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【株価5年で4.5倍】東京エレクトロン

今回は「東京エレクトロン」をリサーチしました。
世界の半導体産業を支えていると言っても差し支えない、日本が誇る超巨大企業です。
それでは、さっそく見ていきましょう〜


①概要

1-1 基本データ

企業理念:「最先端の技術と確かなサービスで、夢のある社会の発展に貢献します。」
事業内容
:半導体製造装置に関する開発、製造、販売
設立
:1963年
上場市場:東京プライム市場
時価総額:13兆3000億円
従業員数※:連結17540名 単体2045名(平均年齢43.6歳)
平均年収※:1398万円
※会社四季報 2024年1集 新春号より

1-2 事業内容

東京エレクトロンは「半導体製造装置」の製造・開発を行っています。
半導体製造装置は文字通り、半導体を製造する際に使う機器のことで、例えば、微細な不純物を取り除くための洗浄装置や、半導体にウェーハと呼ばれる成分を塗布する装置、不要部分の薄膜を加工するエッチングと呼ばれる工程を担う装置など、半導体の製造工程全般で東京エレクトロンの装置が使用されています。

洗浄CELLESTA™シリーズ
コータ/デベロッパLITHIUS™シリーズ
エッチングEpisode™ ULシリーズ

このような競争力のある製品が、世界中でシェアを有していることから、東京エレクトロンは世界第4位の半導体製造装置売上高、世界第1位の特許保有件数を誇る、グローバルリーディングカンパニーになっています。

②業績

2-1 直近の決算

営業利益:本業で稼いだ利益
経常利益:営業利益+本業以外の損益の合計
純利益:税金などを引いたあとの最終的な利益

2023年度は、半導体市況の落ち込みによる減収減益に見舞われています。コロナ禍での半導体需要が一巡し、生成AIなどのテクノロジーが出現してはいますが、足元の需要としては落ち着いているとのことです。しかしながら、それでも2021年度の業績は上回っていることから、決して足元の業績が悪いわけではなさそうです。

2-2 貸借対照表(B/S)

続いて貸借対照表を見てみましょう。
貸借対照表(バランスシート=B/S)は、その会社が持つ資産を可視化したものです。

流動資産:現金にしやすい資産(現金・受取手形など)
固定資産:現金にしにくい資産(土地・建物など)
流動負債:1年以内に返済が必要な負債(短期借入金・引当金など)
固定負債:1年以内に返さなくても良い負債(長期借入金・社債など)
自己資本比率:総資本のうち自己資本が占める割合。高いほど健全。

財務状態は極めて良好で、自己資本比率が7割近くある一方で、負債は少なく、流動資産を多く確保しています。純資産額は1兆5000億円を超えていて、今後の半導体需要増に対処すべく積極的な設備投資等も可能に見えます。

2-3 損益計算書(P/L)

続いて損益計算書です。
損益計算書(P/L)は、その会社がどう稼いで、何にお金を使ったのかを可視化したものになります。

売上高:本業で稼いだ収益
売上原価:売上を上げるために直接かかった費用
販管費:商品の販売や管理にかかった費用(広告費や賃料など)
営業利益/損失:本業で出た利益/損失
営業利益率:売上高のうち営業利益が占める割合。高いほど効率よく稼いでいる。営業損失の場合は算出できない。

稼ぐ力も強く、営業利益率は42%と驚異的な水準を維持しています。製造業では5−10%が平均と言われますから、これがどれだけ強い数字なのかが見て取れます。

2-4 株価の動向

次に、直近5年間の株価推移です。

この5年間で、株価は約4.5倍に伸びています。古くからの株主にとっては嬉しい上昇だと思います。要因はいくつかありますが、世界的にAI・5G・EVなど半導体の需要が高まってきていることと、東京エレクトロンの半導体製造装置が世界でも有数のシェアを持っていることから、将来性を買われているのだと推測します。

③社員の口コミ

最後に、社員クチコミサイト「openwork」より社員評価を見てみましょう。回答者数が少ない場合がありますので、あくまで参考値となります。

総合評価は3.9点と上位1%の高評価を受けています。特に「法令遵守意識」「待遇面の満足度」「風通しの良さ」が4点台と高評価です。一方、「人材の長期育成」が唯一の2点台で、課題になっているのかもしれません。

④まとめ

以上、「東京エレクトロン」についてリサーチした結果、
・世界有数のシェアを持つ半導体のグローバルリーディングカンパニー
・半導体製造工程全般において製品を開発
・財務基盤は極めて良好
・株価は5年前から4.5倍に

でした。

今後も個人的に気になった企業についてどんどんリサーチしていこうと思います。

参考資料

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