鱏里 - Eiri

【メモ帳の肥やし】 日々メモ帳に残したこころのメモたちが、行き場をなくして蓄積する様。

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【メモ帳の肥やし】 日々メモ帳に残したこころのメモたちが、行き場をなくして蓄積する様。

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光属性でいたいから、今日も私は白を着る。

善い人でいたいけれど、自信はない。  大学でゼミに入ったばかりの春のこと。 ゼミの初回授業では、当然のように自己紹介をした。 名前、出身地、研究したいテーマと話して、そこからプラスα。 何か好きなもの言わなきゃ、って思った私は「白が好き」って言った。 白と黒の2択があれば、大抵の場合は白を好む。 白い服はいっぱい持っているけれど、黒い服の持ち合わせはとても少ない。 服以外だっていろいろと白や明るい色でコーディネートする傾向はあるし、スマホのディスプレイすらダークモードは

    • 優しくぎゅっとして、もう一生離さない

      今、私の身から離れつつある創作へ。 手放さないと改めて誓おう。 今は上手く出来ずとも、いずれまた花咲くと信じるから。 私はここしばらく、心療内科に通院する生活をしている。 これをnoteで報告するのはたぶん初めてなんだけど、既に何か月間か通っている。 様子がおかしくなり始めたのはそのさらにずっと前の話で、それでもずっと通院の勇気が出ないでいた。 ただ、遂に見兼ねた親にいろいろと訊かれて、漸く医者にかかりたいと言えた。 ただ、通院はしていたのだけれど、あくまでも私は「うつ

      • 『新宝島』は卒業ソング

        サカナクションの楽曲『新宝島』の考察記事 ......ではなく、私の高校時代の友人の話。 高校2年の冬の思い出。 在校生が学年末考査で気が気でない時期に、3年生の卒業式はやってくる。 卒業する3年生、見送る2年生、卒業生の保護者様方、教師陣…… そんな中で、当時放送部に所属していた私たちは、音響スタッフとして卒業式に参加していた。 体育館の中、私たちの持ち場は舞台裏、音響機材の前。 音響に気を配り仕事をしながら、卒業生を見送る。 高校の卒業式は、義務教育の頃のものと

        • 旅の荷物に理性は要らない

          行く場所も帰る場所もない旅に出る。 そういう妄想を、ときどきしている。 仕事や学校は突然休むこととする。 「休みます」なんておことわりは入れない。 スマホは、通知の類だけ全部切ってしまった。 荷物なんて適当だ。 なんせ、昨日の寝る前まで旅に出るなんて決めていなかったのだから。 普段から持ち歩くものと、要るのかよくわからんものを鞄に詰め込んで家を出る。 行き先は決めない。 どこに行くかもわからぬまま、電車で遠くへ遠くへ向かう。 あんまり混雑していない電車がいい。 そうして

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        光属性でいたいから、今日も私は白を着る。

          努力は見せびらかすものじゃないけど、見せるべきではあるらしい。残念ながら、そんな器用じゃない。

          努力は見せびらかすものじゃないけど、見せるべきではあるらしい。残念ながら、そんな器用じゃない。

          今年やれない100のこと

          ねぇ、100はさすがに多いってば。   「今年やりたいこと100」。 いや、100じゃなくたって10でも50でもなんでもいい。 一年の始めに決まった数の目標をリストにするやつを、私はこれまで一切してこなかった。 しかし去年、初めて作ったのだ。 いや、作ったというよりは、作ろうとしただけ。 というのも、去年の今くらいの時期に、他大学の学生と交流する機会があった。 そこで、とある学生が「今年やりたいこと100」を作ったという話をしてくれた。 その人の話が上手かったのか、はた

          今年やれない100のこと

          どんな「始まり」も、呪いの始まり

          こんな風に考えてるから全部が怖いんだろうけど、怖いもんはしょうがない。  何かを始めることが難しくなったのは、いつからだろう。 どうしようもなくネガティブな話になるけど、頭の中の本当の話。 始めるということ。 それは、続けるか終わらせるかの選択を、後者を選ぶまで迫られ続けること。 当然だけど、始まったものは、終わるまで続く。 学業だろうと、その日の仕事だろうと、ひとつの命だろうと、この宇宙だろうと、そんな大層じゃない日々の細々としたあれこれだろうと。 目標達成や成功

          どんな「始まり」も、呪いの始まり

          特殊詐欺って、何が特殊なの?

          特殊だろうが特殊じゃなかろうが、詐欺は怖い。 怖いもんは怖い。  普段、通学やら何やらには専ら電車ばかり使っているのだけれど、たまにバスに乗ることがある。 地域のバスというのは利用者層が圧倒的に高齢なもので、車内広告のターゲティングは電車のそれとまるで違う。 運転座席の背中、優先座席の近くに、特殊詐欺への警戒を呼び掛ける広告があった。 『特殊詐欺多発中!』 ……ふと思った。 「特殊詐欺」って、何が特殊なんだ? 特殊じゃない詐欺って一体何なんだ? そもそも、特殊詐欺

          特殊詐欺って、何が特殊なの?

          無毒の病

          それでも私は牙を剥かない。  noteでは度々話にしてきたけれど、元気じゃない状態になってから気がつけばそれなりに長い時間を過ごしてきた。 いつから弱っていたか、なんて明確に線引きできたタイミングは、たぶんないけれど。 憂鬱を振り切ったり、あるいは精神科を受診したり、そういう勇気はまだない。 でも、信頼できる人にあまり元気じゃないことを打ち明けられることは少しずつ増えてきた。 いや、いくらかの場所で打ち明けざるを得ない場が生まれてきたと言った方が正確だろうか。 平気なふ

          「世界」って言葉が便利すぎる

          強い信念とメッセージの一貫性があればあるほど、豊富な語彙力がないと同じような作品ばかりを生み出してしまうのだろう。 「世界」を言い換える言葉をどれだけ見つけられるか。 それが私の旅路につきまとうテーマなのかもしれない。 どれだけ語彙力があるか。 自分の頭の中にある語彙の使い方をどれだけ知っているか。 言葉を使って創作をする人間にとって、ある種の財産のようなもの。 その財産が多ければ多いほど、表現の選択肢が広がる。 嫌いな表現は、思いついても避ければいい。 好きな表現で作

          「世界」って言葉が便利すぎる

          主人公にしてくれなんて頼んだ覚えはない

          「君は主人公だ」みたいなメッセージって、励まし言葉として秀逸だと思っていた。   主人公とは、猛毒を浴びせられながら生を全うする生き物だと思っている。 小説を書く、なんて真似をしていたからだろうか。 私にとっての「主人公」は、そういう認識だ。 人を惹きつける物語には、いろんな形がある。 その作り方に基本や定石がいくらあろうと、それらに囚われない作品は数多に存在する。 それを踏まえた上で、主人公を苛め抜くのは脚本作りの定石と言えよう。 フィクションという舞台は、その中心

          主人公にしてくれなんて頼んだ覚えはない

          「究極の一枚」を、あと80億枚

          「これがありのままの私の姿だ!」って疑いなく言える自分の姿がひとつでもあったなら、この強烈なモラトリアムからだって抜け出せる気がしている。  この世の全ての人ひとりひとりを美しく写した写真集が欲しい。 「美しく」というのは、被写体の本人が最も気に入るという意味。 一番理想の自分の写真。 それの世界全員分を集めた写真集が欲しい、という話。 人生で一度しかしないような豪華なおめかしをして、写真スタジオで撮ってもいい。 生まれ育った地元の思い出の景色に、普段着同然の素朴なあり

          「究極の一枚」を、あと80億枚

          それを「大人」と呼ぶのならば私は

          夏季休暇。 似たようなことの繰り返しから逸脱した生活では、特定の人と会う頻度が下がる。 すると、「久々に会う人」「ちょっとご無沙汰な人」が増えるのだ。 「元気?」 少しの間会ってなかった人と会ったとき、結構な高確率で訊かれる言葉。 「天気良いね」のような話題がない時専用のカードと同じにすることなかれ。 なんとこいつは明確な目的や他の話題がある時でさえもそれらを追い越して投げかけられるのだ。 「久しぶり、元気してる?」 とんでもなく抽象的で大して重要度が高いとも思え

          それを「大人」と呼ぶのならば私は

          『うなあな』って何?

          先日見た夢。 何の糧にもならない、くだらない話。  私は夢が好き。 「将来の夢」とかの夢じゃなくて、寝ている時に見る方の夢。 自分の脳内にあるものだけでできているはずなのに、覚醒中には到底思いつかないような混沌とした映像が生み出される。 まるで想像力の限界突破をしているようでおもしろいと思う。 起床時には忘れてしまっていることも多いけれど、何とか文章に残せそうなくらい夢の記憶が残っているときは、夢日記用のアプリにメモを取ることが習慣になっている。 日記の中でも、ちょっ

          『うなあな』って何?

          数年先の未来を見たレンズ

          お盆休みのドライブ、初めてのデジタルカメラ。 美しい景色と、私の枯れた自信を観た。 今年のお盆のこと。 うちは前々からお盆休みだからといって特別何かをするような家ではないのだけれど、今年は家族みんなでドライブに出掛けた。 最近買い替えた家の車に、家族全員で乗り込んだのはたぶん初めて。 後部座席の左側、私はデジタルカメラを抱えていた。 何年か前に、父から貰ったデジタルカメラ。 カメラが欲しいなんて一言も口にしていないのに、ある日突然父がくれた。 何とも恩知らずな話だけど

          数年先の未来を見たレンズ

          溜まりに溜まっていたnoteの下書きを、ちょっとだけ削除することができた。えらい。 もともとは、言葉にできない気持ちの溜まり場になってしまったメモたちを消化するために始めたnoteだから。 下書きを積むのはメンタルに悪い。

          溜まりに溜まっていたnoteの下書きを、ちょっとだけ削除することができた。えらい。 もともとは、言葉にできない気持ちの溜まり場になってしまったメモたちを消化するために始めたnoteだから。 下書きを積むのはメンタルに悪い。