘンデビュー!」です。 「ミミミン!ミミミン!ウーサミン!」 キャッチーで歌いやすい歌詞、真似したくなるぴょんぴょこダンス、うさみみ付きの

      • たまに日記

        近所の公園にお散歩。 次の春から長女を転園させる予定の保育園は公園を抜けた先にあるため、そこを見に行くのが目的だった。 近いとは思っていたが、保育園は公園を通ると本当にすぐそこだった。 車で行こうとするととても遠回りになる。 4月からは、おそらく新一年生で帰宅が早い長男といっしょに、ベビーカーを押してこの道を歩いて長女を迎えに行くことになるのだろう。 優雅な生活だなあと自分で思ってしまうことが悲しい。 それは間違いなくとても幸せだけどとても苦しい日々。 このたび第三子を授

        • 女生徒ちゃんに出会うために。九段理江『Schoolgirl』

          九段理江『Schoolgirl』を読み、あらためて太宰治『女生徒』と言う作品について考えさせられた。 たとえばほんとうにこれが “令和版『女生徒』” なのであれば、ここにいるのは有明寂嬢ーー『女生徒』の元になった日記を太宰に送った実在の女の子ーーとは全く関係のないあたらしい女の子のはず。有明寂ちゃんは百年前の女生徒。そして彼女は百年後の女生徒。令和の彼女はタブレットを操作し有明寂をアップデートする。そして令和版『女生徒』ができあがる。 しかしながら彼女はそれをしない、否、つ

        「X」がまるで現実のように思えず、人差し指で触れることすらままならないことをここに記す。

          たまに日記

          金ローのラプンツェルを見ながら書いている。 あの子といっしょに見た思い出の映画! ユージーンのチャラさが好きと語り合ったあの頃のわたしたちは、今のわたしたちに何を思うのかな。 保育園の卒園式で、在園児であるむすことむすめも11時までの預かりだった。 むすこが1歳児のときからお世話になっていた先生が異動になり、お話していたら泣いてしまった。 自分以外に子供たちのことを見守ってくれている人が存在するということ。支えられていたことを思い知った。 出会いと別れの季節は心労が激しいで

          たまに日記

          あの子は世界を救えないーー選ばれなかった女の子が陰から照らす物語について。

          「きみには世界を救うための力がある!」 ということは、 「世界を救うための力がない子がすぐ近くにもいる」 ということ。 物語における選ばれた女の子は、世界を救うために戦います。 あなたが数々の物語から学んできたように、それはとても長く辛い道のり。自分を賭して、なにかを失いながら、平和な世界みたいな大きなもののために文字通り戦い続ける。 でもでも、選ばれた女の子だって普通の女の子なんだもん、そんなのやってられない。強大な敵と対峙して、くじけそうに、負けそうになってしまうとき

          あの子は世界を救えないーー選ばれなかった女の子が陰から照らす物語について。

          たまに日記

          繁忙期にはいり、身も心も実りの秋。 体力不足が心配だけど、がんばります。応援してね! 今夜のメニューは、片栗粉をまぶして揚げただけの蓮根チップスと、冬瓜と大根と豚バラの炒め煮。 根菜好きのこどもたちが喜んでくれて嬉しかった。 帰宅が遅くなり、焦りながら夕飯の支度をし、こんな日になんで時間のかかるメニューにしたんだろう…とも思ったけれど、お買い物をして帰る気にもなれないので、平日の夜は予定通りのごはんをつくるしかないのでした。 あすは遅くなるから、ぱぱが生協のミールキットで茶

          たまに日記

          はじめまして、藍色茜色です。

          親愛なる藍色茜色読者のみなさま、ごきげんよう。 そして、はじめましてのみなさま。はじめまして、わたしたちは藍色茜色です。 藍色茜色は、藍ちゃんとわたくし茜による少女論サークルです。 学生時代に出会ったわたしたちが、社会に出て、物理的に離れ離れになりながらも、わたしたちの大好きな物語に寄り添い表現するため、10年くらい前にふわっと発足し、これまで5冊の同人誌を刊行しました。 茜が本筋を書き、解説を書き、藍ちゃんが漫画にしてくれて、本にしてくれるのが一連の流れです。わたしの幻想

          はじめまして、藍色茜色です。

          『ののはな通信』に思い知らされるわたしたちの百合観の相違について

          わたしたちの三浦しをん先生による、わたしたちへの大きな問題提起である一作『ののはな通信』が、6月15日に無事に文庫化されました。 まるで雑貨屋さんに並ぶ布小物のような、大人かわいいお花柄の装丁に包まれた単行本版ももちろん愛したいけれど、ひとまわり小さくなって気軽に手に取ることができるようになったのはとても喜ばしいこと。 そう、気軽に手に取ることが大切なのです。 「わあっ、この小説、百合っぽい雰囲気で面白そう!」ってね。 わたしがこの記事を書くのは、『ののはな通信』を気軽に手

          『ののはな通信』に思い知らされるわたしたちの百合観の相違について

          カナアオちゃんという蝶々についてーーあるいは鬼滅の刃の少女論

          藍ちゃんと、わたくし茜による少女論サークル、藍色茜色が久しぶりに動き出しました。 鬼滅です。 鬼滅の刃のヒットの理由はタイミングによるところも大きいとよく言われますが、わたしにとってもそれは例外ではなく、産休・育休を終えて仕事に復帰し、そして辟易し、物語に安寧を求めていた昨今、鬼滅はちょうどいい具合に、しかし勢いをもってわたしの胸を掻き乱しました。 漫画、アニメ、映画、小説、さらに次々に販売されるキャラクターグッズ、溢れる二次創作。ふと周りを見渡しただけで供給過多とも思われ

          カナアオちゃんという蝶々についてーーあるいは鬼滅の刃の少女論

          少女小説を生涯愛すために。『大人だって読みたい!少女小説ガイド』

          嵯峨景子・三村美衣・七木香枝編著『大人だって読みたい!少女小説ガイド』 *** わたしたちのあたらしい必携書と話題のあの本がようやく手元に届いた。この物語たちを、宝石箱に詰め込むように一冊にまとめてくれたお姉さまたちへ感謝しながら、一読。 「少女小説を通ってきていない」という自意識は、わたしにとって特別な意味を持つ。小学校高学年から中学生にかけてのわたしは、『なかよし』を愛読しつつ、森絵都『カラフル』との出会いをきっかけにいわゆるヤングアダルト小説を好んで読む少女だった

          少女小説を生涯愛すために。『大人だって読みたい!少女小説ガイド』

          ニュー「わたし」は、100%フェミニスト宣言!

          わたしはフェミニストです、と宣言するのが怖かった。 フェミニストであるということは、大きななにかの一員になるようだった。 その大きななにかはとかく大きくて、全容が掴めなくて、きっとたぶん“いいもの“なのだけれど、見ようによってはひどくわるいもののようでもあった。 なにかに所属することがなにかを否定することになるのは嫌だった。 それが今までのわたし。 でも、フェミニストであるということは思想だから。思いだから。願いだから。 わたしはフェミニストです!と言うひとたち全ての考

          ニュー「わたし」は、100%フェミニスト宣言!

          mixiコミュニティ「世界は女の子ふたりで廻っている」について

          百合マインドだけでは語り尽くせない 《女の子ふたり》総合コミュニティ 映画・小説・漫画・音楽などあらゆるジャンルに きらめいている《彼女と彼女の物語》を集めましょう。 女の子はもちろんのこと男の子のみなさんも お気軽にご参加いただければと思います。 (中略) 女の子ふたりでも少女ふたりでも乙女ふたりでも なんならふたりじゃなくっても(ええっ?) 《わたしたち》の強さと弱さが絶対値としての 虹越えを果たしていく様は見逃せません。 たとえそれが負の方向へだと

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          僕とわたしのパウ・パトロール

          パウ・パトロール、通称パウパト。 前回の育児日記(あいあかの記事だらけになってしまいましたが、その前)でクリスマスプレゼントに息子がパウパトのおもちゃを選んだお話をしました。 それから数ヶ月。 クリスマス以前は馴染みの薄かったパウパトですが 、サンタさんからおもちゃを貰ったことをきっかけに息子の中で大ブレイク。 今は借りてきたDVDを何度も何度も繰り返し見て、おもちゃでごっこ遊びをし、『パウパトロールだいずかん』を愛読し、オープニングテーマをジャンプしながら歌っています。

          僕とわたしのパウ・パトロール

          絵本の国の少女鏡像 どいかや『チリとチリリ』

          物語のなかの女の子がふたりでひとりでいるには、なにかしらの理由がなければならない。 たとえば、そもそも双生児であるとか、恋愛感情として好きであるとか、恋愛感情ではないにしろ好きであるとか、むしろ大嫌いであるとか。変わったところだと、主従関係にあったり、制度の中で決められたスールのようなペアであったり。 でもそれは物語のなかのお話。 今日お話したいのは、物語なのに「物語以前」でもある、絵本のなかのお話です。 どいかや『チリとチリリ』 すでにとても有名で定番ともいえるべ

          絵本の国の少女鏡像 どいかや『チリとチリリ』

          令和二年の藍色茜色

          藍色茜色の、一歳の娘に赤い服ばかり着せがちなほう、茜です。 先日、ブログ「藍色茜色のおそろいベレー帽」を、ヤプログの終了に伴いこちらのnote内にお引越ししました。 わたしの個人的な日記と藍色茜色の昔の記事が混在していてちょっと読みにくいですが、とりあえずはこのまま運用していきたいと思っています(noteの使い方もまだよくわかっていないし)。 なお、藍ちゃんに書いてもらった記事や、藍色茜色の同人活動に関する記事は非公開記事として保存し、公開の予定は今の所ありません。

          令和二年の藍色茜色