しらゆき

19歳にしか書けない文章を

しらゆき

19歳にしか書けない文章を

最近の記事

  • 固定された記事

いじめを乗り越えた障がい者の私が、自分を好きになれた話

Ⅰ. はじめに「普通ってなんだろう。」 幾億回も私が思ったことだ。 このnoteを読んでくれたあなたなら、この疑問をどう捉え、どう返すだろうか。 私が答えるならば、それは「わからない」だと、最近ようやく気付いた。 私は今17歳で今年18歳になる高校2年生だ。 あなたは今、18歳で高校2年生?と思ったかもしれない。 「普通」に行けば高校3年生でしょう、と思ったかもしれない。 そう、その「普通」。 普通ってなんだろう。 私が普通という概念に執着するようになった経緯を話

    • 死別

      大好きな、わたしを救ってくれた人が、亡くなった。1月下旬、突然の交通事故だった。 まだそれを現実だと受け止められていない節があるが、吐き出すために書く。 その人はわたしが通信制高校に転入した3年前に、ちょうど赴任してきた先生。そしてわたしが所属する軽音楽部の顧問。 これまでの人生で、わたしは学校と教師という概念に良い思い出を持っていなかった。それどころか教師に虐げられ、傷つけられた経験しかなかった。 「もう教師なんて誰も信じない」。 そう決めて、学校では心を閉ざして

      • フジファブリック・志村正彦と、19歳のわたしのこと。

        ふと思い立って書きたくなったので、書く。 今までこのnoteではわたしの過去の話だとか、それに付随する思考とかナンバーガールの話とか、そういったものしか書いていなかったのだけれど、今回になって初めてわたしの"人生の指標たる大好きな人物"のことについて書こうと思う。 その人物とは、ロックバンド・フジファブリックのボーカルギターであった、故 志村正彦氏である。 わたしが大好きで心の底から人生の指標にしたいと思った数少ない人物のうちのひとりだ。 この記事をご覧になっている皆さ

        • 18歳最後の夜、それでもNUMBER GIRLに帰依する

          一年に一回、誕生日前夜につらつら感情とNUMBER GIRLへの想いを書き綴るわたしの謎の企画もついに3回目を迎えた。 17歳最後の夜に思いつきで始めたnote。 記事にコメントやいいねを頂くことも多々あり、日々それらの反響に有難く思いながらわたしは胸を暖めている(すべて目を通させて頂いています、本当にありがとうございます)。 さて、今日は18歳最後の夜である。 18歳。振り返ってみれば、一応のこと法の上では成人になったものの、初めて選挙に期日前投票しに行ったことくらいし

        • 固定された記事

        いじめを乗り越えた障がい者の私が、自分を好きになれた話

          定時制のひとたちすっげー青春しててたのしそうだ。 羨ましいな。

          定時制のひとたちすっげー青春しててたのしそうだ。 羨ましいな。

          自分の足が憎い

          18歳のわたしには、生まれつき身体障害がある。 脳室周囲白質軟化症(PVL)と呼ばれる脳性麻痺。 自立して歩行はできるものの長時間や長距離の移動は難しく、階段の昇降には手すりや補助が必要。片足立ちもままならないため、運動もできない。体育祭や運動会は今でも憂鬱極まりないイベントのひとつだ。 わたしは幼少期から中学生の頃までふくらはぎまでを覆う形の足の補助器具、いわゆる短下肢装具というものを装着していた。Google等で画像検索して頂ければわかりやすいが、装具は足に装着した際

          自分の足が憎い

          17歳最後の日に聴くNUMBER GIRLと、私の世界終末時計。

          2022/11/17。私の誕生日前夜。 そして私のnote初投稿から1年である。 1年前の今日、初めてnoteに投稿したのもナンバガの話だったっけなあ、と思い返す。 1年前の私は、「またひとつ、若さと青さを棄ててしまうんだなあ」とか、一丁前に偉そうなことを書いていたような気がする。 まあ、表現が少し壮大なだけで言っていることは間違いではないんだけれど、少しだけ恥ずかしくなる。 明日にはもう18歳になってしまう。 子供ではなくなる日も近くなる。 NUMBER GI

          17歳最後の日に聴くNUMBER GIRLと、私の世界終末時計。

          自殺を考えた中学1年生の夏。その時が一番"生きて"いた気がする。

          死に場所を探した夏休み。 死に方を考えた夏休み。 死への片道切符の買い方を探していたはずだったのに、誰よりもあの時は生きていた、気がする。 今でも中学1年生の夏が忘れられない。 現在17歳、高校生の私にとっては今から5年前の、2017年のことになる。 小学1年生の頃から生まれつきの身体障がいによっていじめられていた私は、当時、自分がいじめられていることを両親に打ち明けられずにいた。 (詳しい内容は私の過去のnoteを参照頂きたい) それは両親に心配をかけたくなかった、とい

          自殺を考えた中学1年生の夏。その時が一番"生きて"いた気がする。

          『自分の表現したい性別』の話

          Ⅰ. はじめに私は、からだの性は女性として産まれ、こころの性は中性の、いわゆるXジェンダー (FtX) だ。 そして、両性ともに恋愛対象のバイセクシャルである。 私は可愛らしいものもかっこいいものも大好きだ。 男性的に振る舞いたい日もあるし、女性的に振る舞いたい日もある。 最近は男性的に振る舞う方が気持ちが落ち着く。 また、ここで一つ注釈を添えておきたいのが、私は戸籍上の性別を変えることや、男女どちらかに性自認を完全に固めることは特に考えていない。 私は性別というよりかは

          『自分の表現したい性別』の話

          昨日公開した記事、通信環境の悪い車の中で書いてたのでnoteの挙動がおかしく、ヘッダーが風景の画像を選んだはずなのに何故かカメラロールにあった私の推しの画像になってたので慌てて修正しました。恥ず。

          昨日公開した記事、通信環境の悪い車の中で書いてたのでnoteの挙動がおかしく、ヘッダーが風景の画像を選んだはずなのに何故かカメラロールにあった私の推しの画像になってたので慌てて修正しました。恥ず。

          図書室の幽霊だった私と、私の文を褒めてくれたあの子の話。

          私は今17歳の女子高生だ。 紆余曲折を経て今は地元から少し離れた通信制高校に通っている。 今こうしてnoteに書いているように、私は文章を書くという行為が好きで好きで堪らない。将来は作家業を生業にしたいと思えるほど、思わせてくれるほど、文章は私を虜にした。 私は幼い頃から文学と文章、言葉といったものが好きだったと記憶している。母から、私が3歳くらいの時、私があまりにも物音も立てずにいるものだから、心配になって覗き込んでみると、私は静かに家の本棚の近くに座り込んで聖書を読ん

          図書室の幽霊だった私と、私の文を褒めてくれたあの子の話。

          夜に酔う話

          「視えぬ、オルタナ」という小説を、拙作ながら書いていたのだが、正直、投稿した1話、2話を読み返して吐きそうになった。書き出しからもう見るに堪えなかった。 多分、続きを読みたい人もいるんだろうとは思う。ただ、自分であの文章に納得がいっていない。何より良い文章が書けたと自分で認められていない。だから、少しの間だけ、あの小説たちは非公開にさせて頂きたい。非常に申し訳ない。 自分なりにもう少し練り直して、自分で頷ける文章になれたら、改めてもう一度公開したいと思う。 あの小説は深夜

          夜に酔う話

          16歳最後の夜、NUMBER GIRLと私。

          執筆開始、2021/11/17、18:29。 16歳、最後の夜である。 またひとつ若さと青さを失ってしまうんだなあ、と、 NUMBER GIRLのライブ盤、「サッポロOMOIDE IN MY HEAD状態」を聴きながらぼんやり思った。 少女と、焦燥、繰り返される諸行無常が詰め込まれたこのバンドの音楽を聴いていると、自然とそう思えてしまう。 14歳でNUMBER GIRLというバンドに出逢ってから、 16歳最後の日に、ようやく初めて手に入れた、NUMBER GIRLのC

          16歳最後の夜、NUMBER GIRLと私。