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読書感想文

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定期的なインプットとアウトプット。2020年の目標です。
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『溺れるナイフ』と『灰色と青』に見る菅田将暉の宗教性について

『溺れるナイフ』と『灰色と青』に見る菅田将暉の宗教性について

映画『溺れるナイフ』を観た。俳優の菅田将暉さんが演じるコウちゃんの宗教性に、同じく菅田将暉さんと米津玄師さんが歌う『灰色と青』の歌詞と似たものを感じたので、ごく個人的な記録として書き留めておこうと思う。

※原作未読です。ネタバレ・個人の解釈を多分に含みます。閲覧は自己責任でお願いいたします。

【溺れるナイフ】・コウちゃん(菅田将暉):島の土地を守る神主一族の跡取り。金髪で、傍若無人なふるまいが

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2020年読書マラソン『光』三浦しをん

2020年読書マラソン『光』三浦しをん

2020年読書マラソン3冊目
『光』三浦しをん 集英社文庫

・作者および作品の有名度:★★★
・読書時の緊張度:★★★

島で暮らす中学生の信之は、同級生の美花と付き合っている。ある日、島を大災害が襲い、信之と美花、幼なじみの輔、そして数人の大人だけが生き残る。島での最後の夜、信之は美花を守るため、ある罪を犯し、それは二人だけの秘密になった。それから二十年。妻子とともに暮らしている信之の前に輔

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2020年読書マラソン『はじめての短歌』穂村弘

2020年読書マラソン『はじめての短歌』穂村弘

2020年読書マラソン2冊目
『はじめての短歌』穂村弘 河出文庫

・すきま時間に読みやすい度:★★★
・短歌初心者へのおすすめ度:★★★

短歌とビジネス文書の言葉は何が違う?すぐれた短歌は「共感」よりももっと強く、人々に「驚異」を与え、心の奥に突き刺さる。住み慣れた世界、語りなれた言葉の束縛を解き、現代人が忘れた自由な表現を取り戻そう。社会に埋もれた<私>を発見し、言葉に表す方法が楽しく身に

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2020年読書マラソン『ことり』小川洋子

2020年読書マラソン『ことり』小川洋子

2020年、本をたくさん読む年にしたいと思ってます。読むの遅いけど。それから、ちゃんとアウトプットも大事にしたいです。
本を読んで感じたこと、考えたこと、忘れないようにnoteで記録していきます。

2020年読書マラソン1冊目
『ことり』小川洋子 朝日文庫

・読みやすい度:★★★
・考えさせられる度:★★★

人間の言葉は話せないけれど、小鳥のさえずりを理解する兄と、兄の言葉を唯一わかる弟。

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おすすめ本紹介:旅と人生のたのしみ方

おすすめ本紹介:旅と人生のたのしみ方

旅行が好きな人は多いけれど、旅行に求めるものは人によって大きく違ったりする。

東浩紀さんの『弱いつながり 検索ワードを探す旅』を読んだ。
高校生の頃、現代文の評論を読むのが大好きで、その時におもしろいと思った文章。「村人」「観光客」「コミュニティ」なんて、思い出せる限りのワードで検索したら東浩紀さんの作品がヒットした。Googleってすごい。

書かれていたのは、旅行の楽しみ方であり、人生へのコ

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