A.Jomyo53

とある公認心理師、臨床心理士。 日々の雑念、煩悩のアウトプット。 心理学のこと、読書記…

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とある公認心理師、臨床心理士。 日々の雑念、煩悩のアウトプット。 心理学のこと、読書記録とか。

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みんな人生依存症

依存に至るメカニズムはある程度ハッキリしている。 まずは快楽の充足がある。 これがなければそもそも依存対象にはならない。最も本質的な部分だ。 次に不確定要素。 ギャンブルが分かりやすい例だ。当たるかハズレるか分からない。だが当たることがあるのは事実。 この時々当たるというのが一番やめづらく、依存を生み出す。 『次は当たるのではないか』という期待。そこから依存の沼にハマる。 この快楽や不確定要素を駆使したものが最近のゲームであり、ゲーム依存は精神医療においても重大なテーマの

    • 全力で駆け抜けていけ

      全力で駆け抜けていけ 一度きりのこの人生を 全てが思い通り そんな日々じゃないけれど ここまでたどり着いた そのことを誇りに思おう 生まれてきた命 役目は知らず それでも生きている それが生きた証 それが生きる意味 たどり着く場所は どこなのかわからない それでも明るい場所を 目指し生きていく ただそれだけ 何もわからない 何もできない それでも生きている それでも生きていく できると思っても 次にはできなくなる 分かると思っていても 次には分からなくなる その繰り返

      • 思い出の賞味期限

        最近断捨離に取り組んでいる。 その中で『大切なもの』をどう扱うかというテーマが出てきた。 断捨離をすると、あまり使っていなかったけど大切だから取っておいているという物がよく出てくる。 私にとって大切なものとは、それ自体の値段や価値のほかに、それに付随した『思い出』が影響していることが多い。 結果としてはいくつか大切なものを手放した。 その時は「もういいかな」という感じになっている。 思い出に賞味期限があるかのように、それを手放すことができたのだ。 手放すときには名残惜しさも

        • いつか燃え尽きるなら

          いつか燃え尽きる 何もかもが 自分があれだけ好きだったこと あれだけ思いを寄せていたものも いつかその思いは途絶えてしまった あれだけ欲しかったものも 手に入ろうが入らまいが 時間が経てば何も感じなくなってしまった 燃え上がって燃焼したあとで残るものは何だろうか それは思い出や生き様だ 人生は命を燃やしいつか燃え尽きる 諸行無常 それでもいい いつか燃え尽きる でも燃えない人生はつまらない 不滅の法灯は消えることがないからありがたがられる だが、いくら不滅とはいえ人が手を

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        みんな人生依存症

          白い娘と菜根譚

          遅れている電車。 いつもより混んでいる車内。 それでも運良く座れた。 ほっとして菜根譚を読む。 道や徳というものに仏教的視点を取り入れた最高の書物だ。 座ったのはボックス席。 前にヘルプマークを付けた女子学生が座ってきた。 肌が異様に白い。 マスクも白く、ブラウス、ソックスまでも白い。 私は彼女の前で菜根譚を読む。 『潔白』『純白』 そういった言葉がよく出てくる。 私の前に突然現れた白い娘は菜根譚そのものだったのかもしれない。 まだ社会の穢を知らない純白な心。 私は社会の穢

          白い娘と菜根譚

          一切皆苦

          ブッダの言葉に『一切皆苦』というものがある。 「一切の形成されたものは苦しみである」 冷静に振り返ると、身の回りは苦痛で満ちているだろう。 時には嬉しいことも楽しいこともある。 だが、それすらも、「いつか終わる」「変化が起きる」など本質的には苦痛になる。 結婚も出産も進学も出世も。 めでたいことではあるが実は苦痛だ。 心理学でも『一切皆苦』というのは実証されている。 社会心理学者ホームズらがまとめたストレスランキングは有名なもので、人生におけるイベントの中で、7番目に高いス

          金と投資と禅思考

          最近お金の勉強をしている。 支出の見直し、投資や副業などいかに貯めるか、いかに稼ぐか、その勉強だ。 私は学生時代もお金に苦労しており、その時にも格安SIMにしたり、食費を減らすなど生活費を削る工夫をしていた。 社会人になっても車も買わず自転車や公共交通機関で通勤しているし、極力物を買わない生活をしている。 だが、それでは十分ではないことを知った。 物価は上がり続ける。 老後にもらえる年金なんて期待できない。 労働だけでお金を得る時代はもう終わったのだろう。 そうなると、

          金と投資と禅思考

          成るべきものに成っていく

          人は成るべきものに成っていく。 努力が実を結ぶこともある。 だが、それは努力したものがたまたま自分が成るべきものだったということ。 はじめは力づくで挑めばいい。 無理やりつかみ取ろうとすればいい。 それがうまくいくこともある。 でも、もしうまくいかないことがあったら。 流れるままに生きてみてもいい。 自分を燃え上がらせてくれるものに従うのがいい。 そうやって生きていくと、自然と成るべきものに成っていく。 そして気づけば、無理やり現実に挑んでいた昔のことは忘れ去っている。 もち

          成るべきものに成っていく

          燃え尽きと自己点検

          気になる人を見た。 とりあえず無気力だ。投げやりだ。 その人の周囲はイやな思いをしそうである。 実際その人と接した後の私も、怒りやモヤモヤを抱えた。 その人は状態としては『燃え尽き』の状態にも見えた。 だが、ふと思った。「そもそも燃えていたのだろうか」 燃え尽きた人にはこれまでも仕事で接してきた。 仕事や家庭、そして人生、それらに理想を抱きながらも現実とのギャップに苦しんで、燃え尽きていた。 さらにはただ迫ってくる現実に疲弊して燃え尽きた人たちもいた。 震災からの復興、最近

          燃え尽きと自己点検

          誰に憧れるのか

          とあるYoutubeを見て『世界一やさしい「やりたいこと」の見つけ方』という本を読んでみた。 私自身は今までもやりたいことをやってきたつもりだった。 だが、最近は理想と現実のギャップに負けそうな体験もいくらかあった。 そんな時にこの本の紹介動画に出会った。 ちょうど自分が大切にしていることの再確認ができそうだなと思い、読んでみたのだった。 この本の中で、本当にやりたいことを見つける方法として「尊敬する人は誰ですか」という質問に答えるというものがある。 皆さんはどんな人を尊

          誰に憧れるのか

          一番になりたい病

          前回の記事の続きをすこし。 https://note.com/amasa53/n/n9db528fb9832 10代から夢は変わった。 それでも30代になった今も「一番になりたい」と思っている。 私は『一番になりたい病』にかかっているんだろうな。 「一番になりたい」は人生に張り合いをもたらしてくれる。 だが、時として一番にこだわるあまり、自分で苦しみを作っていることもある。 結局、『人生は楽しいかね』この問いに集約されるのだろう。 「誰かに勝ちたい」ではなく「自分に勝

          一番になりたい病

          10代の夢のひとつ

          今日職場で10代だったころの話になった。 10代。特に10代の終盤、私はとある目標に向かって、必死に努力をしている時期だった。 その頃は、ただ一番になりたかった。その方法や、計画などはあいまいで、言われるがままに、出会いのままにいけば、夢は叶えられると思っていた。 ある意味で夢は叶った。目標としている肩書きを得ることができたのだ。 だが、20代になってその肩書きを捨てることになった。 夢の裏側が見えた。夢が夢でなくなったときに、人生が一気にくすんでしまった。 10代の大半

          10代の夢のひとつ

          忘れた傘に思うこと

          今日出先で傘を忘れた。 場所はだいたい見当がついているが、思い出したころにはもう戻れない状況。 気軽に行けない距離なので後日取りに行くということも叶わない。 傘自体は大したことない。千円もしなかった傘だ。 だが、3年間雨風をしのいでくれたので、それなりの思い入れはあった。 やはりこのような予期せぬ別れは心に響く。 禅では所有すること、執着することは苦しみを生むとされる。 持つことはいつか別れがあることを意味する。 モノもお金も地位も名声も。そして人生さえも。 いつかは手放さ

          忘れた傘に思うこと

          失敗を引きずる心に

          失敗を引きずる心。 あれこれ過ぎたことを振り返り、もやもやしている。 きっと一度ではないはずだ。 何かあるたびに悩んで、時には褒められても一人悩んでいる。 あなたがネガティブな理由は分からない。 根本にある性格なんて簡単には変わらない。 それよりもあなたを苦しめるものに目を向けるのが良いと思う。 「もっとできた」 「どう思われたのか」 「あの人と比べたら」 「これからどうなるのか」 全ては『今』に心がない。 自分以外の『誰か』が中心になっている。 だから苦しくなっている。

          失敗を引きずる心に

          53の意味

          今日は5月3日 私のペンネームでもある53の日。 普通に読むとゴミの日。 今日はこの53の意味について。 53という数字には縁があり、私の仕事関連のとある番号に53がついている。生年月日にも5と3が並んでいる。 そして、この数字に思い入れを持つ理由がもう一つ。 それは、私の好きなバンドが毎年この日にライブをやっていたことだ。 そのバンドはFINECHOPという。 愛媛を拠点に活動していたバンドだ。 一度は解散したものの、ボーカルが胃がんのステージ4を診断されてから復活し

          53の意味

          「全集中」で自分を殺せ

          自分を苦しめるのは自分だ つくづくそう思う。 もっと上を もっと上手く もっと速く もっと快適に もっと見てもらいたい もっと幸せを ここ最近感じた『もっと』が私自身を追い詰めていた。 「一切唯心造」とは全ては自分の心が作るという禅語だ。 苦しみも自分で作っているということになる。 我々はある事象をきっかけに認知を作る。心理学的にも理にかなっている。 『もっと』という心が苦しみを生んでいることは明白だ。 ならばそれを捨てれば楽になる。 言うのは簡単なのだが、それはとて

          「全集中」で自分を殺せ