ストーリーの犬

20年以上プロの脚本家として数多くのアニメ、ドラマ、劇場公開映画などのシナリオを担当し…

ストーリーの犬

20年以上プロの脚本家として数多くのアニメ、ドラマ、劇場公開映画などのシナリオを担当してきた筆者が、これまでの経験を活かして成功に必要な考え方や価値観、情報を発信。作家の視点で分かりやすく言葉を整え、解説します。

最近の記事

【認知的不協和】

その考えに陥ったら、人生おしまい。 人は、事実と自分の認知に「差」があると不快感を感じるんだけど。 これを認知的不協和って呼ぶのね。 人は、その不快感を自分の認知や行動の【何かを変える】ことで解消しようとするんだけど おもに4つのパターンがあるんだよ。 その1 事実が自分の認知になるように努力する。 つまり、事実を変えるパターン。 その2 事実を受け止めて、認知を改める。 つまり、自分の認知を変えるパターン。 その3 「たいした問題じゃないから、まぁいいか」みたいに

    • 【コミットメントと一貫性】

      結論から言うと、とにかく最初が肝心ってこと。 まず知ってもらいたいのは「コミットメントと一貫性」という社会心理学の法則があります。 これは「人間は一度、ある態度をとると、一貫性を保ちたがる」という法則で、ポイントは大人ほど自分が一度示した態度や発言に対し、その一貫性を保とうとする傾向が強いと言うこと。 話は、少し横にそれますが……。 「最初に好条件を示して相手からYESを引き出し、あとから悪い条件を付け足していく」という詐欺師の手法があります。 これも一度「YES」

      • 【好意の返報性】

        結論から言うと、恋愛は、告白したほうが成功率があがる。 「好き」って言ってくれた人のことが……なんだか気になってきた……。 そんなことあるよね? 好意を示されたりすると、それまで気にも留めなかった相手なのに、だんだん好きになってくるということがあるんだよ。 実は、これも以前紹介した「返報性の原理」の効果なんだよね。 つまり、相手からの「好意」を返したいという心理が働いてるワケ。 もちろん、相手との関係や状況にもよると思うけど、 好意を向けられるとそう無下にできないのが、人

        • 【返報性の原理】

          「返報性の原理」っていうのは、相手から受けた好意などに対し「お返し」をしなくちゃって思う心理バイアスのこと。 たとえば、友人や同僚に何か手伝ってもらったりしたら、 「次は自分が助けてあげたい」と思うでしょう。 一方で、嫌なことをされたら、仕返しをしたい気持ちになることもあるよね。 この誰もが感じてしまう心情が、返報性の原理から来てるってこと。 こうした心理効果をビジネスで応用したわかりやすい例が、スーパーマーケットなどの試食コーナー。 店員から勧められて試食すると、「食べ

        【認知的不協和】

          PDCAの落とし穴。

          そもそもPDCAサイクルっていうのは、 Plan、Do、Check、Action、つまり(計画)(実行)(評価)(改善)というプロセスを循環させることで、マネジメントの品質を高めようという概念のこと。 ただ、このPDCAサイクルで、最初に躓くのがプラン。 っていうのも、計画ばかりに頭を使って、いつまでたっても行動、つまりDOにうつらない人が一定数いるってこと。 要するに計画段階で緻密な計画を立てても、実際に行動に移さなければ、計画はただの机上の空論に終わってしまうってこと

          PDCAの落とし穴。

          ただの“水”がバカ売れしたワケ。

          アメリカで、ただの水がバカ売れしたって話題になってる。 その名も「Liquid Death」直訳すると死の液体ってことになるんだけど……。 これが2022年には売上高1億3000万ドル、日本円にして190億円もうれちゃったワケ。 なんでそんなに売れたのかっていうと、この普通のミネラルウォーターをペットボトルではなく、洒落たビール風の缶で売ったということ。 このデザインがライブ会場やバーを中心に「ダサくない水」としてバズった。 「ぶっちゃけ酒のまなくていい」って人の需要を掘

          ただの“水”がバカ売れしたワケ。

          人間関係に悩む人に贈る。【ゲシュタルトの祈り】

          周りに合わせてしまって辛いって人は、是非、聞いて欲しい。 「ゲシュタルトの祈り」とは、ドイツの心理学者フレデリック・S・パールズの「ゲシュタルト療法」で使われる「祈り」です。 詩文は以下の通り。 「わたしはわたしの人生を生き、あなたはあなたの人生を生きる。 わたしはあなたの期待にこたえるために生きているのではないし、あなたもわたしの期待にこたえるために生きているのではない。 私は私。あなたはあなた。 もし縁があって、私たちが互いに出会えるならそれは素晴らしいことだ。

          人間関係に悩む人に贈る。【ゲシュタルトの祈り】

          【とにかく行動が全てっていう話】

          「結局、行動しなければ何も変わらない」っていう話。 最近、副業としてネットビジネスに挑戦する人が増えてるよね。 だけど中には「結果を出せるのは優秀な人だけ……凡人の自分には無理」と思って、行動しない人っているんだよ。 ホントに、騙されたと思って、一度行動してみてよ。 やってみてわかることは……実際に行動してみると、才能なんて関係なくて、行動したなりの結果が出るってこと。 そもそもネットで調べれば、基本的な知識やスキルは簡単に手に入るし、行動することでゴールが見えてくるこ

          【とにかく行動が全てっていう話】

          【難しい言葉使う奴ほどバカって話】

          時折、やたら難しい言葉使ってどや顔してくる奴っていない? まぁ人間だからね、自分はモノを知ってるんだぞって誇示したいこともあるよね。 要するにマウント取りたいってことなんだとは思うけど……。 でも、そもそも論で考えてみて欲しい。 コミュニケーションの基本っていうのは、相手に自分の考えやイメージを正しく伝えることなわけ。 だとしたら、相手が理解できない言葉をチョイスするのって……客観的に、とても頭が悪く見える行為だってわかる? 「俺は頭が良いだろ!!」ってマウント取ろう

          【難しい言葉使う奴ほどバカって話】

          【ツァイガルニック効果】

          課題が終わった途端、全部わすれちゃうことってない? ツァイガルニック効果とは、 ある課題に取り組んでいる際、完了した場合と、未完了の場合を比較した時に、課題を未完了の方がその課題に関する情報が記憶に残りやすくなる現象のこと。 逆に言うと、課題が終わった瞬間に、全部忘れちゃうっていうことなのね。 要するに、未完成の課題の方が人々の注意を引き続け、長期記憶に残りやすくなるっていうこと。 この効果はマーケティングなどの分野で応用されていて、あえて未完の課題を意図的に残しておくこ

          【ツァイガルニック効果】

          【バラ色の回顧 ~なぜ上司は過去の自分を美化して話してしまうのか~】

          「バラ色の回顧」とは過去の出来事をより良いものとして思い出す認知バイアスの一つ。 人は自分が経験した過去の出来事を、その時よりも良いものとして記憶し回想する傾向があります。 例えば、学生時代には苦労したけれども、その後の人生で成功を収めた場合、過去を回想する時には、学生時代の苦労を乗り越えた自分自身を称賛するような思い出として記憶することが多いかもしれません。 同じ様に、失恋や失敗などの辛い出来事も、時間がたつにつれて、より軽いものに感じられるようになる傾向があります。

          【バラ色の回顧 ~なぜ上司は過去の自分を美化して話してしまうのか~】

          【人を見て悔しいって思う感情あるならイケるかも!?】

          周りの優秀な人を見て「くっそー」って思うことってあるでしょ。 中には、自分はダメだって思ちゃう人までいるじゃん。 でも、それって全然ダメじゃないのよ。 その悔しいって感情は才能があるってことの証明なんだよ。 というのもね悔しいって感情が浮かぶってことは、その人の能力の凄さを理解できてるってことなんだよね。 わかるからこそ悔しいって思えるってことで、それすら思えない人って つまり、あなたは少なくとも、その凄いと思った人の線上に乗ってるってことなんだよ。 あとは、意識する場所

          【人を見て悔しいって思う感情あるならイケるかも!?】

          【才能の見つけ方】

          ん?って引っ掛かりを持ったらチャンス!!って話。 生活してると、なにかと「ん?」って 引っ掛かることってあるでしょ。 そういう時は、自分が何に引っ掛かってるかって意識したほうがいいわけ。 というのも、そこに物凄いチャンスが転がってるからなんですよ。 例えば……。 店に入って、店員の挨拶の仕方に「ん?」って思うことってあるでしょ? そういう人は、サービス業に向いてる可能性があるってこと。 要するに、その部分に対するセンサーが高くなってるってことなんだよね。 人の文章見て、

          【才能の見つけ方】

          【作家と心理効果の切っては切れない関係】

          作家が心理効果を理解することには意義があるって話。 作家は心理学を学ぶことのメリットは物語のキャラクターに深みを与えることです。 例えば……。 心理学の理論を応用することで、キャラクターの心理状態をより詳細に描写することができます。 キャラクターの背景や人間関係、トラウマや心の闇など、深い心理的要素を掘り下げることで、キャラクターの動機や行動、発言の理由がより理解しやすくなります。 また、心理学の研究結果を応用することで、キャラクターの行動や心理描写をより現実的に表現する

          【作家と心理効果の切っては切れない関係】

          【思考停止の罠】

          真面目な組織人ほど「思考停止」のワナに陥りやすいという話。 「思考停止の罠」で、もっとも分かりやすいケースは、元ナチス親衛隊幹部として、多くの虐殺に関わったアドルフ・アイヒマンという人物。 よもや人間と思えぬ残虐行為を指揮し、「怪物」と恐れられた男は自らの罪を問われた法廷でこのように述べた。  「私は命令に従っただけ」  これこそが思考停止を象徴する発言で「怪物」と評される男の正体は、 ただただ「自分で考えることをせずに命令されたことだけする小役人」だったってことなんだ

          【思考停止の罠】

          【作家の脳の使い方】

          作家は、脳の使い方で二つのタイプに分類できる。 そのタイプとは「整合性タイプ」と「発散タイプ」の二タイプ。 頭の中に浮かんで来るアイディアに整合性をつけながら書いていく「整合性タイプ」 一方、生まれてくる考えを、片っ端から書いていく「発散タイプ」 どちらのタイプが作家に向いているのかっていうのは、一概には言えないんだけど……。 それぞれに問題点があって……。 「整合性タイプ」 合性をつける中で発想の原石を自分で摘んじゃうっていう傾向がある。 「発散タイプ」 自分だ

          【作家の脳の使い方】