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オートフィクションの素材
仕事で出会った人達のことを書こうと思う。
真実だけを書いていくと個人のプライバシー批判になるので、虚構を混ぜつつ書いている。
オートフィクションというジャンルは『掃除婦のための手引き書』で知った。
取り敢えず、オートフィクションの素材として読んで欲しい。
外から見えればユニークなことも、本人は常識だと思っているのが人間の不思議ところだ。
(自分も然り)
1人目 コンビニでの容量偽装
ジョブロ
「この物件は除霊済みです」企画書
キャッチコピー : ワケアリ物件を優良物件へリフォームします。
あらすじ:大学4年生になっても就職先がない主人公は、バイト仲間から高給がもらえる職場を紹介される。
それは、ワケあり物件をワケなし物件へ変える除霊賃貸業者だった。
地元へ帰りたくない主人公は面接に行くことを決めるが、予想外の入社試験が待っていた。
第1話のストーリー : 就職難に苦しみ、バイト先で悩む女性。
仕事がなければ地元の田
第三話「黄昏に生きる」
10月の初旬。
貸し会議室の一角でオーディションの準備が進められていた。
『上京少女プロジェクト』と書かれた映像がスクリーンに投影されている。
定期的にDiscordで打ち合わせをしていたが、細かい段取りは尾崎達が進めていたらしい。
普段どんな仕事をしているのかは謎だったが、自分が専業になると決めたら質問しようと安川は考えていた。
「まずは、段取りについて。年内にメンバーを選出したいと思っている
第二話「資産も子孫もないんだよ」
9月の初旬。
3人は、キャンプ場に来ていた。
もちろんアウトドア目的ではない。
「よし、家からグッズは持ってきたな」
尾崎が明るい声で呼びかける。
「ダンボール10箱くらいになりましたが、持ってきましたよ」
安川が答える。
荷造りには丸一日かかってしまった。
そう、後顧の憂いを断つために『ミコミコ★ナース』のグッズを燃すのだ。
アイドルを作るものが過去の遺物に囚われてはならない。
そう言い出し
ジャンププラス原作大賞『ホープレス中高年と、凍狂奇譚』あらすじ
アイドルの推し活に燃える安川康彦(30)。
生活の殆どをファン活動に捧げている彼だったが、武道館ライブを前に、グループは解散を宣言する。
解散ライブが終わり、失意の中で帰路につく安川。
スマフォのニュースで解散の真実は、自分の推しメンの轢き逃げ事故だと知る。運転者は彼氏でルックスが売りの人気YouTuber。
わずか1日で希望を失った安川は、歩道橋から身投げすることを決意するが、
ダイブする直前に
第一話「推しが死んだ夜に」
「推しが死んだ」
夏の終わりが見える、8月のことだ。
安川康彦(30)は、夢遊病患者のように歩道橋の上を彷徨っていた。
熱中症で頭をやられたわけではない。
彼の推しグループである『ミコミコ★ナース』が解散宣言をしたのだ。
しかも、武道館ライブを前にしたタイミングで。
理由はシンプルだった。
メンバーの1人が轢き逃げ事故を起こしたのだ。
安川の推しメンである大野小町(22)が。
問題は、運転者がル
ジャンププラス原作大賞『病める世界と、旅するテディベア』あらすじ
新人記者である鈴木(24)は、難病の少女を取材していた。
彼女に必要なのは膨大な治療費(1億)と希望。
しかし、時は西暦2020年。蔓延するウィルスに、世界は混乱していた。
頼みの綱は、カネとヒマを持て余したパトロンのみ。
限られた条件でいかに募金を集めるのか。
小規模ビジネス&世界旅行記。
#ジャンププラス原作大賞 #読切部門
病める世界と、旅するテディベア
2年前の事だ。
新人記者の鈴木は、難病に冒された少女(10)を取材していた。
「〇〇ちゃんを助けるために募金をお願いします」という類の話だ。
平時ならばお金も集まったかもしれない。
しかし、タイミングが悪かった。
世間は新型ウィルスで混乱状態であり、他人を助ける余裕がなかった。
取材にも影響が出ており、面会も禁止状態が続いていた。
何とか助けてあげたい。
そう思った時、鈴木が頼れる相手は1人しか
ジャンププラス原作大賞『喪失展』あらすじ
新人編集者である鈴木(24)の元にある日1通の手紙が届く。
手紙の中には金・銀・銅のコインと、QRコードが印刷された手紙が1枚。
差出人は豪邸に住む謎の少女。
果たして彼女の目的とは?
#ジャンププラス原作大賞 #読切部門
エンジェル・ワーム【2000字のホラー】
英子は専業主婦である。
夫は単身赴任中で、小学1年生の息子と2人でマンションに住んでいる。
ある日のことである。
息子がシールのような物を見せてきた。
「先生から渡された」
担任の坂本は、長身・短髪・日焼けしたスポーツマン系のイケメンだ。
「何かわかる?」
首を傾けながら、息子が聞いてきた。どうやら初めて見るものらしい。
しかし、英子には見覚えのあるものだった。
「ああ、ギョウ虫検査ね」
お腹に虫