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「死にたい」と思うとき、あなたを助けてくれる人の見つけ方。

イライラして、誰かを傷つけてしまう。「こんなことでは本当に良くない」と分かっているのに、どうしてもやめられない。

でも、本当のところは、怒鳴ることも泣くことも、やめたいなんて思っていない。やめるときは、多分私の心が死んだ時。

どんどん味方がいなくなっていく感覚と、誰かに助けてほしいと思う心。身動きが取れず、いっそ死んで楽になりたい、と思う。

そんなふうに感じて、心も体もこわばってしまった人に。

今回は、あなたが前を向くための、「これさえできれば秒で解決する」具体的な動き方について解説します。人生が行き詰まったときのヒントにしてみてください。

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女性加害者のための情報発信団体Co3(シーオースリー)代表・さりたも(高本紗理菜)です。noteでは、暴力に頼らないコミュニケーションを身につける方法や、DV加害者が日々を生きるヒントについて、毎週2回、無料で配信しています。

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私を守ってくれる人が、誰もいない夜のこと。

こんなふうに思うことはありませんか。

こんな人生、望んだわけじゃない。
親が勝手に産みやがって、だからトラウマをたくさん作って、それでも死ねないから生きているだけ。

私だって「普通」が良かった。
でも、私のガチャはハズレだった。

生まれつき。育った環境。体の作り。頭のつくり。受けた傷。
私はどっちかっていうと、被害者だ。
そんなの言い訳だから、言っちゃダメみたいな空気も分かってるけど。

みんな、私だけが「社会不適合者」だと、悪者扱い、モンスター扱いをしてくるけど。

本当は多分、私、もっと守ってもらえても良かったはずだ。そうしたら、私のことを指差して笑う、あなたたちの側に、私だっていられたはずなのに。

あなたの傷のこと、私はよく分かります。

死にたい日、息をするのさえつらかった日。

守って欲しかったはずの人に守ってもらえず、自暴自棄になり、こんなのダメだと頭では理解していても、どうしても自分をコントロールできなかったとき。

きっとあなたは、あなたの大切な人に、こんなふうに言ってほしかったはずです。

つらいよね。大丈夫。大丈夫大丈夫。
あなたの気持ち、全部わかるよ。しんどいことも、つらいことも、分かってるよ。泣くのも我慢しないで。怒ってもいいよ。全部受け止めてあげる。

抱っこしてあげるね。背中をさすってあげる。
きょうは、美味しいもの食べて、一緒に二人で眠ろうね。
大丈夫だからね。全部大丈夫、全部うまくいく。約束。

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もし、こういう言葉をかけてもらっていたら。

きっとあなたは、泣かなくても、怒鳴らなくても、わけのわからない長文LINEを送らなくても、良かったはずなのです。

でも、あなたにそう言ってくれる人は、そのときは、誰もいなかった。

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LINEの「友達」も、インスタグラムの「親しい友達」も、死にたい夜の、いちばん最悪な自分を救ってくれない。

いちばん最悪の自分、を、助けてくれない人と、分かり合える気もしない。だってこの「最悪な私」こそが、私の一番中心にある、私の「素顔」だから。

そんなふうな気持ちになること、ありますよね。

誰かに頼ると、傷つきがち

実は、誰かを頼って「助けて」と伝えると、かえって傷つきが強くなる傾向にあることをご存じですか。

理由は、以下の4つです。

  • 他人の気持ちは揺らぐから

  • 効果が持続しないから

  • そもそも頼っても救われないから

  • 見当違いなヨシヨシだとイライラするから

順を追って解説します。

理由1. 他人の気持ちは、揺らぐから

そもそも、他人の気持ちや行動は、私たちにはコントロールができません。

これは、気持ちや行動をコントロールされ続けてきたあなたにとっては、理不尽に思えるかもしれません。でも、本来あなただって、誰かから支配される必要はないのです。

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さて、コントロールできないものにすがって「24時間365日、私を救う命綱になってほしい」と要求すると、必ず「裏切られた」と感じるタイミングが生じます。

これは、その相手が、あなたのことをどんなに好きでも、関係ありません。

あなたの身に置き換えて考えてみましょう。
あなたには、大好きなものはありますか。
アイドル、ペット、本、音楽、ご飯、漫画、趣味、ゲーム、なんでも構いません。

その大好きなもののことを、ちょっと嫌いになったこと、ありませんか。
忙しさや疲労のあまり、大好きなものから少し遠ざかってしまったこと、ありませんか。
トイレをしているとき、SNSを見ていたとき、他の趣味に夢中になっているとき、仕事や学校で真面目に取り組みをしているとき。大切なもののことを忘れている瞬間って、当然ありますよね。忘れるのは悪いことではなく、人間として自然なことです。

どんなに大好きなものでも、24時間ずっと思い続けることは、不可能です。

あなた自身も、「どんな体調でも、どんな環境でも、どんな変化があっても、絶対に、未来永劫、その推しを推し続けろ」と要求されたら、素朴にしんどいな、と思うはずです。その要求のせいで、愛が冷めてしまうこともあるかもしれません。

不変でいることは、しんどいことなのです。

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たとえ、どんなに相手から「助けてあげたい」と思ってもらえていたとしても、相手の状況や体調によっては、助けてもらえないときがあるかもしれない。

不確定なものに、自分の生き死にをコントロールされるのはリスクが高いと、私は感じます。

理由2. 他人からの言葉で立ち直ると、のちのちしんどいから

運よく、相手があなたを助けられるタイミングと、あなたが助けを求めたタイミングが合致したとしましょう。それでもやっぱり、他人から助けてもらうのは、しんどいのです。

というのも、誰かからの「大丈夫だよ」という言葉は、効果が持続しないものだからです。

もちろん世の中には、効果の持続する「大丈夫」も存在します。

これは、どんなときでも必ず「大丈夫」と言ってもらえることによって、あなた自身のなかに「私って、大丈夫だ」という自己認識が生まれる、ということです。長い年月と、強い信頼感が必要になりますが、この「大丈夫」は確実に強い効果があります。

これはたとえていうなら、勉強に似ているかもしれません。

一夜漬けの勉強は身につかないことが一般的ですが、何度も長期的に、じっくり取り組んだ勉強は、身につくケースが多いと思いませんか。

ただ、残念ながら、長い年月、強い信頼感をキープしたまま、常に安定して「大丈夫だよ」と声をかけてくれる人は、そこまで存在しません。

誰かから「大丈夫」と声をかけられたとしても、そもそも自分のことを、根本の部分で「大丈夫だ」と認識できていなければ、あなたは翌日もう「本当はダメかもしれない」と不安になっているはずです。

それは、あなたが悪いとか、そういうわけではありません。あなたのなかには「大丈夫」を受け止めるコップがないのです。コップがないのに水を注いでも、地面に落ちてしまうばかりですよね。

死にたい日にかけてもらう「大丈夫」は、エナジードリンクの一種、と考えるとよいかもしれません。飲むと、体が軽くなり、一瞬気持ちが高揚し、一晩ぐらいは頑張れる。

でも、それだけに頼って生きていくのは、あまりにもしんどく、大変なことです。

理由3. そもそも、相手を信じられないから

「死にたい」「誰かに助けてほしい」と思うとき、私たちは、自分の価値を自分で信じられていない状態です。

そういうとき、誰かから「あなたはすごいんだよ」と言われても、嬉しい反面、心のどこかで「嘘つくなよ」と思ってしまうのです。

理由4. 見当違いな「ヨシヨシ」がくると、腹が立つから

他人から「こんなふうに悲しかった」と伝えて、思ったようなリアクションをもらえず腹が立った経験、ありませんか。

「そうじゃないんだよな」と思い、それを言わないでおいてあげることに体力を使い、またイライラし、それが新たな加害につながる……。端的に、悪循環です。

頼る人は、いなくていい

じゃあ、誰に頼ればいいのか。

答えは、自分です。

この回答、しんどすぎる、と思う人もいるかもしれません。少なくとも私は、しんどいな、と思います。困ったとき、「誰かに頼りたい」と思わない人はいませんから。

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もちろん、誰かに頼ることも、最終的には可能です。

でも、上手な頼り方ができるのは、最初に自分で、ある程度自分のことを救える人だけです。

もちろん、誰かの力を借りて自分を救うことも可能です。たとえば、カウンセリングは、あなたと相性が合いさえすれば、強い助けになるはずです。

でも、多くの人は、傷ついたとき、カウンセリングを続けるほどの財力もなければ、相性の良いカウンセラーさんを見つけるほどの気力もありません。だから、トラウマや傷つきは放置されがちなのです。

じゃあ、お金もなく、人付き合いも苦手な自分は、誰にも頼れず死ぬしかないのか。

もちろん、そうではありません。誰もが、自分の力で、自分を救うことができると、私は確信しています。

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この文章を知ったあなたはぜひ、いつか気持ちよく救ってもらうためにも、覚悟を決めて、自分をヨシヨシしてみてください。

では、どうやって自分を救うのか。具体的な方法については、次の記事でお伝えします。

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