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クレデンザ1926×78rpmの邂逅 #135~アストリッド・ヴァルナイ ワーグナー『エリーザベトの祈り』(1942)
アストリッド・ヴァルナイ(Astrid Varnay, 1918年4月25日 - 2006年9月4日)は、ハンガリー系アメリカ人のソプラノ・ドラマティコ(後年はメゾ・ソプラノに転じる)。特にワーグナーやリヒャルト・シュトラウスを得意としたヴァルナイは、戦後1951年に再開されたバイロイト音楽祭においてマルタ・メードル、ビルギット・ニルソンとともに「戦争後の3人の偉大なワーグナー・プリマドンナ」と称
もっとみるあたらくしあの徒然 #7~グルメサイトとの相性
皆さんは『グルメサイト』というと、何を最初に思い浮かべるだろうか??
やっぱり『食べログ』?
以下に記したのは、最近食べログのあたらくしあ公式ページに書き込まれたお客様のクチコミ。結構面白いのと、色々なことを考えさせられるので原文のまま掲載する(食べログの当該ページは「こちら」からどうぞ)。
独特の文末表現も影響してか、この投稿をされた方が、店を褒めているのかお気に召さなかったのかが、サラッと
あたらくしあの徒然 #6~「一応、こっちもプロなんで・・・」という言い訳
私が営む「かふぇ あたらくしあ」は定休日の日曜日を中心に、店主催のコンサートやイベント(レコード、蓄音機、生演奏、トークショー、落語会 etc
)を開催している。月例になっているものが2つあり、他の週にもコンサートやイベントを開催していることが多いので、結果定休日と言いながら、
私自身は第3月曜定休日以外に休みを取らない(取れない)という月も結構多い。
ただそれは個人的には何の苦もないことで、実際
かふぇ あたらくしあの徒然 #5~小物は小物
先日とある音楽イベントに伺った。
主催者兼出演者であるK氏は私が営んでいるカフェの常連さんで、真面目で音楽に対して熱心でよく研究、調査をしている20代半ばの若者だ。
彼が好み、そして研究、調査している音楽ジャンル「NR」(それを書くとK氏が誰であるかがわかる人にはわかってしまうので、今回は敢えてそれをこう表す)で、伺ったイベントは、そのNRの歴史の中でとても重要な作曲家であるH氏の音楽活動を振り
かふぇ あたらくしあ の 徒然 #4
この後記すテキストは、あたらくあからのご案内ではありません。
これはSNSから拾ったあるジャズ喫茶のお客様へのご案内文。
ジャズ喫茶に限らず、いわゆる名曲喫茶と呼ばれるクラシックの音盤を流し、あるいはリクエストを受け付けてくれる店でも、こういった類の案内をネットに掲載したり、店のエントランス、店内に張り出す店は多い。
それはそうだろう。店の大切なコンセプトが「音楽をじっくりゆっくり聴き、味わ
シレナ1912×78rpmの邂逅 Vol.14~アーノルド・フォルデジー サラサーテ『ツィゴイネルワイゼン』(チェロ編曲ver. 1921)
ハンガリー・ブダペスト出身のチェリスト、アーノルド・フォルデジー(Arnold Földesy, 1882-1940)。
フォルデジーは1920年代にはベルリン・フィルハーモニカーの主席チェロ奏者を務めていた。
よって、現在では彼より遥かに有名、そして20歳あまり若かったチェリスト、グレゴール・ピアディゴルスキーとこのオーケストラの首席の座を分かち合っていたことになる。
フォルデジー、ピアディ
ショスタコーヴィチ『交響曲第8番』、そしてコンドラシン〜1943年と2023年の合せ鏡〜
年内最終営業日。
開店と同時にかけたのはショスタコーヴィチの『交響曲第8番』。
キリル・コンドラシンが指揮するモスクワ・フィルハーモニ―管弦楽団、1967年4月11日の録音。
何故、このレコードをターンテーブルに乗せたかと言えば・・・。
この交響曲は1943年11月に初演された。
時は第二次大戦中、スターリングラードの攻防戦で多くの犠牲者を出しながらも、ナチス・ドイツに勝利したソビエト。
ベルリン・フィルの本気
昨日、世界一のオーケストラ(「何を基準に皆そう言うのか?」という議論は今は止めておく)、と言われるベルリン・フィルの功罪の『罪』をたっぷり書き連ねた。
だから今日は逆にベルリン・フィルのメンバーが、如何にアンサンブルの達人だったか?という問の答として、これ以上適切なものはないであろうLPレコードをご紹介することにする。
ヴィヴァルディを代表する作品、「合奏協奏曲集 作品3《レストロ・アルモニコ