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「いじめ」に負けないために

ココオル代表(丸田勝也)の中学校の同級生「ゆきわ」です。

私は丸田くんのTwitterで何度も「人妻」と表現されている。

確かにそうなんだけど、人妻という言葉は、ある種の本・雑誌の外装でしか見たことがない・・・

ネタとはいえ、聖職者の次ぐらいにおカタい私を人妻呼ばわりするなんて、なかなか度胸があるではないか。

私が陰キャなら、丸田くんは隠キャとのこと。でも隠れたところで、私に見つけ出されてしばかれる運命にあるのです。

それはさておき。

以前、「いじめ」について、具体的には「旭川女子中学生いじめ凍死事件」について、かなり真剣にnoteを書かれていた方がいらっしゃったので、私も業界誌の記事から学んだ「いじめへの対応」について書いてみようかなと思いました。

ラディカルな私


私は地域で最も偏差値が高い、いわゆる進学校の公立高校に通っていました。A校とします。

あるとき、友達とMessengerで「A校出身の人は勉強ができる反面、人間関係とか危なっかしいところがあって、メンタル病むリスクが高いかも」みたいな話をしていました。友達が

「頑張ってA高入ったけど、いじめられたとか、聞いた事あるわ。」

と言ったので、私は

A高でイジメやってるヤツとかクズやな。社会的にオンバ日傘におんぶにだっこの位置でおるんやから、それに恩返しすることに思考を割いたらいいのに。今もそんなヤツおったら同窓会費払ったらんとこう。ゴミ以下の人間に投資する価値ないやろ。醜いにもほどがある。

と返しました。このことを、若い頃は過激だったという丸田くんに話すと

「なるほど、驚きです。〔私の職名〕としては、ラディカルですね(笑)」

ですって。私は、ある整体師さんの本の内容を思い出し、こう返しました。

いじめっ子は、身体のレベルでいうと、肛門がゆるんでいて弱っていることが多い。ふんぎりが悪くてスッキリしないという状態。

これは骨格でいうと尾骨が内側に巻いている状態で、生物的には非常に弱い状態。尻尾を巻いて逃げる、なんて言葉もあるよね。

でも人間は弱さを強さに転換することを確立してきた生き物で、自分が弱ってきたら頭を働かせて予防線を張るのです。自分が攻撃されないために、代わりに誰かを的にしておこうとか。

だから、いじめっ子も何らかの事情でキツい思いをしてるんだねとか同情すべきなんだけど、A高生に限ってはそれを適応してあげないという厳しい私。

もちろん、職業的な立場からはそんなこと言わないけど、ただの卒業生としては、ね。

私は基本的に、性格がふわっとしてるのですが、怒らせるとヤバいタイプなのです。

そんなことばかりも言ってられないので、そろそろ職業的な立場から、業界誌の記事で学んだことを紹介していこうと思います。

記事の筆者は、「一般財団法人 いじめから子供を守ろう!ネットワーク」代表の井澤一明さんです。団体のホームページがありました⬇

先ほど、いじめっ子の「しんどさ」にも言及した私ですが、まずは被害者を守ることが大切と考えて書き進めます。記事でも「第一優先はいじめられている子の人権」とあります。以下、記事を読んで印象に残ったことをメモしていきます。

いじめの早期発見・早期解決


●いじめは発見してくれる人がいなければ、闇の中に埋もれてしまう。

●周囲の子どもが知っていても、子どもたちだけでは解決できない。

●大人が発見しなければ、精神的不調や不登校、最悪の場合は自殺という事態を招きかねない。

ポイントは、発見・相談できる環境


●被害者本人からいじめられていることを相談できる空気・環境を創ってあげることが重要。

●「いじめの相談をしたら解決してもらえるんだ」と子どもたちが感じられるような学校が求められている。

●いじめは、本人が訴えてきて初めて発見できるケースが大半。「いじめをいかに発見するか」「相談できる環境を提供できるか」がポイント。

いじめは1日で解決できる


●いじめを解決できる学校がいい学校。

●専門家が入って、いじめが解決するまで1~2週間、中には数か月かかる場合もあるが、たった1日で解決する例も少なくない。

●以下は極端な事例のように思えるかもしれないが、「適切な対策をとれば、いじめは1日で解決できるものなのですよ」という先生もいる。

2年以上続いたいじめが1日で解決

ある日、高校3年生の女子生徒から「○月○日に自殺します」というメールが届いた。
メールのやり取りを繰り返し、電話番号を聞き出し、直接、話をすることができた。

「高1の頃にいじめが始まって、今でもいじめられている。もう死ぬ。親には知られたくない」という内容。
「私が学校と話すから、学校を教えて」と何とか学校名を聞き出し、学校に連絡した。

「自殺すると言っているのを知っていますか?」と問うと、電話に出た教頭先生は「知っています」「私たちはこの子に寄り添って、毎日数時間も話を聴いています。これ以上何をすればいいと言うのでしょうか」という。

そこで「生徒は話を聴いてほしいのではなく、いじめを止めてほしいのです。どのようにいじめをやめさせるかを、至急検討してください」と申し入れた。

すると翌々日にはその子から「いじめがなくなった」と電話があった。
一昨日の夜11時に家に先生が5人も来て、いじめられているのが親にバレて大変だった。昨日、いじめていた子たちが先生に呼ばれて叱られたら、1日でいじめがなくなった」との報告だった。

その日以降、彼女が卒業するまで連絡を取ったが、いじめは起きなかった。

大人が出ないと解決できない

●2013年6月「いじめ防止対策推進法」
いじめに対して大人たちが持つべき基本姿勢…「大人が子どもたちを守る」という決意

●「子どものケンカに親が出るな」…古き良き時代には子どもをたくましく育てるために大切な考えだったかもしれない。

●しかし、現代にこの姿勢を取り続けると、被害者の子はいじめられ続け、ついには大きな事態に至るかもしれない。


ケンカの仕方・仲直りの方法を知らない

●現代は泥だらけになって遊んでいる子を見かけることは少なくなり、反面、幼稚園の頃からタブレットやゲーム機で遊んでいる子がいる。

●何十年か前ならこれだけ高価なものを与えられている子はほとんどいなかった。我慢することなく、欲しいものが簡単に手に入る社会環境。

●あるお母さんの話「みんなで遊ぼうと言って5人も家に来たが、それぞれがゲーム機に向かっていて話なんかしていない。それでも今日は楽しかったと言う。ネットで会話しながらゲームしていたみたい」

●このような環境にいる子どもたちは、ケンカの仕方、仲直りの方法、悪さの加減などの経験値が少ない。

●その上、現代のいじめの大きな特徴は「一対多」なので、一人で立ち向かうことはほぼ不可能。「子どものいじめには大人が出ないと解決できない」のが原則。

押さえておくことが大切な4点


●本人がいじめられていると感じたら「いじめ」である

●ネットいじめも「いじめ」である

●学校の内外を問わない

●児童生徒は「いじめを行ってはならない」と法律で禁じられている

いやがらせや法を犯す行為もいじめ


●例えば、にらむ、通りすがりに舌打ちする、発言を笑うなど、意識して精神的苦痛を与えるところまでいかないような「いやがらせ」も「いじめ」と考える。

●大人であれば逮捕されるような「法を犯す行為」、例えば恐喝、強要、リンチ、傷害、窃盗、脅迫、わいせつ行為なども大きくは「いじめ」の範疇に入る。

(↑こんなことをわざわざ言うのは、被害者の子が骨折までしているにも関わらず、学校、教育委員会ともに「これは傷害事件であって、いじめではありません」といじめ解決の対応を拒否される場面に筆者が何度も出会ってきたから)

喧嘩両成敗的対応が不登校をつくる


●加害者グループと被害者グループを集合させ、「話し合い」をさせようとする解決方法が全国的に広まっているが、これを行った次の日から、被害者の子が不登校になるケースがものすごく多い。

●その子たちに話を聞くと、学校、担任への不信感と恐怖で、おそれおののいている。「何があったのでしょう」と問う保護者も多い。

●よくある流れ

いじめられている子といじめた子たちを先生が集め、「さぁ、このいじめについて話し合いましょう」と先生が主導。

たいていの加害者グループの子たちは「それはやった」と認める。
そこからが問題。「でも、それをしたのには理由があって」と始まり、被害者の行動や言葉をあげつらい糾弾しはじめる。

多勢に無勢、いじめられた子は言い返すこともできず、永遠とも思えるような針のむしろの時間が過ぎていく。

それまで黙って見ていた先生が最後に「確かにいじめはよくない。いじめた君たちは謝りなさい。でも、いじめられた君にも問題がある。だから、君も謝りなさい」と言って、喧嘩両成敗の決着に持っていかれる。

●不登校になった子は「私はただ、いじめられただけなのに。先生はあいつらの味方になった。明日、学校に行ったらもっといじめられる。怖い」と訴える。

●加害者に反省を促すという個別指導を飛ばして「話し合い」をさせてはいけない。リスクが高すぎる。

大切なのは「善悪をはっきり示すこと」

●ある30代の女性教諭の模擬授業にて。いつもの自分のクラスではなく、初めて出会った子たちのクラスでの道徳の授業。授業は盛り上がり、全体として子どもたちは楽しそうな1時間を過ごしていた。

●その中で、先生が厳しさを垣間見せる瞬間が何度かあった。

1つは、先生の問いかけに対して、「はい」「はい」「はーい」と何人もの子が手を挙げ、指名された子「以外」が口々に話し出したとき。
先生は「私はあなたを当ててないよね」と一言。
子どもたちは一瞬にして静かになる。
それを待ち、改めて「では、○○さん、どうぞ」と発言を促していた。

また、黒板に書いた先生の絵、それはあまり上手とは言えなかったが、その絵に対して1人の子が「キモいー」と声をあげると、他の子も口々に「キモい」「ひでぇ」と言い出した。
その先生は、くるっと振り返り「今、キモいって言ったのは誰? 手を挙げなさい。授業中に言っていい言葉と悪い言葉があります。キモいとか、人を馬鹿にするような言葉は許しません」と一喝。

子どもたちは、またも固まってしまったが、その後はまた元気に笑い、発言していた。

●その先生いわく「私が担任しているクラスでは、こんなに秩序がなくなることはない。ダメなものはダメだということを明確にしないと、子どもたちのメリハリがなくなるし、いじめも起きる」

この部分を読んで、私は、中学校時代のメリハリのない先生を思い出しました。若めの男の先生で、学校にお菓子を持ってきてはいけないのに持ってくる子がいて、その先生は注意するどころか「俺にもちょーだい」と言って一緒に食べていたので、呆れてしまいます。

しかも、陽キャの子たちとつるんで、休みの日も一緒に遊びに行ってたと聞きます。イケてて好き放題する子らばかりがいい思いをするのかと、私なんかは思うわけです。陽キャの子たちは図に乗るばかりだろうし、庭木なのに剪定されずにボーボーに伸びた木のようになって秩序も乱れて面倒くさそうです。

大きな学校でクラス数が多く、私たちの学年で別のクラスの担任をしていたその先生の授業も受けたことはありませんでしたが、たとえ担任だったとしても、そんな先生に「恩師」という言葉は使いたくないです。

いじめのないクラスをつくるコツ


●前述のように、善悪をはっきり示してあげること。そして、子どもたちが目を輝かせて食いついてくるようないい授業をすること。

●教師の人格の力は、努力によって勝ち取れる。若い頃は授業がうまくなくても、いい授業をするという先輩を見学し、自分と比較して反省点を見つけて努力し続け、社会的にも評価されるまでになった先生もいる。


「いじめに負けるな」2つの意味

いじめをしたくなる気持ちに負けるな


人間には人の不幸を見て喜ぶ気持ちがどこかにある。

廊下ですべって転んだ人がいると、なにげなく笑ってしまう心。この気持ちが大きくなって、いじめたり、バカにしたりして自分の優越感を満足させてしまうことがある。

子どもたちは毎年、いじめについて学ぶ機会が与えられていて、「いじめが悪いことだ」と知ってはいる。「いじめたくなる気持ち」を行動に移さない意志・勇気が必要。


いじめられている自分に負けない


「自殺したい」と言ってくる子で一番多いのが「いじめられるのは自分が悪いんだ」「自分が死ねば親が喜ぶから」など、自分の存在そのものに自信を持てない子たち。

そんな子たちに「いじめはいじめる子が悪いんだ」「あなたは大切な人間なんだ」と伝えてあげる。




☆出典☆

月刊『健』2022年5月号

特集 知っておくべき「いじめ」の正体 ―発見・対処・解決の知識



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