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Egg 〜留学を終えて〜

私は環境が変わる直前になるとご飯が食べられなくなるらしい。 カナダに行く前も一瞬ご飯が食べられなくなったが、帰る直前もなるとは笑 (そこまで重度じゃないです。ご心配なさらず。というか今はモリモリ食べてる笑) 食欲が減ったのは最後の学期の期末期間。勉強に勤しんでいた分、体を動かさないために食べれないだけだと思っていたがどうやら違ったようだ。 この8ヶ月の留学で自分は変われたのだろうか。 そう自問自答した時、強く頷くことのできない自分がいたから。 食欲が減った原因はこれに尽き

    • 芦田愛菜だお。

      友達と料理する予定を3回連続でドタキャンされた時。 一生懸命アポイントを取った相手から突然メールの返信が途絶えた時。 自分の書いたものが全く読まれていないことがずいぶん後になって発覚した時。 圧倒的温度差を感じる場面が多すぎて風邪を引いて寝込みそうになる。 なんでわかってくれないの?とつい言ってしまいそうになる。 でも毎度この言葉が私を引き止めてくれる。 「その人自身を信じているのではなく、自分が理想とするその人の人物像に期待してしまっていること。裏切られたというけれど

      • Starving to live

        最近日本のダンスサークルの友達とzoom会議をよくしているのだが、カメラオフで同期の声を聞いていると不思議な感覚になる。声しか聞こえないその不完全性が逆に人と繋がっている感覚を強めるというか。その人特有のトーンや抑揚が、ダンスの練習風景やキャンパスの匂いを想起させるなんてことも。 以前は情報過多くらいが刺激があって面白い、と思っていた私。煌びやかな衣装、照明、イケイケな音響とともに踊るダンスに惹かれたのも同じ理由だ。でもZoom会議を通じて、情報が足りない、いわば軽度の飢餓

        • Mirror

          母はよく私に言った。 周囲はあなたを映し出す鏡なのよ。 人や状況は変わらない。変えようなんて烏滸がましい。 あなた自身が変われば簡単にそれが変わるのよ。 言われた当初は、あまりピンとこなかった。 どう考えても相手が悪いとしか思えない時。 理不尽な目にあった時。 努力が報われなかった時。 不運で起こったこと、相手の非が全て私に原因があるなんて信じたくなかった。他人関係なく努力した分、必ず自分に帰ってくると思いたかった。 でも留学に行ってようやく母の提唱する鏡の理論を実感

        Egg 〜留学を終えて〜

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        • 留学日記 カナダ
          13本

        記事

          保険証が届かない事件

          BC州の住民はMSP BC cardという保険証を持たなければなりません。 申請を行なってから発行されるまでに2〜3ヶ月かかり、その間は大学が提供する保険に入ることになっています。 学校の保険が適用される9−12月の間にカードが届いたら、Opt out の手続きさえすればRefundが帰ってくるということでした。 だからカナダに着いたらすぐに必要な手続きを行い今か今かと letterとcardが郵送されるまで待っていたんです。 しかし待てど待てどこにゃい。 1月になって

          保険証が届かない事件

          アジア人の足枷 〜留学中にアジア人と仲良くするのは悪か〜

          せっかく留学行っているのにアジア人と仲良くするのは格好悪い。 そう思っている留学生は意外と多いんじゃないかと思う。 「カナダは移民が多くてアジア人ばっからしいから英語伸びにくいらしいよ。」 「結局アジア人とばっかつるんでてさあ。なんかなあ。」 「カナダ人のイケメンの彼氏でも作ったらどう?」 皆、口を揃えてこう言うもんだから、 自分の中でも知らず知らずのうちに 白人>アジア人、英語圏から来た人>非英語圏から来た人 という超絶人種差別的な構図が潜在意識の中に刷り込まれていた

          アジア人の足枷 〜留学中にアジア人と仲良くするのは悪か〜

          waackが引き寄せた出会い

          あけましておめでとううう! 新年シーズンになって、みんなが出会いに感謝!と書いてあるストーリーを投稿し始めたからかな。友人が留学で出会って良かった人についてブログを書いて欲しいとリクエストしてきたことをふと思い出したのだ。 出会ってよかった人と言われると全員!(満面の笑み)と言いたくなるけど、それだとつまらないので。 今回は留学先で会った個人的に推している男の子の話をしたいと思う。 全ては、全く話したことのない女の子に自分がDMを勇気を出して送ったことから始まる。(自分

          waackが引き寄せた出会い

          一学期 授業の振り返り

          2022も終盤にかかった12月。 災難続きで参りました。 期末真っ只中、2回連続で風邪をひき、トイレでキラキラを捻り出しながらレポートを鬼の形相でひたすら書く毎日笑 今回は最終課題、テストの内容と反省点を書き残しておこうと思う。 Humanities この授業は紅楼夢の英訳をひたすら読みまくり分析するという謎授業。なんでとったのか分からない笑。毎週150pg相当のリーディングに生気を奪われるだけではなく謎の中国人の名前が大量に出てきて途中で迷子になるのが日常茶飯事。期末

          一学期 授業の振り返り

          降りる勇気

          みなさん、カナダの定期にあたるcompass cardさえあれば、BC州内、電車、バス、シーバス全ての交通機関乗り放題なのご存知でしょうか。 だがしかしだ。 ぶっちゃけ カナダの交通機関は本当にわからない。 勘弁してくれ、と思う。 例えばバス一本乗るにも注意が必要だ。 なぜなら同じバス停に来るくせに目的地が毎回違うから。 そしてよく遅延をするもんだから時刻も流動的に変わる。 ダイヤは存在していないのに等しく、アプリで毎度情報を確認をしながらでないと大変なことになる。

          降りる勇気

          留学生の恋愛事情

          最近小難しいことばっかり書いて疲れたので今回は課題の合間にゆるっと。 トピックも今回はかなり世俗的です。 みんな大好き!!恋バナ!!はーと!!笑 私の寮の地下にはランドリーがある。 洗濯をしている姿を人に見られるのが恥ずかしいので、大体人気のない夜中に行く。しかしあの日、地下に行くと珍しく人の話す声が聞こえた。 ついてないな、と思いつつ部屋に入ると、あの例のパイロット男と私をリトルベイビーと呼んできた女友達が二人きりで何やら楽しそうに話しているではありませんか。(何を話

          留学生の恋愛事情

          カナダからガラパゴス日本を見つめた時

          EPILOGUE 忙殺されてる今日この頃、ふと初心に帰りたくなった。 データを探したら面白いものが出てきたのでここで共有したいと思う。 以下は私が大学に提出した太古昔の留学志望理由書である。 ーこれまで何かと、新しいものを創りそれを他者に伝えるという営為に漠然と惹かれ続けてきた。5歳から続けているバイオリン、中高時代の英語演劇部でのオリジナル脚本の執筆、そして企画制作。いつしか、将来は世界を舞台に新しいものを生み出す表現者になりたいと思うようになった。 しかし世界に通用

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          根無草じゃない。歩く花。

          千と千尋の神隠しの登場人物。ハク、千尋。 作中で彼らは湯婆婆に己の名を奪われている。 湯屋で働く以上、自己を捨て、神様をもてなす駒としての役割を担わなければならないからだ。 しかし二人は湯婆婆の支配から逃れる。 互いに忘れていた本当の名前を教えあい、見失っていた己を取り戻すのだ。 私も留学という名の湯婆婆に多くのものを奪われた。 自分が自分らしくいるために必要な多くのものを。 日本語。 やはり母国語というのは心の拠り所だ。日本語は英語とは全く性質が違う。日本人にしか分から

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          リトルベイビー、危ない夜の世界に迷い込む in Canada

          私のダメなところ なんでも楽しんでそう! K.Mっていつも明るいよね。 太陽みたい!! よく周りに言われる言葉だ。 本当にありがたい限りである。 しかし、他者からみえている自分が全てではない。私の本質は陰の要素が大半を占めている気がする。   何でも寛容に受け入れることができて、それを柔軟に楽しめる人。 その楽しさを誰一人取り残さず、みんなを巻き込んで共有できる人。 それが本物の太陽だ。 しかし、私にはそれができない。 どうしても好きになれないものがある。ダメだとわか

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          ロン毛Argyleとの出会い

          怒涛の旅がひと段落しました。 今私はバンクーバーにいます!!いえい!! もう、本当に空港まで着くまでにいちいち色々大変だった笑 この記事では私が経験したハラハラドキドキを綴っていこうかな。 れっつらごー。 ESTAッテナアニ、ソレッテオイシイノ? estaって皆さんご存知でしょうか。 ざっくり言うとアメリカに入国する時に必要なものです。 オンライン申請すると、自動的にパスポートに紐づけられます。 私は羽田空港からサンフランシスコ経由でバンクーバー空港に行く予定でした。

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          感想なんて!

          感想なんて! そんなもの人に晒すもんじゃないと思う。 言葉は自問自答を繰り返すことによってでしか自分のものにならない。 言葉になりきれていない言葉が腹の中でぐるぐる廻る。 矛盾した感情がぶつかる。 揉みに揉まれる。 こうして雑念全てが削ぎ落とされ言葉が言葉としての形を獲得した時、 我々の言葉は初めて外の世界に飛び出し、他者の耳に届き、最後には心を揺さぶる。 一言で言えば言葉は自問自答を経て昇華するのである。 確かに自分の思考、感情を文字におこす行為自体には意味はある。

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          留学に行くとは。中心も辺縁もない場所へ。

          現代はとにかく窮屈だ。 中心と辺縁で構成される社会では、自由は不自由となり、多様性は差別と化す。 例えばSNS。現代は含蓄ある長編大作より、簡易なショートコンテンツが人気を博す時代だ。明瞭な意味を持つもの、目立つ描写だけに注意を集中させ(中心化)、それ以外(辺縁)を無視する。目に見える情報や出来事が飽和する中、我々の見えないものに対する想像力は著しく低下した。極度な中心化は自由な感性を奪い、精神的なグローバリゼーション、精神の画一化を助長した。

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