世直しリョウ君 第一話:イタ過ぎたオトコ④
その日僕は得意先の営業の帰りで、喫茶店でしばしの休憩をしていた。仕事中なので当然ヤツも一緒だった。お昼時で店内はやや混み合っていたが、僕はカウンターそばのテーブルに陣取ると、ヤツに席を勧めた。
「何だよオマエ。こんな店で休もうなんて、一人前に仕事に慣れたつもりかよ。」
相変わらず何も考えていない、ココロに浮かんだまま遠慮のない言葉だ。
「そうですね。偉そうかもしれませんね、スイマセン。」
僕は例の如く、コイツの話に合わせるようにして店員さんに無用な被害が及ばないように仕向けた